ミャンマーではクーデターで成立した軍事政権政権を握っています。軍事政権は国民を弾圧したり、集会などを許さない政策をとっていることは報道されています。例えば、アウンサンスチー氏は拘束されて次々と罪刑を加えられて終身刑のようになっています。
選挙で選ばれた政権がクーデターで倒され、国民の自由な政治活動は許されていない状況です。ミャンマーの軍隊というのは、特殊で企業を多く持っていて多額の収入を得ていて、国内にもう一つの国があるかのような特権的地位にあると言います。
その結果、直接利害に関わることなので、自らの組織の維持のためには民主主義政権の誕生は邪魔な事になるといいます。そのようなミャンマーの軍事政権は世界各国から批判されて、経済制裁も行われています。
しかし日本政府はミャンマー国軍とのパイプがあるということを良いことのように喧伝しています。そのパイプのせいでしょうか、ミャンマーの軍隊の隊員が日本に来て軍事訓練をしたり、ミャンマー国軍の利益になる建設事業を支援していると言うことです。
民主主義をクーデターで破壊している国の軍隊とこのような関わりを持っているようでは、日本政府が民主主義や国民より軍隊が大事というメッセージを世界に送っているようなものです。
そんな折、読売新聞(2月23日)によると、麻生元首相がミャンマー国軍から勲章などを授与されたと言うことです。同記事は、次のように伝えています。
「ミャンマー国軍、麻生太郎氏らに名誉称号と勲章を授与…経済支援を期待か」
ミャンマーの実権を握る国軍は20日、首都ネピドーで、ミャンマーの発展に貢献したとして自民党の麻生太郎副総裁と日本ミャンマー協会会長の渡辺秀央・元郵政相に名誉称号と勲章を授与した。欧米各国が経済制裁を強化する中、国軍は日本からの経済支援を期待しているとみられる。
21日の国営紙が報じた。麻生氏は20日の授与式に出席せず、渡辺氏が代理で受け取った。国営紙によると、渡辺氏は「生涯、ミャンマーの発展と国軍の地位のために努力する」と述べたという。麻生氏と渡辺氏は、ミャンマーの経済特区開発などに長年、取り組んできた。
クーデターによって倒された政府の責任者が未だ捉えられ、国民も自由が許されない中で、当の国軍と日本政府の中枢がこんな関わりを持っていることに驚きですし、あきれます。感覚を疑いますね。そう言えば、麻生氏はかつて「ヒトラーのようにやれ」と国民の気づかないうちに改憲などをやれと言って批判されていました。こんな感覚の政治家が日本の中枢を占めているのですね。
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