詩歌探究社 蓮 (SHIIKATANKYUSYA HASU)

詩歌探究社「蓮」は短歌を中心とした文学を探究してゆきます。

リクエストと靴磨き

2024-10-25 12:00:49 | 千駄記

夕焼けかな。

 

10/25(金) 雨曇 リクエストの日

ベルリンで1936年10月25日に、ラジオのリクエスト番組が

始まったことにちなんで「リクエストの日」なんだそうです。

高校生の頃、喫茶店で有線放送にリスエストしたことがあるよ。

 

ところで、靴磨きします?

ホワイトカラーだった頃にはせっせせっせとやりましたが、

ブルーカラーになってからはぜんぜんやらず。

脱ぎっぱなし、出しっぱなしのスニーカーや革靴が転がっている。

で、昨日の夜、玄関に腰を下ろして靴磨きをしたのです。

下駄箱に仕舞えば良いものをダメな男だ・・と呟きながら。

靴をよく見ると確かに汚れている。身に着けるものでもっとも

汚れるのは靴だもんね。それを洗いもしない磨きもしない方が

どうかしてるぜ。タオルで拭いて、クリーム塗って、ブラシをかけて。

懐かしい匂いに口ずさむ『ガード下の靴磨き』・・現代人は知りませんよね?

 

1.〽紅い夕日がガードを染めて ビルの向こうに沈んだら

 街にゃネオンの花が咲く おいら貧しい靴みがき

ああぁぁ 夜になっても帰れない

(セリフ)「ねぇ、おじさん、磨かせておくれよ。ほら、まだ、これっぽっちさ、

てんでしけてんだ。え?お父さん?死んじゃったぁ お母さん病気なんだっ」

2.墨に汚れたポケット覗きゃ 今日も小さなお札だけ

風の寒さやひもじさにゃ 慣れているから泣かないが

ああぁぁ 夢のない身が辛いのさ

3.誰も買ってはくれない花を 抱いてあの子が泣いてゆく

可愛そうだよお月さん なんでこの世の幸せは

ああぁぁ みんなそっぽを向くんだろ

 

セリフが泣かせるよ~。宮城まり子さんの歌唱だから胸を打つ。

 

こどもの頃、懐メロの番組で司会者がリクエストを呼び掛けていた。

すると酔っぱらった父が玄関に置いてある電話をかけ始めた。

「そんなの繋がんないよー」とボクは言う。が、玄関先から

「『ガード下の靴磨き』お願いします!ぜひお願いします」と父の声。

放送中にその歌が流れることはなかったが、父の好きな曲名を知り、

新鮮な気持ちになったことを思い出す。

 

大人になってから懐メロのCDを買って『ガード下の靴磨き』を初めて

聴いた。いまならCDなど買わずとも、リクエストなんぞしなくとも

大体の曲は聴くことができる世の中だ。

ま、YouTubeで聴いてみてよ。

 

 

おしまい。

 

 

 


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