俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

寒紅梅

2024-01-30 | 俳句・冬・植物

 

 

寒紅梅禅寺の森抜けてきて

 

 

 

 

 

 

寒中に咲く濃い桃色の花の梅をいう。

 

 

 

 

 

 

紅梅はバラ科の落葉高木。

中国原産。

 

 

 

 

 

 

観賞用に庭木とされるほか盆栽にも仕立てられる。

 

 

 

 

 

 

禅寺の広い森の間を抜けてくると、農家の庭に寒紅梅が咲いていた。

青空に映えて美しかった。

 

 

 

 

 

自転車の少女寒紅梅ちらと

 

 

 

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名の木枯る

2024-01-28 | 俳句・冬・植物

銀杏

 

 

銀杏枯れいよよ深まる空の紺

 

 

 

 

 

 

欅、銀杏、櫟、蔦など、一般に名をよく知られた落葉樹が、冬に葉を落としきって枯木となることをいう。

 

 

 

鬼胡桃

 

 

 

「名の木枯る」とは詠まず、「欅枯る」「銀杏枯る」などと、それぞれの木の名を冠してつかう。

 

 

 

 

 

 

 

似たような季語に、「枯木」「冬木の桜」「枯柏」「枯欅」などがあるが、混同しないように使いたい。

 

 

 

 

 

 

葉をすっかり落とした銀杏があった。

空はいよいよ紺色を深くした。

 

 

 

 

 

枯櫟夕日当たれば夕日色

 

 

 

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寒木瓜

2024-01-24 | 俳句・冬・植物

 

 

寒木瓜に日差し待たるる日和かな

 

 

 

 

 

 

バラ科の落葉低木。

中国原産。

冬のうちから花をつけている木瓜をいう。

 

 

 

 

 

 

普通木瓜は春に咲くが、早咲きや四季咲きもある。

特別に寒木瓜という種類があるわけではない。

 

 

 

 

 

 

花の少ない時期だけに、鮮やかな花として珍重される。

 

 

 

 

 

 

散策路に寒木瓜が咲いていた。

曇っていたので、日差しがあればもっと美しいだろうと、日差しを待つような天候であった。

 

 

 

 

 

寒木瓜や句集礼状認めて

 

 

 

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枯桑

2024-01-23 | 俳句・冬・植物

 

 

枯桑に残る夕日や畑の中

 

 

 

 

 

 

葉が落ち尽くした冬の桑をいう。

 

 

 

 

 

 

現在では養蚕農家が激減したが、関東地方ではまだ桑畑が見られる。

 

 

 

 

 

 

葉をすっかり落とした桑の枝が縦横に伸びる景は、いかにも寒々しい。

 

 

 

 

 

 

広々とした畑の中に一列の枯桑があった。

その枯桑に夕日が残っていた。

 

 

 

 

 

桑枯れて武蔵野に雲広がりぬ

 

 

 

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冬枯

2024-01-22 | 俳句・冬・植物

 

 

冬枯の中に野墓のありにけり

 

 

 

 

 

 

冬が深まり草木が枯れ果てて、野山が枯一色となった満目蕭条たる景をいう。

 

 

 

 

 

 

同種の季語に「冬ざれ」があるが、これは冬枯を含めた冬のもろもろの現象で、荒れ寂びた感じをいう。

 

 

 

 

 

 

単に「枯」「枯る」の形でも様々に詠まれ、自然の風景のみならず、人間の心理に踏み込んだ表現も多い。

 

 

 

 

 

 

散歩をしていると、辺りは蕭条と冬枯れしていた。

その中に昔からの野墓があった。

 

 

 

 

 

枯れ果てし児童遊園人気なく

 

 

 

コメント (2)
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