今年届いた年賀状一枚の中に・・上画像。
「おみくじ」とやらが貼り付けてありました。
ある地方都市在のころ、仲良くしていただいた方からのものです。
めくってみると「大吉・超元気な一年になるよ」って
60歳半ばになると言うのに私・・これ見てニンマリ。
面白いこと・茶目っ気たっぷりの彼女のことを懐かしく思いました。
今は60歳になったであろう彼女・OOさんからの年に一度の便り。
あの頃が懐かしいですね・・との一言があります。
彼女と別れてから早くも20年が過ぎようとしています。
夫の転勤先に子供三人と連れ立って転居したのがまるで昨日のことのよう。
その地で小さな喫茶店を開いたのは無鉄砲な性格からだったかもしれない私。
自分で言うのもなんだけど・・少々ダサイお店に毎日通ってくれた彼女・OOさん。
お客さまと言うよりもはや気心知れた仲良し友達でした。
彼女のロマンスも無論承知。
結局、生涯独身を通すつもりか未だに独身。
いいえ、する気はあったのに縁がなかったような気もします。
60歳過ぎ退職後の年賀状には「プータロウやってます」とのひとことが。
優しくてオットリやさんで面倒見の良い人でした。
その彼女の言う「懐かしいあの頃」に忘れもしない一つの出来事がありました。
やはり彼女と同じ会社の女性**さんも常連さんの一人で
その日はコーヒーを飲みながら私も混ざって雑談を・・。
OOさんと**さんはカウンター椅子に座り、私は厨房からのおしゃべり。
OOさんが切り出した一言は
知り合いの女性が妻帯者と不倫し妊娠中。
出産するには経済的に厳しい環境にいるとのこと。
OOさんも同じ独身ゆえ、
知り合いの女性の立場になると同情を禁じえない。
カンパを手伝うつもりでいるけれど
**さんやママ(私)にも協力してもらえないかと。
聞くと、不倫相手の男性は
その女性が自分との間の子を身ごもったことを全く知らない。
身ごもった女性は、その男性に妊娠を告げる気はないとの話。
男性との関係を断ち切り
子供だけは産みたい・母になりたいと言っていると。
それを聞いた**さん(一人娘がいる)がOOさんに即答。
「なにを勘違いしているの・・その女性。道ならぬ遊びをして妊娠。
男も男なら、その男に隠れて出産する女性って何?怖い人だね。
男が知らないうちにどこかでわが子がいるってこと?
子供はうまれながらにして父親を知らず、
出産費用もない貧しい未婚の母を親にもつことになるよね。
その人、母親になりたいばかりに
自分の親にも内緒で何処かで出産するって?
で、他人の貴方に出産費用集めの依頼?
遊んだ相手の男のバカさ加減にも呆れるけど
その女性に言ってやってほしいわよ!
無事に出産したとして、その後・子供をどう育てるつもりかって。
子育てできるだけの収入もないのに母親にはなりたい?
OOさん・あなた、子育て支援もするつもりなの?
それがその女性や生まれる子供のためになると思うの?
自分だけのエゴで周囲を巻き込んじゃダメ。
カンパするなら堕胎費用だけにすべきでしょ。
それなら私も出すよ、その前にその女性を連れてきてくれない。
一度・その女性のことをじっくり見てみたいから。
OOさんは「折角生まれる命だから」と
命の大切さを私達に訴えたのです・そんな女性でした。
OOさんだから、妊娠した人の気持ちになり得たのでしょうか。
私は強く**さんの言葉に同意し、
結果、その話はその場・限りのこととなりました。
**さんや私から同意を得られなかったことは
OOさんにすれば心外だったことでしょう。
**さんの言葉を黙ってずっと聞き入っていたのを覚えています。
OOさんがその女性を連れてくることはなかったけれど
その女性が後に出産を決行したことは、OOさんから聞きました。
子供はある施設に預けられたらしいことも・・
あれから20年・・
その女性は母親としての自覚・資格のある人間に成長したでしょうか。
子供は順調に成長し、成人したでしょうか。
日本でも一時期
父親は誰か?で騒がせたフィギアスケート選手がいましたね。
経済的には何ら不自由は無いにしても母子で幸せと言えるでしょうか。
この選手がマスコミを賑わせた頃、
私は、20年前・会ったこともないOOさんとの話の中の
女性とその子に思いを馳せました。
そしてこれまで思い続けていること・・
経済的なことは別にして、女性は安全で安心できる家庭という
土台のある中で母親になるべきだと改めて強く思いました。
あ・男性の方・・火遊びに御注意くださいね。
知らぬ間に自分の子供が生まれているかもしれませんから
おみくじ年賀状をくださったOOさんにも会いたい・・
今でも鮮明に覚えているあの頃の懐かしいヒトコマです。