林芳正氏の外相起用、「親中派」と安倍・麻生氏が難色…「気心の知れた人を閣内に」と首相押し切る 2021/11/10 21:44
岸田首相は10日に発足した第2次内閣で、外相に側近の林芳正・元文部科学相を起用した。安倍元首相や麻生副総裁が難色を示したが、強い意向で押し通した。林氏は首相が意欲を示す年内訪米に向けた米国との調整などで早速、外交手腕を試されそうだ。
「外交という大きな責任を担う。120%やり、岸田政権をしっかり支える」
林氏は10日午前、衆院議員として初登院した国会で、記者団にこう強調した。首相からは9日夜に電話で外相を打診されたという。
甘利明前幹事長が衆院選の小選挙区で敗北し、就任後1か月で外相の茂木敏充氏に交代したことを受け、急きょ外相の人選が必要となった。首相自身が4年7か月務めたことから外相ポストへの思い入れは強く、党内きっての政策通で海外経験も豊富な林氏に白羽の矢を立てた。
首相は茂木氏が幹事長に就任した翌日の5日夕には、さっそく安倍、麻生両氏に電話で林氏の起用案を伝え、理解を求めた。ただ、2人とも林氏が2017年12月から日中友好議員連盟の会長を務めていることなどを問題視し、「対中関係で国際社会に間違ったメッセージを与えかねない」と慎重な意見だった。
それでも首相が譲らなかったのは、岸田派からの重要閣僚抜てきで閣内のバランスをとる狙いがあったとみられる。閣内では、官房長官や財務相を細田派や麻生派から登用している。林氏は首相が率いる岸田派でナンバー2の座長を務め、首相は「気心の知れた頼れる人に閣内にいてほしい」と周囲に漏らしていた。閣僚応接室では、首相右隣の「ナンバー3」の席に座ることになった。
党内では、茂木幹事長や高市政調会長が「ポスト岸田」候補とみられており、首相は林氏の起用で、自派閥の有力候補の存在をアピールしたい考えだ。林氏は12年9月の党総裁選に出馬経験があり、将来の首相への意欲を公言してきた。
林氏は中国との距離感で自身への懸念が自民党内にあることを踏まえ、8日のBSフジの番組で「知中派でもいいが、 媚中 派ではいけない。相手をよく知っているのは知らないより良い」と訴えた。
外務省幹部は「中国だけでなく、留学先だった米国もよく知っている。日本外交にとって最重要の両国を知る林氏は適任だ」と歓迎している。(読売)
林芳正氏が外相に就任とか。この方についてあまり知識はないのですが、参議院から衆議院に鞍替えして、山口県の選挙区に割り込み、当選されたということは知っています。経歴を見ると優秀そうな方で、それから岸田首相と「気心の知れた仲」で、岸田首相が彼の入閣に強い意向とか。
それはともかく、やはり気になるのはこの方が日中友好議員連盟会長ということです。中国は大歓迎しているでしょう。そして、これを最大限利用しないわけがありません。
ご本人は、「知中派でもいいが、 媚中 派ではいけない。」なんておっしゃっていますがね。日中友好議員連盟会長で外相になり、あの中国相手にいつのまにか、いや元々か、大の「媚中派」にならないことは至難の業のように思えます。(日中友好協会会長の伊藤忠商事会長丹羽宇一郎氏などは、初の民間出身中国大使ともなり、会社ともども、もう中国べったりです)
自民党新岸田内閣を応援したい気持ちはあるので複雑ですが、中国の動向に世界の目が集まっているこの時期の外相就任、林外相の言動からは目が離せません。
(ついでに、この内閣の席順としては岸田首相の左隣がナンバー2で野田氏、右隣がナンバー3で林氏とかで。もしかするとこのお二人が内閣の重鎮ってこと?え~どちらも微妙)