転載 福島民報 2013/04/04(木)
楢葉に廃炉研究施設 南工業団地が最有力
政府の廃炉対策推進会議は2日、東京電力福島第一原発の廃炉作業の研究開発拠点施設「モックアップ施設」の建設候補地を楢葉町に決めたと発表した。町内の楢葉南工業団地が最有力候補地とみられる。推進会議は同日、日本原子力研究開発機構(JAEA)に地盤調査の実施を指示した。施設周辺には、廃炉作業で使うロボットの技術開発関連産業の進出や雇用確保などが見込まれる。
■26年度末の運用開始目標
政府は立地場所の選考で、開発した機器の迅速で安全な輸送、廃炉作業を担うロボットの遠隔操作訓練の場として長期滞在が可能、円滑な施設建設のために交通網が整っている点などを考慮。第一原発からの近さ、放射線量の低さ、常磐自動車道のインターチェンジ(IC)からの距離を基準に町内の3カ所を候補地に選定した。このうち、広野ICから約2キロで、造成済み用地の確保が可能な同工業団地を最適地に選んだとみられる。
地盤調査後に候補地を最終決定し、研究開発拠点施設を建設する計画。平成26年度末ごろの運用開始を目指す。工業団地の地盤が建設に適さない場合は、町内の他の2カ所の調査に切り替える。
同工業団地は用地面積34.2ヘクタール。19企業が進出しており、全22区画で空きはない。施設は少なくとも一ヘクタールの用地が必要。このため工業団地内に建設する場合、既存施設の部分的な撤去が必要になると予想される。
施設の建設で、ロボットの遠隔操作や運搬機器、計測、除染などに関する企業の進出が見込まれる。経済産業省資源エネルギー庁は「メーカーが研究拠点を立地することが想定される。廃炉作業に当たる人材育成にもつながる」としている。
松本幸英町長は「町内立地が正式に決まれば、関連産業などの進出も見込まれ、雇用の創出にもつながる」との認識を示した。
南相馬市も施設誘致に名乗りを上げ、国に働き掛けてきた。
※モックアップ施設
原子炉格納容器を模した実寸大模型での実証実験を通じ、損傷部分の特定や補修技術を確立し、廃炉作業を前進させる。政府は平成24年度補正予算で、モックアップ施設と、溶けた核燃料のサンプル分析などを行う施設の費用に、合わせて850億円を計上している。研究拠点であるため、放射性物質は取り扱わない。
( 2013/04/03 07:50 カテゴリー:主要 )
楢葉に廃炉研究施設 南工業団地が最有力
政府の廃炉対策推進会議は2日、東京電力福島第一原発の廃炉作業の研究開発拠点施設「モックアップ施設」の建設候補地を楢葉町に決めたと発表した。町内の楢葉南工業団地が最有力候補地とみられる。推進会議は同日、日本原子力研究開発機構(JAEA)に地盤調査の実施を指示した。施設周辺には、廃炉作業で使うロボットの技術開発関連産業の進出や雇用確保などが見込まれる。
■26年度末の運用開始目標
政府は立地場所の選考で、開発した機器の迅速で安全な輸送、廃炉作業を担うロボットの遠隔操作訓練の場として長期滞在が可能、円滑な施設建設のために交通網が整っている点などを考慮。第一原発からの近さ、放射線量の低さ、常磐自動車道のインターチェンジ(IC)からの距離を基準に町内の3カ所を候補地に選定した。このうち、広野ICから約2キロで、造成済み用地の確保が可能な同工業団地を最適地に選んだとみられる。
地盤調査後に候補地を最終決定し、研究開発拠点施設を建設する計画。平成26年度末ごろの運用開始を目指す。工業団地の地盤が建設に適さない場合は、町内の他の2カ所の調査に切り替える。
同工業団地は用地面積34.2ヘクタール。19企業が進出しており、全22区画で空きはない。施設は少なくとも一ヘクタールの用地が必要。このため工業団地内に建設する場合、既存施設の部分的な撤去が必要になると予想される。
施設の建設で、ロボットの遠隔操作や運搬機器、計測、除染などに関する企業の進出が見込まれる。経済産業省資源エネルギー庁は「メーカーが研究拠点を立地することが想定される。廃炉作業に当たる人材育成にもつながる」としている。
松本幸英町長は「町内立地が正式に決まれば、関連産業などの進出も見込まれ、雇用の創出にもつながる」との認識を示した。
南相馬市も施設誘致に名乗りを上げ、国に働き掛けてきた。
※モックアップ施設
原子炉格納容器を模した実寸大模型での実証実験を通じ、損傷部分の特定や補修技術を確立し、廃炉作業を前進させる。政府は平成24年度補正予算で、モックアップ施設と、溶けた核燃料のサンプル分析などを行う施設の費用に、合わせて850億円を計上している。研究拠点であるため、放射性物質は取り扱わない。
( 2013/04/03 07:50 カテゴリー:主要 )