まあどうにかなるさ

日記やコラム、創作、写真などをほぼ週刊でアップしています。

サンタクロース(童話)

2010-12-22 19:01:51 | 創作

ヨシキ君は小学校の三年生、お父さんと二人暮しです。
一年前までは妹とお母さんの四人暮しでした。
お母さんはお父さんと喧嘩をして、妹のサキを連れて家を出て行ってしまいました。
この家は二人で住むには広すぎます。
お父さんの帰りはいつも遅く、ヨシキ君はいつも一人ぼっちでした。
夜はいつもお父さんが朝用意してくれている食事をレンジで温めて一人で食べます。
寂しいので、こっそり妹に電車に乗って会いに行ったことがあります。
小さなアパートでサキちゃんも一人で留守番をしていました。お母さんはお父さんよりは帰りは早いようですが、一年生になったばかりのサキちゃんは毎日泣きながら帰りを待っているのでした。
どうしてお父さんとお母さんが別れてしまったのかはヨシキ君にはわかりません。仲直りしてほしいねと二人は話しました。

 

クリスマスイブの夜、お父さんが仕事から帰って来ると、ヨシキ君は一通の手紙をお父さんに手渡しました。
「さっさ届いたの」
お父さんは封筒を空けて手紙を読み始めます。
「お母さんからだ」
「何て書いてあるの?」
「明日、サキを連れて家に来るって」
その年のクリスマスは休日です。
その夜のヨシキ君は幸せでした。
たとえ一日でも、また四人で楽しい時間を過ごせます。
次の日、お父さんは手紙に書いてある通り、四人分のご馳走を作って待っていました。
夕方、ケーキをもってサキちゃんとお母さんが家に帰って来ました。
四人は久しぶりに楽しい夜を過ごしました。遅くなったのでお母さんとサキちゃんはその日は泊まることになりました。
次の朝、ヨシキ君とサキちゃんが目を覚ますと、お父さんとお母さんがニコニコ笑いながら二人に話しました。
「きのう、夜遅くまでお母さんと話してたんだけど、また四人で暮らすことにしたんだ」
二人とも声をあげて喜びました。
「でも、不思議なことがあるの」
お母さんがいいました。
「お母さんはお父さんから家においでって手紙をもらったのだけどお父さんは出したおぼえがないって」
「お父さんも母さんからの手紙でご馳走を作って待ってたんだけど、母さんも出したおぼえがないって」
ヨシキ君は答えました。
「あの手紙はサンタさんがお父さんに渡すんだよって僕にくれたんだよ」
するとサキちゃんも言いました。
「わたしもサンタさんから手紙をもらった」
サンタさんは二人にとって一番大切なものをプレゼントしてくれたのでした。


三角食べ

2010-12-18 23:26:31 | 食べ物
先日ラジオでこんなことを言っていた。
機内食の食べ方が日本人と西欧人、特にフランス人とは明らかに違うと。
日本人は、プレートに並んでいる料理をあれこれ少しずつ食べる。普段の食事も、ご飯とおかずを同時に食べる。おかずもいろんな種類を少しずつ食べる、いわゆる三角食べをするのが普通だ。
ところが、西欧人は、まず、プレートをじっと睨みつけ、これがオードブル、これがメインディッシュと自分で順番を決め、一種類ずつ食べていき、一種類を食べ終えてから次に移る。
これを聞いて、自分の食べ方を振り返りました。
実は僕は何故か三角食べができず、複数のおかずが並ぶと必ず一種類ずつ食べてから次に手をつける。
何故なのか自分でも理由は解らないけど、前からそういう食べ方をする。マナー上よくないと注意されたけど直らない。
親子とはおかしなところが似るもので、息子もそういう食べ方をする。息子はご飯も別々に食べる事が多い。僕も以前はそうしていました。
自分の中でコース料理にしてしまう。
西欧人は食習慣の関係でそういう食べ方をしていると思うが、僕の場合は性格が関係しているのかもしれない。
一つを納得しないと次に進めない、そんな性格です


地下通路のトナカイ

2010-12-11 19:07:08 | 日記


少し前、池袋駅の地下通路、西武百貨店前にトナカイとソリが停まっていた。
最初、サンタさんがソリを停めて、プレゼントを買いに行ってるのだと思いました。
近づくと…
ん?トナカイは剥製?
もっと近づくと、プレートがあり、何と発泡スチロールと繊維でできているとのこと。
へ~、よくできている。
帰宅途中、なかなか目を楽しませてくれるディスプレーでした。