まあどうにかなるさ

日記やコラム、創作、写真などをほぼ週刊でアップしています。

オーディオ日本終演

2019-06-02 00:23:42 | 家電・道具

5月29日付の日経産業新聞の1面に、こんな見出しが掲載された。
オーディオメーカーのオンキョーが製造をやめ、AV事業を米国のサウンド・ユナイテッド(SU)に売却しOEMによる成長を目指すことになった。
日本のオーディオ専業メーカーは事実上終演を迎えることとなった。オンキョーは国内ではほぼ最後のオーディオ専業メーカーだったが、これで、ブランドは残るものの日本からオーディオ専業メーカーがほぼ姿を消す。
僕が初めてオーディオに興味を持ったのは中学のとき。70年代から80年代にかけて、特に高価な単品オーディオが主流で、当時は「単品でなければオーディオに非ず」といった空気があった。オーディオ専門店や量販店のオーディオコーナーで視聴して買うのが普通だった。オーディオ雑誌も多く、必ず周りにはオーディオマニアがいた。
当時はパイオニアやオンキョー、山水電気やデンオン(現在はデノン)、トリオ、日本マランツなどが次々とオーディオ製品を発表していた。アンプの山水、チューナーのトリオなど得意分野をもつオーディオメーカーも多かった。
専門メーカーに負けじと、ソニーや松下電器(現パナソニック)もオーディオには力を入れていた。松下電器はTechnics、東芝はAurex、三菱電機はDIATONEなど、オーディオ専門のブランドをもつ総合電機メーカーも多かった。
やがて時代はレコードからCDへ、そして携帯音楽プレーヤーやスマホで音楽を楽しむ時代へと変化し、音響機器市場は縮小を続ける。
電子情報技術産業協会(JEITA)によると、2008年に2104億円あった国内の音響機器市場は2018年には853億円と半分以下に縮小した。
オーディオメーカーはどこも苦境にある。パイオニアは2015年にオンキョーに音響機器事業を売却した。トリオを吸収したケンウッドは2008年に日本ビクターと経営統合した。パイオニアやトリオと「オーディオ御三家」と呼ばれた山水電気は2014年に経営破綻した。日本マランツとデノンは2005に経営統合したが、2017年にオンキョーがAV事業を売却するSUが買収している。

海外でも再編は進んでいる。「JBL」「ハーマン・カードン」などのブランドを傘下にもつ米ハーマンインターナショナルは韓国サムスン電子が買収している。
今、量販店に行くと、単品コンポはほぼ姿を消し、システムコンポが多少並んでいるが、メインはスマホから音楽を飛ばして聴くことができるブルートゥーススピーカーだ。
今後、単品コンポが盛り返すことはないだろう。だが、趣味としてのオーディオをこよなく愛すマニアもまだ存在はする。むしろ、高価な単品コンポは昔より増えている。日本で早々にオーディオメーカーが終演したことは本当に残念で仕方がない。

 

 


ウォークマンとATRAC

2018-09-09 00:52:28 | 家電・道具

およそ10年ぶりにウォークマンを買い替えた。
以前使用していたのはNW-A910シリーズ、2007年のモデルである。
この春、パソコンの調子が悪く買い替えた。
新たにウォークマン用のアプリを新しいパソコンにインストールしようとしたが、それまで使っていた『Xアプリ』のダウンロードのサービスが終了していた。それに代わる新しいウォークマン用のアプリは『Music Center』だ。しかし、このアプリは何とNW-A910シリーズには対応していないのだ。つまり、新しく曲をウォークマンに転送することができない。古いウォークマンはさっさと買い替えて下さいというような扱いだ。
ソニーにメールをしたが、NW-A910シリーズに曲を転送する方法はありませんと、冷たい回答である。ソニーはメーカーとして、古い機種のサポートもきちっとするべきではないだろうか?
腹が立ったが、バッテリーもかなり劣化していたし、買い替えることにした。カタログを量販店でもらってきた。
現在ソニーのウォークマンのラインナップは5シリーズ。最も高い機種は30万円もする。
カタログを見ていて、ふと、気づいたことがある。廉価版のSシリーズではATRACに対応してないのだ。ATRACはソニーが開発した高音質なデジタル圧縮技術のである。かつてMDにも使われていた。僕もウォークマンにはこのコーデックをずっと使用してきた。CDからアプリに取り込む際には全てATRACだ。ATRACに対応していないウォークマンがあるというのはどういうことだろう。ソニーはいずれATRACをやめてしまう気なのだろうか。圧縮音源の中では最も音質はいい。販売店の店員もこのことは少し問題だと話していた。
僕が買ったのはAシリーズ(NW-A-46HN)。こちらはATRACに対応している。
その上の機種ZXシリーズとどちらを買おうか迷ったが、ノイズキャンセリング機能の付いたAシリーズに決めた。
新しいパソコンに『Music Center』をダウンロードする。何と、このアプリもCDからATRACでの取り込みができないのだ。やはり、ソニーはいずれATRACをやめてしまうつもりらしい。仕方がないので『FLAC』で取り込む設定にした。これはハイレゾの音源にも対応しているコーデックだ。
古いパソコンに入っていたATRACのデータはそのまま新しいパソコンに移動することができる。早速新しいウォークマンにATRACの音源の曲を転送して聴いてみる。
音質はどうだろう…
僕が聴く限り、古いウォークマンの方が骨太で低温の伸びがよく、音質はいいと感じた。
新しいウォークマンは上品できれいな音だが、電車の中で聞くには物足りない。
新しいウォークマンはデジタルアンプ、古いウォークマンはアナログアンプだ。その違いが音質に関係しているのかもしれない。

それにしても、何故ソニーはATRACをやめてしまうのか?
AACやMP3、WMAに比べてシェアが低いからだろうか?
僕は、色んなコーデックに変換して音質を比べたが、ATRACが音質面では有利だと思う。可逆圧縮でリニアPCMに戻すことも可能で使い勝手はいい。
また一つ、ソニーらしい技術がひっそりと消えようとしている。


エアコンテロ

2017-07-29 23:12:30 | 家電・道具

世の中加計問題で騒がしいが我が家では家計問題。

先日エアコンの調子が悪くなり、寝室と息子の部屋の2台のエアコンを買い替えた。それだけでもかなりな出費なのにそれから2週間ほどで居間のエアコンも故障。3台のエアコンを買い替えることになってしまった。エアコンの自爆テロにより家計を直撃。家計を預かる妻から緊急事態を宣言される羽目になってしまったのだ。
もう、どれも20年以上使用していたのでいつ壊れてもおかしくはなかったのだけれど、同じ時に全滅しなくてもいいのではないかと思う。1人で旅立つのが寂しいので道連れにしたのだろうか…
寝室にあったエアコンは独身時代のアパートからの付き合いである。結婚して新居に移し、その後今のマンションに再び移動した。文句も言わず働いてくれていたけど、少し前から妙な動きをするようになった。
それは真夜中のこと。すでに眠っていた僕は、エアコンの変な音に気が付いて目を覚ます。
何と、エアコンが勝手にオンオフを繰り返しているのだ。それも数秒ごとに何度も… やがてオンにり、冷たい風が体に吹いてくる。その日エアコンは消してから眠っていたし、タイマーも設定していない。
最初はリモコンの故障かと思ったが、そうではない。
死んだ義母のいたずらだろうか? そう言えば最近墓参りに行ってないな…
リモコンでオフにしても、数時間後、またエアコンのスイッチがオンオフを繰り返した後に勝手にオンになる。仕方がないので本体の主電源を切っておくことにした。
後日、電気店に相談すると、回路の故障で実はかなり危ない状態だったそうである。発火してもおかしくなかったそうだ。
30年もこき使うとエアコンもかなりやばい末期症状になるようである。
今、真新しい3台のエアコンが我が家の家族に加わった。この3台もいつの日か仲良く旅立ってしまうのだろうか…


グッドデザインの歴史

2017-03-18 23:17:13 | 家電・道具

東京ビッグサイトで3月7日~10日まで開催された『NIKKEI MESSE』
そこで『グッドデザインの歴史』というブースがあり、過去の受賞した製品もいくつか展示されていた。
日本の工業製品のデザイン性の高さを改めて感じる。中でもソニー製品が多い。

世界初のトランジスタラジオ


店舗などで使われていた計り
 

ステープラーは日本発だそうです

こんなのも受賞してたんですね
 

ソニーウォークマンⅡ 300万台も売れたそうです。

今でも愛用者が多いソニーの犬型ロボット『アイボ』 

富士写真フイルムの『 チェキ』

今でも売られているホンダ『スーパーカブ』
 


大ラジカセ展

2016-12-17 21:40:56 | 家電・道具

池袋パルコで『大ラジカセ展』が開催中だ。
日本随一のラジカセ収集家松崎順一氏のセレクトによるおよそ100台のヴィンテージラジカセが展示されている。ラジカセは日本で誕生した合体家電である。
原宿・ホコ天の路上パーフォーマンス、ニューヨークではヒップホップ文化の象徴となった。その他当時の雑誌や様々なカセット、ミュージックテープなども展示されていて、飽きがこないイベントである。 

どれもカッコいい

アナログのメーターがカッコ良かった。

メカニカルな操作系のデザインがたまらない。

東芝製の未来的デザインのラジカセ

1968年に誕生した世界初のラジカセ。今は無きアイワ製。