「帆・HAN」29号 発行人 佐藤よしみ
佐藤よしみさんの個人誌。全8頁。
背表紙の〈創作のためのノート その1〉で
今年の7月、150号をもって終刊した佐藤通雅氏の個人誌「路上」に触れている。
佐藤にとって「路上」は個人誌としての指標であったと書く。
「路上」は何度か拝読したことがあるが、佐藤が指標としたことも頷ける。
個人誌として私が接する機会のある佐藤よしみの「帆」も
王紅花の「夏暦」も瀟洒である。シンプルイズベスト。
それに引き換え私の「晴詠」ときたらゴッテゴテのデコレーション。
「帆」29号「喘ぐ」から2首紹介する。
偶然が重なり出会い偶然を重ねて離れゆく夏の暮れ 佐藤よしみ
定まらぬ都の風に弄(あそ)ばれて鳥は行く手を阻まれしごと