知足

自然と共に素敵に生きたい

清掃登山

2008年10月12日 | 環境イベント

●一日目
心配された天気も土曜日の午前中には回復し、天気にも恵まれ、参加者10人で楽しみながら清掃&登山を行うことができました。

3連休ということもあって、奥多摩駅からのバスも登山客で満員。
9時30分、鴨沢口登山道から「いざ登山開始!」

深緑の森の中を"わいわい""がやがや"おしゃべりをしながら、ゆっくりと登っていく。

登山道には、缶や飴の袋などのごみがところどころに落ちていて、気がついた人が拾ってはリュックに結びつけたごみ袋に入れていく。

今回の登山では、FoE東京の会員でもある東京都のレンジャーのNさんとNさんの紹介で環境省のレンジャーさん2人にも参加して頂きました。

途中、奥多摩の自然のことや熊に遭遇した時の対処の仕方などについて教えてもらったり、また狼がいなくなったことで生態系のバランスが崩れて鹿が増えてしまい、食害の被害が出ていることなど、、、いろいろと勉強になる話しを聞きながら、参加者みな楽しみながら登山が出来ました。

また、Sさんの紹介で来られた"トモ"さんは、登山ガイドをされていることもあって、というより場を盛り上げるムードメーカーとして?大活躍してくれま した。

標高が高くなっていくと、周りの木々も黄色やオレンジに色づいていて、紅葉も楽しむことが出来ました。

そんな具合にのんびりとごみ拾いをしながら7時間近くかかって登り、山小屋(雲取山荘)についた頃には暗くなりかけていました。

雲取山荘に着くと、山小屋のご主人 新井さんが、レンジャーさんと知り合いということもあって、「ビールか日本酒をサービスするよ!」と、なんとも気前の良いお言葉を頂き、喉が渇いていたのでビールを頂くことに。

一人一本ビールをもらって大部屋に入って少しすると、お酒もサービスするよ!と一升瓶もサービスしてくれ、、、更に、"熊よけの鈴"やら"オリジナルの袋"やら"動物や植物の名前の入ったカード"やら、次から次へとサービスのオンパレード。
ご主人の気前の良さにびっくりでした。

美味しいご飯を頂き、コタツを囲んで歓談して、予告どおりに9時きっかりに消灯!


●二日目

朝4時、周りがごそごそし始め、眠いよ~と言いながら皆さん起床。

外はまだ真っ暗。とりあえず、トイレに行こうと外に出ると、満天の星空が、、、
そして、地平線には眠らない東京の夜景が、、、涙が出るほど美しい天体ショーに感激!!

5時半ぐらいには、ご来光も拝むことが出来て、参加者全員あまりの美しさに言葉もなく、見とれていました。

今日もいい日になりそう。。。

山小屋から5分ぐらいのところにある今は使われていないヒュッテのそばにごみが大量にあるというレンジャーさんの指摘から、まずはみんなでごみ拾いをすることに。

空き缶、ビニール、乾電池、割れたお茶碗、ビン、歯ブラシ、スリッパ、、、、出るわ出るわ!その殆どが、20年以上前と思われるごみばかり、、、土の中に埋まっているごみは、いったいどれぐらいあるのだろう!?

なんでも昔の登山のガイドブックには、こんなコラムが載っているのですよとレンジャーさんが教えてくれた。

「最近の登山者はマナーが悪くなって、ごみを埋めずにそのまま残していく人が多くなった…」と。

「ごみを埋めて帰る」ことがマナーだったのです。

と言うことは、今私たちが普通だと思っていることが、20年、30年先には、若い世代から「あの頃の常識はとんでもないねぇ、、」と言われるかも知らないってことなんですね。

おそらく、大量消費社会とか石油に依存した経済とか、森林伐採とか、今は普通のことが、未来では普通でなくなっているかも知れないのですね。

そんなことを考えながら、皆さんもくもくとごみ拾いに専念する。そして、あまりに沢山のごみのため、今回は自分が持って帰れる分だけに留めて終了。

山小屋を出発し、30分ぐらいで雲取山山頂へ。標高2,017mの山頂からは、雄大な富士山がど~んっと真正面に見え、遥か遠くには南アルプスや浅間山なども見ることが出来て、皆さんかなりハイテンションに。

改めて登山の最大の魅力とも言える山頂からの雄大な景色に、皆さん感激しまくりでした。

行きは、鴨沢ルートから登り、帰りは三条の湯ルートから下山しました。
途中、三条の湯の山小屋の前でお弁当を頂き、帰りも"わいわい""がやがや"いろいろな話をしながら下山し、バスで奥多摩駅へ。

奥多摩駅の近くの奥多摩管理センターで集めたごみを分別して捨てさせてもらいました。

大自然を満喫し、知り合った仲間とのおしゃべりに花が咲き、レンジャーさんから貴重なお話を聞き、星空を眺め、日の出を見ながら心をリフレッシュさせ、そして何よりごみを拾って、少しでも山を綺麗に出来たという達成感を味わうことができた、本当に素晴らしい清掃登山でした。

「またやりましょう!」という嬉しいリクエストも頂きました。次回は、新緑が美しい春にやるのもいいですね。

皆さん、本当にありがとうございました。