百姓通信

自然と素直に向き合い、全身で風を感じて私は百姓しています。
①土づくり②循環型③無農薬・無化学肥料④永続性を大切に!

二宮清純

2007-08-26 23:58:43 | 環境
スポーツジャーナリストとしてよく知られている二宮清純さんのお話を聞く機会に恵まれた。この会は滋賀県中小企業家同友会の主催で、滋賀レイクスターズのBJリーグ参入に向けた中間報告も兼ねており、地方の未来を切り拓くひとつの手法として、地域とスポーツを有機的に繋ぎあわせることが如何に有効かを考える良い機会となった。
例えば、新潟にあるアルビレックス新潟の設立前、地元では「新潟には支える大企業がない!」「そんなことは新潟では無理!!」の一点張りだったが、現在は経済効果500億円といわれ、観客動員数も前年までは、全国一で毎回40,000人余りの観客を動員するようにまで至っているという。
日本をはじめ、韓国や台湾のスポーツは、企業や学校が支えてきたが、経済動向や子供の数等に左右されるこの構図にはあきらかに限度があり、欧米型のように地域と共に生きるスポーツのあり方のほうが自然体なのではないか。
スポーツは、体育とは異なり、どちらかというと、“お祭り”に近く、その“お祭り”が地域にあるということは、地元の一体感が強まり、街が勢いづくのではないか。
なるほど、そうかもしれない。
Jリーグ誕生秘話も同時に話題に上り『時期尚早!』『前例がない!』と反対の逆風が吹きすさぶ中、川渕チェアマンは、そんなことでは何も前には進めない。「『時期尚早』は「やる気がない」こと。『前例がない』は「アイデアがない」こと。」と一蹴されたという逸話の紹介もあった。
最も注目すべきは、最近海外からは「日本はカルト国家??!!」といわれたりしているという。親殺しや子殺しが日常茶飯事に起こっているこんな国は世界の中でも珍しく、大変危ない状況に陥っているのではないか。原因のひとつとして「縦の絆が薄くなっている」点を挙げられ、単純な年功序列ではないが、スポーツを通じて、親と子、子と祖父等が繋がること、例えばキャッチボールなどは相手の胸を目掛けて(相手の取りやすいところ、相手の気持ちを考えて・・・)投げることや、やっぱり爺ちゃんはすっごい、父さんは強いってことを感じることが出来たが、そういう行為が日常からなくなり、何とも何が大切なのか、何を守らないといけないのか、“心棒”(心のつながり)がなくなりつつある点もスポーツを通じて地域振興することで、改めて地域の元気、家族の繋がりを取り戻すことが可能になるのではないかと話されたことであり、“農”や“食”も似た側面を持ち合わせている点を興味深く思った。