知足

自然と共に素敵に生きたい

「グルメ大国日本」と「フードマイレージ」

2007年11月27日 | 料理

 日本の食料自給率が40%まで下がり、60%を輸入に頼っているという話題は、ここ最近ニュースや新聞などでよく取り上げられています。
 また、食糧自給率が40%という現実があるのに日本の主食であるはずのお米の消費は下がり続け、供給過多による価格破壊が起きていて、農家は赤字経営でどうにもならなくなっているということも報道されています。

 この大きな矛盾を考える時、食料を輸入で頼ることが環境負荷にどう影響するのかを考える必要もあると思います。食材は遠くで生産されればその分だけ運送にかかるエネルギー、CO2排出量は多くなります。国内のCO2排出量のうち、20%を運輸部門が占めていて、1990年と比べると1.2倍になっているそうです。これは食料自給率が下がっていることと密接に関係していることで、この食料の輸送に伴うCO2排出量を数値化したものを「フードマイレージ」というそうです。

 食料自給率を上げ、また地産地消を進めることのメリットは、このフードマイレージによって数値化することでより分かりやすくなります。

 例えばアスパラガスを国内生産したものとオーストラリアから輸入したのでは、299g CO2を余分に出すことになるそうです。(大地を守る会より)なるべくフードマイレージが小さいものを選ぶことが温暖化対策に繋がるということが、数値として理解できるのですね。

 ミシュランの三ツ星レストランで世界一のグルメ大国であることが立証されましたが、米離れが進み、パンやパスタの需要が伸びて、自給率がわずか14%しかない小麦などの材料に頼っている日本の食の現実、海外からの食料に頼りきっている現実を考えると、グルメ大国だと一喜一憂している場合ではないと思ってしまいました。
 地産地消、旬のものを食べる習慣、匠の技術、器や作法も大事にする和食の文化、そういった文化としての食があり、それを支える国の基礎となる農業が活性化してこそ、世界に胸をはれるグルメ大国なんだと思います。


木づかい運動

2007年11月19日 | 環境問題

 都会からちょっと郊外に出ると森林が広がっている日本。でも、、、木材自給率は、なんと2割。。。なんでこんなに低いの?と素朴に思う。

 安い海外からの木材に押され、国産材が利用されないことが、間伐などの遅れを起こし、手入れがされなくなった森は、森林が有する多様な公益的機能の発揮に悪影響を及ぼしている。二酸化炭素を長期にわたって吸収・固定する木材の利用は地球温暖化対策として注目されているはずなのに、、、

 このような状況を踏まえ、木材、とりわけ国産材利用の意義を広め、実需の拡大につなげていくため、林野庁が国産材利用に関しての普及啓発活動を強化し、国民運動として「木づかい運動」を行っていることを先日参加したイベント「Earth Garden」で知りました。

 植える、育てる、収穫する、というサイクルが、CO2をたっぷり吸収する元気な森をつくる。木を使うことから始まるエコ活動。
 木製の家具や食器、木の家、、、、木で作られたものってなんだかホッとするような気がします。しかも国産の木を使うことで、環境保護にも繋がるって素敵なことだなぁと思います。海外の安い木材に安易に頼らず、自分達が使う木材は自分達で賄うという賢い選択を私達は選ぶべき時代だと思います。


2007年11月18日 | 日記

2ヶ月前のある日、帰宅して花壇にお水をやろうとベランダに出ると、、、、、、
白い、まんまるの卵、んぅ!?

しばらく様子を伺っていると親鳩が戻ってきました。
雄と雌が交代で大切な卵を温めている姿は、なんともほのぼのしていて癒されるねぇ、、、

雨の日も風の日も寒い日も暖かい日も、、、
毎日あたためて2週間ほど前に無事にひなが孵化し、右下の写真が今日の小鳩。

幸せを呼ぶ鳩というだけに、我が家を選んでくれたことにちょっと感謝だね。
立派に大人になった小鳩が元気よく巣立つ日が楽しみです。

 


熱帯雨林

2007年11月14日 | ガイア

 先日テレビでアマゾン熱帯林伐採の特集をやっていました。

 今、世界で食糧をめぐる“戦争”が進行しているというショッキングな内容でした。その主役となっているのが大豆。
豆腐、納豆、醤油と日本の食卓には欠かせない大豆ですが、実はその殆どが輸入に頼っているそうです。
 また中国での需要の伸びは著しく、爆発的に穀物消費量を増大させ、世界の大豆輸出量の40%を買い占めるまでになっているそうです。

 一方アマゾンの熱帯雨林地帯では、この大豆の需要に目をつけ、ブラジルの大豆輸出量はこの10年で急増し、世界一の輸出国となる勢いになっています。この急激な大豆の作付けに伴い、伐採による森林の消失が深刻化しているそうです。
 地球上の酸素の約1/3がアマゾンで作られているといわれていますが、そのアマゾンが一昨年だけで東京都の12倍の面積が消失し、今も違法伐採が続いているそうです。

 違法伐採を引き起こしている大豆は、そのまま利用するだけでなく牛や豚など家畜の飼料に至るまで、ありとあらゆる所で日本の食を支えています。大豆の自給率は、今や97%を輸入に依存している日本の現実を考えると、アマゾンにおける森林伐採は私達自身の生活に関係する重大事件なのです。

 私達は、資本主義社会の中でとても豊かな生活を送っていますが、資本主義やグローバル化は生産者の顔が見えず、手にするものや食にするものがいったいどういう経路を通り生産されたのかが殆ど分からないという問題を抱えています。

 今朝のニュースで月探査機「かぐや」から届いた「青く光る美しい地球」の映像が紹介されていました。母なる地球は、共に生き、共に支えあう生き物たちによってその輝きを放っています。人、動物、植物、鉱物、火、月、水、、、、すべてが共存共栄しています。
 生物多様性に非常に富んだアマゾンの森林破壊によって私達の食生活が成り立っている現実は、決して見過ごしてはいけないことだと感じました。

 食糧問題、貧困問題、南北格差問題、温暖化問題、水問題、、、、これら全て人間が引き起こしている問題によってこの美しい生命体「ガイア」のバランスが崩れかけている現実に一人ひとりが向き合っていく勇気が今求められていると思いました。

 


心と身体

2007年11月08日 | YOGA

お腹すいたなぁ、、何食べようかなぁ、、、
最近、悩み事があるんだよなぁ、、、

あれこれいろいろ、いつも何かを考え、めまぐるしく動く"こころ"

こころが、痛む。
こころが、落ち着かない。
こころが、踊っている。

"こころ"って何だろう、、、

こころは、漠然と"存在する"何かだと思っているけど、その実態は掴みどころがないもの。
こころは、実態がないけど、確かに存在するもの。
こころは、留まることができないもの。
こころは、いつも動いているもの。

そんなこころに私は、いつも影響されて生きている。
こころがどっちの方向を向いているかで、同じ出来事でも幸せと感じることもあれば、不幸のどん底と感じることもある。
ポジティブに考えればどんな状況でも"幸せ"と思えるはずなんだけど、、、
でも、なかなか"こころ"は言うことをきいてくれない。

悩み事があると、胃が痛くなったり、病気になったり、、、
逆にとてもいいことがあってすごく幸せな気持ちの時には、身体がとっても軽かったり、、、
ちょっと背筋を伸ばして深呼吸してみてください。
必ず、気持ちが晴れ、気が満ち溢れるはず。

不思議ですね。こころの状態に身体は敏感に反応している。
そして、身体の状態にこころも敏感に反応している。

ヨガでは、"こころ"と"身体"は常に繋がっていて影響し合っているものと考えています。
掴みどころがなく、コントロールがしづらい"こころ"を身体にフォーカスすることで変えていく。

ゆがんで歪んだ箇所にフォーカスし、ついつい外に外に向いている"こころ"を内側に向け、身体の細部にフォーカスする。
丹田に力がこもり、背筋が伸び、深い呼吸によって、"こころ"も"身体"も元気になっていく。

ヨガを深めていくと、ちょっとした身体の不調にも気づき、気が病む(病気)前に、こころが乱れる前に自分で歪んだ箇所を修正できるようになります。

ヨガで身体の細部に注意を向け、呼吸に集中していくと"ふらふら、ふらふら"していたこころが安定し、"いま"という瞬間を大事にすることが自然と出来るようになる。
集中力が増し、くよくよ考えたり、未来に対して悩んだりすることもなくなってくる。
"いま"を生きると既にそこにある"幸せ"を感じることができます。それが"知足"ということ。

だから、ヨガを通して人生観が変わったという人が多いのだと思います。

 


世界遺産 白神山地

2007年11月05日 | 環境問題

 環境NGO FoE Japan主催のエコツアーで世界遺産で有名な白神山地に行ってきました。

 ぶなの原生林が広がる白神山地には、世界遺産に登録された時からいつか行ってみたいと思っていたのですが、FoE主催のエコツアーがあるということで、迷わず申し込みました。

 エコツアーでは、地元のツアーガイドの方に山のガイドをお願いしていたのですが、私も詳しくは知らなかったのですが、ツアーガイドの中で鎌田さんという方は、白神山地がまだ世界遺産になる前の昭和50年代半ばに「ぶなの原生林」を横切る形で建設されることになった道路建築に対してまっさきに問題を提起し、相当な圧力を受けながらも信念を貫き、仲間と共に原生林の保護を実現した方で、NHKの「プロジェクトX」にも出演された方でした。

 今回の参加者は、さすがFoE主催ということもあり環境に対する意識が相当高い方ばかりだったのですが、環境保護の抱える問題点、対策の難しさ、そして環境保護に取り組むのに大事なこと、などを鎌田さんをはじめとする「山のプロ」の方々から聞けたことは、すごく有意義だったと思います。私もとても勉強になりましたし、またその熱意に感動しました。

 白神山地は、秋田県と青森県にまたがる約130,000haに及ぶ広大な山地で、世界遺産に登録されたのはぶなの原生林が広がる区域で16.971haになるそうです。
 そのぶなの原生林は、"原生林"というからには当然なのですが、人が踏み入ることがなかった訳で、当然世界遺産に登録された後も観光客がその中に踏み入ることは許されていません。
 そこは、深山であり山の神が住む神聖な場所。私たち観光客は、バッファーゾーンといって、原生林の中でもコアの部分の外側の区域にだけ入ることが許されています。
 バッファーゾーンといってもぶなの原生林には変わりないので、森に入ると神秘的な美しい光景が広がっていました。
 しかも山のプロの方から説明を受けながら登山することができたので、ぶなの森の植生について教えてもらえたり、木や花や草木やシダ植物やきのこなどの名前や種類などを教えてもらえたり、"またぎ"のことや林業の実態など、ほんとうに沢山のことを学びながら、自然の素晴らしさを肌で感じることができました。

ぶなの原生林、そこはまさに人が踏み入れない神聖な場所。
熊やカモシカが暮らす森。
もののけ姫の中で"しし神様"が神々しく、白光りしながら森の中に現れるシーンがありますが、まさにそんな光景が広がる世界。

なんという美しさなんだろう、、、
ただただその存在感、生命力に圧倒される想いでした。

 そして、今回のツアーで知り合うことができた友達とは、この素晴らしい体験を共有することができた仲間とは、これからも末永くいろいろなところでお世話になるような気がしました。出会えたことに感謝しています。