#79(4-13)「クラスメートの素顔」 Pictures of You
One Tree Hill
どれだけの時間があれば人生を変えられるのか、
君は考えたことがあるだろうか。
高校時代の数年間、
一年、ライブツアーの二カ月、
一か月でも変えられるのだろうか、一週間や一日でも。
僕らはいつも先を急ぐ
大人になって、社会で成功するため。
でも若い時は、一時間あれば全てを変えられる
先生が聞く。諸君に聞いておきたいことがある、本気で授業を受けようと思っているか?・・
先生はマウスに、「君はみんなにどう思われてると思う?」と聞く。先生は話を続ける。ここで仮に高校生を5つのタイプに分けるとする。”体育会系” ”プロムクイーン” ”オタク” ”アウトロー” ”フレンドリー(または尻軽)” そしてシェリーにマウスをどう思う?と聞く。シェリーは「オタク」と答える。
クラスメートたちは、ネイサンとルーカスは”体育会系”で、 ブルックとペイトンは”プロムクイーン”、レイチェルは”フレンドリー”だと言う。ペイトン自身はその評価が不満そうで、自分では“アウトロー”だと思うと言うが、グレンダがペイトンに「アウトローは私」。
先生「・・諸君はここよりもっと大きな世界に飛び出すからだ・・そうすればこのイメージは全て消える・・まずは本当の自分を知ること。そうすれば、自分がどう見られたいかがわかる」
くじでパートナーを決めて、指示された課題に取り組む。シェリーとマウス。ヘイリーとスキルス。ペイトンは気をきかせて、チェースと書かれた紙をブルックに渡した。ブルックとチェース、ペイトンとネイサン、ルーカスとグレンダ、レバンとレイチェル・・。
課題にしたがって、最後にパートナーので写真を撮る。
自分のイメージを変えたいものは今日がチャンスだ。後でパートナーについて分かったことを発表してもらうというもの。面白そうな授業だ。
●ルーカスとグレンダのペア。グレンダはコスプレ風の濃い化粧をしている女の子。最初の指示は”お互いの個人的なことを話そう”。 ルーカスは先生にグレンダのラストネームを聞かれて答えられなかった。グレンダのラストネームは”ファレル”だった。
2番目の指示“怖いもの” グレンダが言う。「ママが怖い、」・・
ルーカスの怖いものは? ルーカスはロッカーから初めて書いた小説を取り出してグレンダに見せる。心臓の問題を抱えてしまったので、彼はもうプロのバスケ選手になれない。ルーカスにとっての2番目の夢が小説家になること。ルーカスはこれもだめだったらと思うと怖いんだと、グレンダに打ち明ける。
次の指示“秘密を打ち明けよう”グレンダはピルをルーカスに見せる。グレンダのママは高校生の時美人でもてていたそうで、・・グレンダに、もっと痩せないと彼氏できないよとか言うらしい。それでグレンダは本当は彼氏がいないのに架空の彼氏を作って、自分で自分に花を送ったりしているのだそうだ。ママは彼氏のいるグレンダを心配するわけでもなく、病院に連れて行って、ピルをもらっただけ。そして、あなたと寝るなんて気がしれないわねと言ったとか。・・それ以来、グレンダとママは一言も話していないとか。2か月も沈黙・・・
う~ん、これはきついな・・グレンダのコスプレや化粧は、ママへの反抗と防御の意味があるのだろう。
グレンダが言う。「ホントは心残りなんだ。もっと自分を出せばよかった。周りの目なんか気にせずに。・・・ルーカスは・・ちょっとひねくれてて、アウトローでやさしい」 確かにね。ルーカスは優しいと思う。
●チェースとブルックのペア。ブルックは微積分のテストが危ないと先生に言われる。とても険悪な雰囲気。チェイスに追及されて、ブルックはキャビネットのテストを盗んだことを打ち明けた。あなたに嫌われることが怖くて、嘘ついた、クリーンティーンもあなたがいるから入っているだけと正直に話した。
ブルック「怖いんだ。もっと成績上げて綺麗にならなきゃって。・・ブルックは親から電話もメールも一か月半も連絡がないらしい。あたしが駄目な子だからね・・」と言う。
4番目の課題は”十年後の自分”
最後の指示”あなたの秘密を話そう”。チェイスがブルックに言う。「・・君はそのままでいい。嘘なんかつかなくても十分魅力あるよ。誰にも言わないで。秘密だから」
●マウスとクリーンティーンズクラブのシェリーがペア。マウスはシェリーに、決めつけないでと言う。
シェリーは本当のことを話し始めた。サマーキャンプのこと。キャンプで深い関係になった人がいて、親に連れ戻されたこと。新学期に会えると思っていたら、今立っているこの場所で、彼は新しい彼女と一緒にいた・・何も言わずに行ってしまった。それで終わり。で、クリーンティーンを思いついたんだ・・シェリーはその時、本当にすごく傷ついたんだね。
マウスがシェリーに話しかける。シェリーにいい人だねと言われて、マウス「いい人といわれるのはうんざりで、・・一度だけいいから危険な男とそう思われたい」 シェリー「マウスはセクシーだ」
2つ目の課題は景気づけに”有名人または映画のキャラクターの物真似” この授業は構成もなかなか良くできている。物真似なんかしているうちになんとなく皆、打ち解けているよ。
3つ目の課題は「不安なこと怖がっていることを受け入れよう」 マウスはシェリーに(不安なことは)「君だ・・君、かわいいだから・・」
“秘密”シェリーはマウスに、ロッカーにレザーパンツを隠していることを打ち明ける。セカンドバージンを誓うまで”フレンドリー”だったの・・前は尻軽だったのに、今はレザーパンツもはけない清純派・・・。本当は普通の女の子がいいのに・・
マウスはシェリーに打ち明ける「ジミーと友達だったんだ。あいつがいなくて寂しいんだけど、そんなこと人には言えなくて。ジミーはキースを殺したから。あんないい人を。でもやっぱりジミーがいたらと思ってしまうんだ・・・」と打ち明ける。
シェリーは「怖いこといっていなかったね。マウスと一緒にいるのが怖い」と打ち明ける。「クリーンティーンなのにときめいている」
●ヘイリーとスキルスは屋上に行った。スキルスは本当のこと、自分のことを話す。屋上から見えている工場、あれがスキルスのお父さんが働いている工場で、夜勤ばかりで週6日。もしバスケで奨学金をもらえないと、卒業後はあの工場で働くことになると。
ヘイリーが言う。「母親になるのは楽しみなんだけど・・何もできなくなさそうで怖い。」
5つ目の指示”パートナーに秘密を話そう”。
ヘイリー「時々、私、ものすごく寂しくなるんだ。自分でいることに違和感があるっていうか・・。この世界になじんでない感じで。産まれてくる時代を間違えて、自分だけ浮いてるような・・だからおなかの子の事を考えると怖いんだ・・。もしその子がこんな寂しい思いをしたらどうしようって。そんなの耐えられないよ」スキルス「その子は寂しくなることなんかないな。・・母親がついているんだし、何かあったら俺がいる・・・」ヘイリーはこの言葉に勇気づけられたことだろう。
スキルスは奨学金の通知を受け取りながら、開封する勇気がないらしい。ヘイリーが封を開ける。ヘイリーは言う。お父さんの工場に行くんだねと。お父さんに奨学金もらえると報告して来なくちゃ。スキルスはこれで大学に行ける。よかったね!
●ネイサンとペイトンのペアは体育館のトレーニングルームに来た。課題は個人的な話。そういえば、この二人は以前付きあっていたんだった。その頃のネイサンは嫌な奴で、二人はよく喧嘩をしていた。ネイサンがペイトンに話す。ダンを見返すためにここで頑張ったこと。ベンチプレスにいくつものPSの文字がある。PSはペイトンの頭文字。付き合っていた頃、喧嘩ばかりしながら、それでもネイサンにとってペイトンが支えになっていたということ。
それから、ネイサンは父親になることが怖くてたまらないと、ペイトンに話す。
“秘密”-ネイサンはデブが自殺を図ったことを打ち明ける。そして最悪なのは、その時自分がほんの一瞬ほっとしたことだと・・・どこまで薄情なんだろうな、俺は、そんなこと思うなんて・・と。
ペイトンがネイサンをハグして言う。「あなたはよくやっている。だから・・自分のこともちゃんと考えて」
●レイチェルとレバンのペア。レイチェルはこんな課題、ハイにならなきゃやってられないと言って、トイレでドラッグをスパスパ吸っている。
レイチェルが”秘密”を打ち明ける。「・・私、男と寝ても何も感じたことがないんだ。痩せれば何もかも変わると思っていた・・」 レバンが「私、ずっと男になりたかったんだ・・」と言う。そしてレバンはレイチェルにキス。「何か感じた?じゃ、ノーマルだよ」
レバンはレイチェルに言う。「私はバカじゃないから。みんなが思っているほど。私はただまわりに合わしていただけなんだよ。・・・でも先生の言うとおり、卒業したら私は再出発できる。でも高校でスポットライトを浴びていた人達はきついだろうね。社会に出たら思い知らされるだろうから。高校での評価は通用しないって。あんたもその一人」 レバンのこの言葉にはびっくり。レバンはいつもおちゃらけているばかりの女の子に見えたけれど、今日のレバンはとてもリアルで、それに彼女のこの言葉はとてもよくわかる。高校時代の評価と、卒業後や社会に出た後の評価は、全く別物だ。レバンは卒業後、全く違う評価を手に入れるだろう。今日のレバンを見ているとそのことがはっきり想像できてしまう。
レイチェルはどうするだろう。レイチェルのレバンへの言葉と写真は見ようによれば、レバンへの仕返しのようにも見える。レイチェルはレバンの言葉から何かを受け取っただろうか。
レイチェルの言葉「とても興味深い授業だった。私は50分を有意義に使い、その間レバンはずっと男になりたいと言ってた」
レバンの言葉「一時間一緒に過ごして、レイチェルには私はバカじゃないとわかってもらえると思う。これが私の撮ったレイチェル」 レバンが撮った写真の中のレイチェルは、どこかを見てどこかへ歩き出している。それがどこなのかはわからない。
チェースの言葉「ブルック・デービスと過ごして、あることを学んだ。人はレッテルを張りたがる。そのレッテルをぶち破ること。それが大事だって」
ブルックの言葉「チェース・アダムスと1時間過ごした。彼はクリーンティーンだ。それって超かっこいい」
ペイトンの言葉「みんなが知っているネイサン・スコット。今日私はそれ以外の新しい彼を発見した。ネイサンは犠牲を厭わない人間だ。きっと立派な父親になれる」
ネイサンの言葉「改めてペイトン・ソーヤーを最高の友達だと思った。最近あったゴタゴタのせいで写真を撮られるのが苦手らしい」
マウスの言葉「みんなが知っているクリーンティーンのシェリー・サイモン。でも今日僕はみんなと変わらないティーンのシェリーを知った。そしてプロムに誘った」
シェリーの言葉「私の中でいい人だったマウス・マクファレン。確かにいい人だけど、危険な男でもある。一緒にプロムに行きたい」
スキルスの言葉「昔から知っているヘイリー・ジェームス・スコットはガリ勉で皮肉屋、ヘイリー・ジェームス・スコットはロックスターでじきに母親になる。今日は久々に俺の親友、ただのヘイリーになった。体重は何割か増しだ」
ヘイリーの言葉「スキルスは昔からずっと友達だ。今日その理由を改めて思いだした。彼は聞き上手だ。大学ではものすごいことをやってくれるだろう。いずれ世界へ羽ばたくはずだ。」
グレンダ「50分前、私はルーカスを”体育会系”と言いきった。でも今は一言では片付けられない。きっとみんなそうなんだろう。ルーカスは私に似てるところがある。意外だった」
ルーカスの言葉「何で今までグレンダと話さなかったのだろう。いい友達になれたはずなのに。でも、今からだって遅くはない」
ルーカスは、この日、迎えに来たグレンダママの前で、グレンダに自分の小説を読んでほしいと渡した。「率直な意見が聞きたいんだ。今日は楽しかったよ、君と話せて。また明日」グレンダママの驚いた顔!
「そう、人生は一時間で変えられるんだ」
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