百姓通信

自然と素直に向き合い、全身で風を感じて私は百姓しています。
①土づくり②循環型③無農薬・無化学肥料④永続性を大切に!

農のある暮らし

2007-08-03 23:35:22 | 農業
結構、農のある暮らしを求めている人達がいる。
人それぞれの考え方や生き方がそのまま反映できる“農”だからこそ、そういう暮らしが可能なのだということと、暮らしの中に一部だけ農を取り入れてみるという両者の考え方があり、人里はなれた場所で自給自足の生活を営むことや農を生業とする前者とベランダでプランターを使って万能ネギを栽培したり、休日を利用して貸農園で家庭菜園を楽しむ後者は、全く違うようで、ある部分は共通していて、どれを選択するかはあくまでも個人の自由であったり、出来る範囲内であったりして、いろいろな方々に話を聴くとそれぞれ個性的で大変面白い。
最近逢ったある方は、証券会社のアナリストをしておられ、個人で顧客を持ち、ほぼ自由にご自身の時間を使いこなしておられ、ある日は都会で大きな商談を、ある時はPCを自在に操り、そうかと思うとネクタイ姿で軽トラに乗って田んぼのあぜに赴く・・・理由を聞くと「ゴルフをしているより、田んぼにいる方が落ち着く」といわれる。そういう話をしんみり聴くと、こういう“農”のあり方もあるのだなぁと今更ながら実感する。
ある方は、大手企業でPCのプログラマーをされていて、MGまでされていたが、「PC業界の進化についていくことに意味を感じなくなった。」と辞められ、自分にとって最も適した“農”を求めたいとしんみりと話しておられた。人にとって“農”のある生活とは何なのか、現代社会のスピードが人の精神をどのように傷つけてしまっているのか、なかなかの難題である。
人それぞれにとっての“農”、それはおそらくその方々の“生き方”であり、“考え方”なのだろう。それは、ある意味であらたな『豊かさ』への挑戦なのかも知れない。