海岸にて

海が好き。時事ニュース・海外ドラマ 、日々徒然

年の終わりに

2007-12-31 | 日記・エッセイ・コラム

なんとなく始めてしまったブログは現在5か月目で、年の終わりを迎えました。

まともな文を「書く」という初期段階でまだ試行錯誤していますが、思うことを書く場があることは幸いかな、と感じています。時事問題を考えることもまだ初心者で、疑問から疑問へ、興味、関心のみでたどってきましたが、以前よりは少しだけ知識が広がった今、気がついて見れば、今の日本が立っている場所の特異さ、不安定さに震撼する思いです。

日本はまだ戦争を乗り越えてはいない。当然世界は日本を待ってはくれない。「平和」を、単に天上の「ユートピア」のように夢想することからは何も生まれないこと。一人でも多くの人が考えてくれるきっかけになればと思います。

来年が、この混迷から抜け出すための、きっかけを掴む転機の年になればよいと思います。

皆様、よいお年をお迎えください。

seagull

  


もどらない時間 More  ヘンリ・ライクロフトの私記

2007-09-30 | 日記・エッセイ・コラム

One Tree Hill の中の詩がよかったので、詩を探しているうちに本棚で見つけた本。

詩ではなく、散文なのですが、こんな文章がありました。

 

今日の午後のこと、本を読んでいると、私の思いはそこはかとなくさ迷いでて、気がつけば、サフォク州のある山腹の思い出にふけっていた。そこは、二十年前のある夏の一日、長いこと歩いた後でぼんやりと休んだところだった。私は矢も楯も堪まらなかった。私はすぐに出かけたい衝動にかられた。そして、しみじみとパイプをふかしながら、真昼の太陽のまばゆいような熱さを受けてはじける、「えにしだ」のポンポンという音をきいた、あの高いニレの木の下の一隅を再び訪れたいと思った。だがその衝動の命ずるままに行ったとしたら、私の記憶が大切にしまっていた、あの楽しかったひと時と同じようなひと時を、はたして再び楽しむ見込みがあったであろうか。それは絶対になかろう。私がおぼえているのは、あの「場所」ではなく、あの瞬間に幸運にもおち合った、人生のひと時と、様々な条件と、気分なのである。    ……(p107略)・・・・・・・

・・・・・私が覚えているのは、偶然サフォク州の風景の印象と結びついた、自分の前半生のわずか一瞬間のことなのだ。あの場所はもはやどこにもないのだ。そうだ、私以外のだれにとってもいまだかつて存在したことはないのだ。われわれをとりまく世界をつくるものは実にわれわれの心であるからである。同じ牧場にわれわれが並んで立っていても、諸君の目が見ているものを私の目は見ていないであろう。また諸君の心情を動かす感動を、私の心情が感じることもけっしてないであろう。

 「ヘンリ・ライクロフトの私記」ギッシング(岩波文庫)より

 

1903年に出版されたというこの本、イギリスの自然、季節感にあふれた小説です。

ヘンリ・ライクロフトは、ギッシングの想像上の人物ですが、彼の私記という形をとって、イギリスの気候、自然、庭に関する話、料理、ロンドン、村、社会体制、王政など、いろいろな話題が語られています。

そして、この私記はこういう文章で終わります。

私は自分の生涯を、着実に完成された長い一篇の作品ー一篇の伝記、欠点が多いかもしれぬが、自分の最善を尽くした伝記、と願わくは眺めることができたらと思う。そして、私が「終わり」という最後の言葉を吐くとき、やがて来るべき安息を、ただ心中満足の念のみをもって喜び迎えることができたらと思うのである。

人生の最もシンプルな部分を感じさせてくれる本です。

 

ヘンリ・ライクロフトの私記 (岩波文庫) ヘンリ・ライクロフトの私記 (岩波文庫)
価格:¥ 693(税込)
発売日:1951-01

  


その時はもう戻らない

2007-09-30 | 日記・エッセイ・コラム

窓辺に立つと、空気が秋になっていました。

今日見たドラマ、One Tree Hill 6話の最後の詩

時に 一瞬が止まることがある  

それはさまよい とどまる      

一瞬よりずっと長く

物音が消え 動きがとまる 

一瞬よりはるかに長く 

その時はもう戻らない    

秋の詩だということに決定。 moment has gone.


砂の上の城

2007-09-16 | 日記・エッセイ・コラム

自民党は、福田総裁が有力とか・・。これでは反日度は民主党とそう変わらないのでは。終わってますね。麻生さん、頑張ってほしい。

安倍首相辞任からのここ数日思うこと、どう考えてもマスコミは異常。これではどんな内閣ができても、どんな良い政策を政府が考えたとしても、(実際、安倍内閣は政策面では、実績をあげていた、と思う)マスコミの思うがまま、いいようにつぶされる。砂の上の城のよう。

反日マスコミに、これからも日本人は操られ続けることでしょう。

マスコミが乗っ取られているという疑念が、ほぼ確信に変わったのが今回の出来事でした。新聞もTVも、扇動のみ。報道機関じゃないね。ここまでやると、さすがに政治に興味のない一般の人も気がついたかもしれませんが。

選挙になっても、投票できる党がなくなりそうので、誰か新党作ってくれませんか・・。

とりあえず、拉致問題が後退することのないよう願います。


日記

2007-09-12 | 日記・エッセイ・コラム

気がついたら、着ているシャツは半袖からそろそろ長袖。今日はエアコン回っていませんでした。送風だけ。もう、すっかり秋の空気という感じ。

雨が多いのは相変わらずですが、夕立ちじゃなく、そろそろ秋の長雨って言った方がよさそう。二、三日前から、お茶も時々ホットで。

 最近のTV、バラエティばかりのような気がして、その上おもしろくないので、以前より本当にTVを見なくなってる。ニュースも、時々「ニュースJAPAN」見るくらい。NHKさえも、大河ドラマだけって、受信料払うのもったいないような気がする。風林火山は見ているのだけど。諏訪の由布姫って、女性としては、気性が強すぎるなあと思いながら、なんとなく気になる人。以前の風林火山でも、そんなこと思っっていたような気がする。ストイック?

 

全く、関係ないのですが、同じ女性として敬意を感じているのは、台湾の方で、よくTVに出ている金美齢さん。筋の通ったご意見とはっきりした物言いで、台湾人だからこそ日本のことも日本人よりよく見ておられる、と思う。もうお一人は、櫻井よしこさん。尊敬し期待しています。


海の近くの家

2007-08-23 | 日記・エッセイ・コラム

このところ、突然、激しい雨がザーーって降り出して、わぉ~と思っていると、すぐに止んでしまうということがよくありますよね。

夕方ではなく静かな夜半だったりすると、雨音はほんとにすごいです。

ザーーという雨音を聞いていると、これでは海のそばは、今頃どんなすごい降りになっているのだろうなんて、つい思ってしまうのです。

生まれたのが海の近くの家だったもので(生まれただけ)

きっと海辺に思い入れがあるんですね。

それにしても、なんで海岸の土砂降りを思い浮かべるのか・・。

ー海に、土砂降りの雨が降る・・・。

海の近くの家の一番の問題は、とにかく風当たりがきついということ。

かなり昔、海のそばにあった我が家は、台風が来るたびに、海風への備えが大変だったようです。

(そういえば、今年も台風シーズン。子供のころは、窓からこっ~そり、びゅぅんびゅぅん吹き荒れる台風を覗いていましたね。)

そんなわけで、雨が降ると、雨の降る海を想像してしまう私は、

気づいたら、海辺のマンションのチラシを、妙に熱心に見てしまっているのです。海辺もいいかな・・・、でも風がね~・・・、といつもいつも堂々めぐりで終了のお話なんですが。


もう一度会いたいもの

2007-08-11 | 日記・エッセイ・コラム

最近、昔の漫画が,たくさん新しい装丁で復活して嬉しいことですが、探しても探しても見つからない、本や漫画もあります。

もうずいぶん前になりますが、「学生たちの道」とか「ジェシカの世界」とか、西谷祥子さんという漫画家が書いた漫画がありました。もう一度読んでみたくて、本屋に行くたびに探した時期がありました。が、これがないのです。今も時々文庫になっている棚をみるのですが、やっぱり見当たりません。お目目ぱっちりの本当に正統派の少女漫画で、覚えておられる方も結構いらっしゃると思うんですけどね~。

「学生たちの道」は、ヨーロッパのどこかの町の若者たちのお話でヒロインはたしかジョアンナという名前。「飛んでゆく雲」というのもありました。これは日本の時代もの。

「ジェシカの世界」、このヒロイン、ジェシカはたしか四つの別な世界を同時に持っているのです。お金持ちのつんとした令嬢の世界やら、明るい女の子やら。それぞれの世界にいるときは、違う世界のことは全く覚えていないのです。今、考えると、要するにジェシカは多重人格だったということでしょうか。 子供の私にはそんなことはわからず、「ジェシカの世界」は大変ミステリアスな不思議なお話でした。

少女文学で「君よ知るや南の国」というお話もありました。あまりにきれいなタイトルなので、いまだに覚えているのです。イタリアかフランスあたりのお話で、ミニョンミニヨンという名前の少女がヒロインでした。今、本屋さんで探しても、たぶんないでしょうね。

学生時代に先輩から譲っていただいたJAZZのLP盤「ライトハウスのThe Three Sounds」レコードは残っても、プレーヤーがここにはない。お店で探せばCDあるかも。シンプルでのりがよくて、これは忘れられない。

ほんとにできることなら、もう一度会いたいものたち。

今ここで書いたことを読み返してみると、私はほんとに夢見がちな子供だったようです。今もそのようです。