寒紅梅禅寺の森抜けてきて
寒中に咲く濃い桃色の花の梅をいう。
紅梅はバラ科の落葉高木。
中国原産。
観賞用に庭木とされるほか盆栽にも仕立てられる。
禅寺の広い森の間を抜けてくると、農家の庭に寒紅梅が咲いていた。
青空に映えて美しかった。
自転車の少女寒紅梅ちらと
寒紅梅禅寺の森抜けてきて
寒中に咲く濃い桃色の花の梅をいう。
紅梅はバラ科の落葉高木。
中国原産。
観賞用に庭木とされるほか盆栽にも仕立てられる。
禅寺の広い森の間を抜けてくると、農家の庭に寒紅梅が咲いていた。
青空に映えて美しかった。
自転車の少女寒紅梅ちらと
銀杏
銀杏枯れいよよ深まる空の紺
楷
欅、銀杏、櫟、蔦など、一般に名をよく知られた落葉樹が、冬に葉を落としきって枯木となることをいう。
鬼胡桃
「名の木枯る」とは詠まず、「欅枯る」「銀杏枯る」などと、それぞれの木の名を冠してつかう。
欅
似たような季語に、「枯木」「冬木の桜」「枯柏」「枯欅」などがあるが、混同しないように使いたい。
葉をすっかり落とした銀杏があった。
空はいよいよ紺色を深くした。
櫟
枯櫟夕日当たれば夕日色
寒木瓜に日差し待たるる日和かな
バラ科の落葉低木。
中国原産。
冬のうちから花をつけている木瓜をいう。
普通木瓜は春に咲くが、早咲きや四季咲きもある。
特別に寒木瓜という種類があるわけではない。
花の少ない時期だけに、鮮やかな花として珍重される。
散策路に寒木瓜が咲いていた。
曇っていたので、日差しがあればもっと美しいだろうと、日差しを待つような天候であった。
寒木瓜や句集礼状認めて
枯桑に残る夕日や畑の中
葉が落ち尽くした冬の桑をいう。
現在では養蚕農家が激減したが、関東地方ではまだ桑畑が見られる。
葉をすっかり落とした桑の枝が縦横に伸びる景は、いかにも寒々しい。
広々とした畑の中に一列の枯桑があった。
その枯桑に夕日が残っていた。
桑枯れて武蔵野に雲広がりぬ
冬枯の中に野墓のありにけり
冬が深まり草木が枯れ果てて、野山が枯一色となった満目蕭条たる景をいう。
同種の季語に「冬ざれ」があるが、これは冬枯を含めた冬のもろもろの現象で、荒れ寂びた感じをいう。
単に「枯」「枯る」の形でも様々に詠まれ、自然の風景のみならず、人間の心理に踏み込んだ表現も多い。
散歩をしていると、辺りは蕭条と冬枯れしていた。
その中に昔からの野墓があった。
枯れ果てし児童遊園人気なく