夢の介音楽夜話

音楽、アート、グリーン、クラフトなどなど徒然なるままに

ガット・ギター

2015年10月10日 | 音楽



ギターには金属弦を張るフォーク・ギターやエレクトリック・ギターと、ナイロン弦を張るガット・ギターがある
金属弦は最初指が痛いかもしれないが、慣れればシャープなアタック、ブライトなサステインが得られて心地いい

ガットとは羊腸を使って製造された弦を言うのだが、現在はナイロン弦という言い方が一般的だ
糸巻きの形状を見ればこの両者の違いがハッキリする

日本でフォークギターが出回るようになる以前は、普及品のギターといえばガット・ギターのことだった。
決して高級でない材を使い、塗装もかなりいい加減、合板であったり、、それでよかった時代か、

そうしたチープなガット・ギターがリサイクルショップに肩身の狭い思いをして並んでいると、つい手にとって音を出してみたくなる
大方は、ネックが反ったり、ブリッジ部分が膨れ上がったり、とても普通に弾ける状態ではないものが多い

場末の飲食店の壁にぶら下がって長い年月を過ごしてきたであろうギターには、哀愁が漂っていてつい「ご苦労さん」と言いたくなってしまう
ゴミとして焼却されることを思えば原型をとどめてどなたかの手に渡るなら幸いだ

ガット弦の音色は、低音部の粘り、高音部のパキパキという音が特徴的だ
スペインのフラメンコで使われるスパニッシュ・ギターや、ジプシー・キングスのサウンドだ

ハワイのスラックキー奏者にもガット弦を張ったギターを愛用するミュージシャンがいる
ギター好きなら大抵双方を持っているが、ステージで弾くとなると別だ

クラシック・ギター奏者は尊敬する
五線譜を見ながらいとも簡単にきちっとした演奏するところが凄い

譜面はあくまでも伝達手段、車でいえばナビであり、運転するのはご本人だ
見なくても運転できるのが理想で、それくらい習熟しないことには音楽にならない側面もある

さてガット・ギター、いつも身近にあるにもかかわらずなかなか手にしない
幅広のフレットボードに広い弦間隔、弾き語りにはいい相棒になる

秋の夜長、虫の音を聴きながら、弾いてみようか、、





Keola Beamer "Ku`u Home O Kahalau`u"

Shaka Slack Key / Keola Beamer

Pua Lililehua - Keola Beamer

Honolulu City Lights