#44 「かなわぬ望み」 The Tide That Left and Never Came Back (1)
One Tree Hill イントロダクション
ヘンゼルがグレーテルに言った。パンくずを道端に置いていこう。帰り道がわかるよ。だって道に迷ったら大変だからね。 この一年、俺は道に迷っている。 -ルーカス
旅の途中で道に迷うのは不幸だ。でも旅の目的を見失うのはもっと不幸でつらい。 -ネイサン
この八か月間の旅、一人で歩いたこともあるわ。導いてくれる人について行ったこともある。私の心を奪った人もいた。でも目的地に着いたのは、私じゃなかった。昔の私はいない。 -ペイトン
自分を見失ったら選ばなくちゃいけない。昔の自分を取り戻すか、昔の自分に別れを告げるか。 -ブルック
時には昔の殻を破らきゃならないから、昔の自分を知っておく必要がある。その頃の理想の自分と今の自分の姿を。 -マウス
先生が言う。「『人生には二つの悲劇がある。一つは願いが叶わぬこと。もう一つは願いが叶うこと』 -バーナード・ショーも試験に使われるとは思わなかっただろうね。君らにはこの格言をテーマに論文を書いてもらう。・・提出期限は月曜。これを出せば晴れて進級だ」
学校は学期末試験のシーズン。 進級試験は小論文で、テーマは“喪失”。 こんな小論文の進級試験って、私には経験ないなあ。 マウスは数学の試験ができなかったと落ち込んでいる。 ルーカスはヘイリーの席が空白なのが気にかかる。そして、ブルックを、週末ヘイリーに会いに行かないかと誘う。
アンディのニュージーランドのお母さんが倒れたとか。アンディはアメリカの市民権を持っていないので、再入国許可がおりるかどうかわからない。そのうえ、ダンは、アンディを国外追放にするかも、と言っているらしい。・・カレンはそれを聞いてカンカン、ダンの会社に怒鳴り込む。「ルーカスやアンディや私に関わらないで」と。 ところが、ダンはカレンに、(自分に)未練が残っているんだろうとか言って、無理やりキスして「こうして欲しかったんだろう」なんて言っている・・・・・カレンは怒りのあまり、会社のガラスをたたき割ってしまった。こういう男に関わったら最悪・ダンの卑劣さは一層パワーアップした気がする・・
アンディもダンの会社に乗り込んで、”脱税疑惑”について警告。 ダンの会社のセキュリティシステムを担当したのはアンディの会社なんだとか。これにはびっくりした・・アンディ、なかなかやるね。そして、脱税の証拠となる帳簿も持っている・・・さすがのダンも、これはこたえたらしく、自分で会社のガラスをたたき割っていた。これでダンは、下手にアンディの国外追放を言いだすことはできなくなったね。
ネイサンは、ハイフライヤーズのキャンプに行けるチャンスがあるとホワイティコーチに言われて、バスケに打ち込むようになる。でも、ネイサンを見ているとなんだかとても痛々しい。・・そしてダンは、ネイサンに「母さんが依存症になったのは、お前が家を出たからだ。」と言う・・違うでしょ。デブの病気の原因はネイサンが家を出たからじゃなく、「ダン」だと思うよ。ダンは「お前を責めるつもりはない・・」とか言いながら、しっかり責任転嫁してネイサンを追い詰めている。
NYに向かっている、ルーカスとブルック。ブルックは心の中で「ルーカスはペイトンを好きなんだ」と誤解している・・・「違うよ、ブルック。ルーカスが愛しているのはブルック、あなただよ!」と、教えてあげたいくらい。 2人が部屋に入ると、ヘイリーとクリスがソファでじゃれ合っている。「じゃれ合っていただけ」にしても・・、クリスはヘイリーを好きなわけで。
ブルックはルーカスとヘイリーを2人にしてあげようと、買い物に行くと気を利かせた。・・ブルック、えらいね。幼馴染のルーカスとヘイリーは、兄妹のようでもあり親友のようでもあり。
ヘイリーは、徹夜で仕上げた進級試験の小論文をルーカスに預けて、「私、家には帰らない。この道を選んだの」とルーカスに告げる。
「これでお別れ」・・ルーカスの、本当に本当に悲しそうな顔・・
ジェイクが言うには、ニッキの嘘がばれたとかで、これでジェニーの親権も取り戻せるし、刑務所も出られるはず、だった。ペイトンとジェイクは大喜びしていた。ところが、ニッキがジェイクに面会にくる。ジェニーを連れて。 ニッキはフロリダに預けたジェニーを探しだし、そのままどこかへ連れ去ってしまう。 ジェイクはペイトンのところに戻ってきたけれど、自分はジェニーを探さないといけない、こんなことにペイトンを巻き込むわけにはいかないと言って、彼はまたペイトンを残して行ってしまう。ペイトンがジェイクと離れ離れになるのは、これで三度目?
アンディがニュージランドに発つと、カレンに”さよなら”を言いに来る。「愛している。それだけじゃ足りないみたいだけれど」と言い残して。それだけではどうにもならないこともあるんだね・・。これっきりになるとは思いたくないけれど、この二人、この先どうなるのだろう・・また会えるよね・・。
今回は、ライブの音楽がいっぱいで、エンディングのバックに流れていた曲が耳に残っています。 Jimmy Eat World - Hear you me, with lyrics
ジョージ・バーナード・ショー曰く 「人生には、二つの悲劇がある。一つは望みが叶わぬこと。もう一つは望みが叶うこと」 きっと彼は、失恋したことがあるんだろう。-ブルック
俺に言わせれば、ショーはわかってない。だってそうだろう。悲劇は起きる。そこであきらめろって言うのか。違う。心が傷ついたら、自分は生きてるって確信するために、戦うしかない。生きてるんだから。痛みを感じるのは命があるからだ。どうしようもなく怖いのは、思い出すためだ。命より大切な何かがあると。 そのためには、戦う価値がある。 -ネイサン
この一年、私は欲しかったものをすべて手に入れた。でも、その反面、それ以上のものを失った。 -ヘイリー
ショーは正しい。人は、人生を豊かにすると思われているものを望むことが多い。金、人気、名声。そうしているうちに、大切なものをないがしろにする。友情、家族、愛。 大切なものは、既に持っている場合が多い。 -ルーカス
望みが叶うことは悲劇だと、バーナード・ショーは言うけれど、それは間違っている。きっとエリカにキスしたことがないからわからないんだろう。 -マウス
確かに望みが叶わないのは悲劇だと思う。でも、望みが叶うのは、それって悲劇なのかな。この一年、私は愛を求めてた。誰かに夢中になって、凍った心を溶かしたいと思った。私の望みは叶った。もしそれが悲劇だって言うのなら、私は悲劇が欲しい。手に入ったら、絶対に手放さない。 -ペイトン
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