徳之島「構想」より緻密な提案を…米国務次官補 基地移設
【ワシントン=小川聡、岡本道郎】カート・キャンベル米国務次官補は22日、国務省で読売新聞と単独会見した。
沖縄の米軍普天間飛行場移設問題で、鹿児島県・徳之島へのヘリコプター部隊移転などを柱とする日本政府案について、「日本側は、これらを『アイデア』あるいは『構想』と称して提示した」と述べ、正式な移設案とみなしていない、との立場を明確にした。
そのうえで、「今はもう、精力的に前に進むべき時だ。米国は、部隊の運用面での現実と、政治的制約の2点を踏まえたまじめな提案が日本から出てくれば、真剣に検討する用意がある」と述べ、日本政府が具体的な移設案を早急にまとめて示すよう強く求めた。
次官補は、日本側が示した案について、「日米の非公式協議でかなり詳細に協議した。米側はこれらにどのような限界があるかを非常に明確に指摘した」と述べ、受け入れ困難だとの見解をすでに日本側に伝えていることを明らかにした。個別案に対する評価については言及を避けた。
日本側が求める日米間の正式な実務者協議については、「アイデアや構想を議論するために単に会うよりも、具体的で緻密(ちみつ)に練られた計画を検討したい」と述べ、現状では時期尚早だとの考えを強調した。
日米が2006年に合意した沖縄県名護市辺野古沿岸部への移設案については、「最善の道」だと改めて指摘。ただ、同案の実現性については、「一時はあったと考えていたが、今はわからない」との見方を示した。そのうえで、「沖縄県民の支持を得るために、特に日本政府の相当な努力が必要だ」と述べた。
また、黄海で起きた韓国海軍哨戒艦「天安(チョンアン)」の沈没などで朝鮮半島情勢が不透明さを増していることを踏まえ、海兵隊の沖縄駐留の意義が「強まっている」と強調。「日米には、首脳レベルの対応が必要な、緊急で差し迫った安全保障上の課題が(沖縄問題以外にも)ある。注意が十分に払われていない」と述べ、普天間問題以外の他の重要課題の協議が滞っている現状に不満を表明した。
一方、12日に行われた日米首脳の非公式会談については、「オバマ大統領は、この状況を解決したいとの願望を非常に明確にした」と説明。「大統領は首相を信頼し、最も強固な協力関係を維持したいと考えている」と述べた。
次官補は27日に訪日し、28日まで普天間問題を含む日米関係全般について、政府、民主党関係者と協議する予定だ。 (2010年4月23日14時33分 読売新聞)
米国務次官補の的確でまっとうな論旨。久しぶりに、ごく当たり前の話の展開を聞いたような気がして、鳩山首相とのレベルの差に愕然とする。まるで大人と幼稚園児の差である。
鳩山首相や鳩山政権の一番の大問題は、現実を無視したまるで”子供の思いつき”のような中身がまったくない話を、さも重要な意味があることのように装飾して話してしまうことだ。
彼らが引き起こしている多くの混乱の原因は、多分彼らが現実を無視し「全否定する」ことから思考を始めているからだ。”否定すればそれでよし”。”破壊的”である。そこから出発する。だから財源など政策の裏付けなど考える必要もなかった。考えようともしなかったのだ。普天間問題だけでなく、子ども手当も高速道路無料化なども、すべてがこのパターンである。民主党は軽薄に“破壊する”。破壊するだけで代案はない。「チェンジ」というより「デストロイ」だ。 国民は民主党がお膳立てする「仕分け」ショーを楽しんではいけない。よくよく観察しなければならない。スパコン予算のように、一歩間違えば国の破壊に直結する。
そして、国内だけでなく国際舞台でもそれをやるものだから、アメリカが困惑し怒りだすのも無理もない。驚いているのはアメリカだけではないだろう。
鳩山首相ら民主党議員たちは、とても”政権運営が務まるような人々”ではないということだ。 野党時代が長かったというのは理由にならない。 ”ルーピー”とまで言われてしまった鳩山首相。しかし周りの閣僚たちも同様だということが日本の大問題である。民主”お子様たち”の稚拙な言動は、日本を大混乱させ、日本人全体を貶めている。
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