まあどうにかなるさ

日記やコラム、創作、写真などをほぼ週刊でアップしています。

『週刊現代』と『週刊ポスト』の原発の記事

2011-03-28 19:37:29 | 時事問題
今週発売された『週刊現代』と『週刊ポスト』
同じ福島第一原発を特集として取り上げているが、まったく正反対の見解なので紹介する。
まずは『週刊現代』
タイトルは『福島第一原発、隠された真実』『風評被害より怖い、この現実  体内被曝は始まっている』と題し、数十ページにもわたる大特集を展開。新聞・テレビもあてにはならなくて、福島原発の事故は実はかなり恐ろしいという内容。
政府から突然業界団体にフード付きナイロン製のレインコート200万着を急遽用意できないかという依頼があったというミステリアスなイントロから入る。
それは避難している避難民や現地の作業員を放射能を含んだ雨から身を守るために必要なもので、使い捨てで使用するため、数から推測するとかなり長期にわたって放射能対策が必要なことが推測できる。
ボランティア団体の代表の原発から30キロの地点での体験談を披露。自衛官が避難所の避難民に「上から避難命令が出たのでわれわれは退避します」と話したエピソードをスリリングに紹介し、福島第一原発の3号機は実は再臨界寸前だったと結論づけている。
誌面では臨界事故があった茨城県東海村の現状などを紹介し、いずれ「死の灰」は東京以西にも降り注ぎ、安全な被曝なんてありえないと書かれてある。
セシウム137が広範囲で検出されたとセンセーショナルに書かれている割りにはセシウム137は無害であることには触れられてない。
一方『週刊ポスト』
こちらは『放射能と人体、本当の話』と題した記事。
「放射線」「放射能」「放射性物質」の違いから説明し、「ベクレル」「シーベルト」の単位の説明や、発表された食品や水道水の被曝量が人体に対してどれくらいのレベルなのかを「急性障害」と「晩発障害」にも触れながら判りやすく解説している。
結論として、今のところ、今回の原発事故により、一般市民に重大な健康被害が生じる可能性は低いという趣旨だ。
原発に残った決死隊より宇宙飛行士の方が被曝量が多いというようなことも紹介されていた。
二つを比べてみると『週刊ポスト』の方が信憑性が高いと感じる。
でも、記事として面白いのは、圧倒的に『週刊現代』
編集部の総力を結集した力作で、サスペンスチックな内容には引き込まれる。
福島第一原発で復旧作業に当たられている方々には心から敬意を表します。


地震の陰でほくそ笑む人たち

2011-03-27 00:13:17 | 時事問題
今週の週刊新潮によると、東電株を空売りして、ヘッジファンドのトレーダーたちが荒稼ぎをしているそうだ。
一説には百億円以上利益をあげたトレーダーもいるとか。
彼らが注目したのは地震より福島の原発事故。下がると判っている株を空売りすればほとんどリスクなしに莫大な利益を得ることができる。
仕事だからと言ってしまえばそれまでだけど、被爆しながらも懸命に原発の回復のために作業を続ける人もいることを考えると何だかやるせない。
東電だけではなく、地震の影響で株価は暴落したので、それをチャンスとばかりに空売りをして稼いだトレーダーは多いはず。
彼らはきっと物凄いボーナスを受け取るのだろう。


地震の日の池袋

2011-03-12 15:28:21 | 日記
地震のあったとき、僕は池袋にいました。
デパートは早々に店じまい

電車は全てストップし駅構内には、運転を待つ人々が…
コンビニにはほとんど食料品はない
仕事中だったので1時間ほどかけて会社まで徒歩で行き、会社に泊まりこむ覚悟をしていましたが、11時頃に電車が動き出したので帰宅しました。



カサンドラ・クロス

2011-03-09 18:25:48 | 映画
1976年のパニック映画の名作『カサンドラ・クロス』を久しぶりに観た。
イタリアで制作されたこの映画は実によく出来ていで、緻密なストーリーがスリリングな展開を見せる。
スイスのジュネーブにある世界保健機構の本部にテロリストが侵入する。
警備員に発見され、工作に失敗したテロリストは銃撃戦の際に細菌兵器の溶液を浴びたまま逃走し、ジュネーブ発ストックホルム行きのヨーロッパ横断鉄道に乗り込む。
彼はやがて車内で発病し、病原菌は他の乗客へ伝染して行く。
病原菌はアメリカが極秘に開発していたものであり、事態を闇に葬りたいアメリカ陸軍情報部は、列車を老朽化したカサンドラクロスと呼ばれる大鉄橋へ誘導し、千人の乗客もろとも谷底へ突き落とす計画を立てる。
偶然列車に乗り合わせた主人公の外科医チェンバレン博士(リチャード・ハリス)は乗客の一人から鉄橋は老朽化が進んでいて、とても渡れない事を知らされる。元妻(ソフィア・ローレン)と共に列車を停めるべく行動を開始するが・・・
パニック映画は惨事を事前に食い止めるか、実際に惨事が起こり、人々を恐怖のるつぼにおとすかのどちらか。
この映画はそのどちらでもないラストを迎える。
乗客を襲う細菌兵器と鉄橋までのタイムリミットが縦軸。主人公を追って列車に乗り込むソフィア・ローレン演じる元妻との人間関係が横軸。美しいテーマミュージックが映画をさらに盛り上げている。
それにしても、この頃のソフィア・ローレンはほんとうに美しい。