俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

青田

2010-07-31 | 俳句・夏・地理


陸奥(みちのく)の青田に朝日昇りけり

稲の生育により青々としてきた田圃の景。青田の上を吹き渡る風は波を起こし、「青田風」「青田波」などの季語もある。朝5時に旅館を出て散策をした。誰にも会わず、空気がすがすがしい。しばらくして山の端から朝日が差し渡ると、青田が明るい緑に変わった。

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山裾の青田歪でありにけり


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清水

2010-07-30 | 俳句・夏・地理

静御前ゆかりの清水、右が御前腰かけの石

静御前縁(ゆかり)の清水掬(むす)びけり

自然に湧き出している清冽な冷たい水。「泉」は湧き水が湛えられた状態をいい、「清水」は水の透明度や冷たさに重きのある呼び名。清水のある場所や状態により、山清水、岩清水、寺清水、草清水などと用いられる。秋保大滝の帰りに清水窪に立ち寄った。民家の庭先を通らせてもらい、静御前ゆかりの清水と腰かけ石を拝見した。平泉藤原氏のもとにあった源義経を慕い疲労困憊の体(てい)でここまできた静御前は村人に助けられ、元気を取り戻して再び旅立っていったという。

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旅の手を入れてをりけり草清水


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蛇の髭の花

2010-07-29 | 俳句・夏・植物


蛇の髭の花と媼に教はりぬ

ユリ科の常緑多年草。山林の陰に自生するほか庭などにも植えられる。二十センチほどの細長い葉を髭に見立てたのが名の由来。七~八月、淡紫色の小花を下向きにつける。滝を見た帰り路に白い小花を見つけた。すると一緒にいた人が「あれは蛇の髭の花よ」と教えてくれた。昔見たことがあるかもしれないが、初めて見たような気がした。

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蛇の髭の花夕暮れの近づきて


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2010-07-28 | 俳句・夏・地理


木々の間に見え隠れして一瀑布

滝は一年中あるが、夏の季語となっているのは、夏が水量が多く、緑の中から垂直に落ちるところが豪壮で涼しげであるからといえる。仙台から西へ車で約1時間のところに秋保(あきう)大滝がある。大滝不動尊の裏の道を下って行くと木々の間に大滝が見えてきた。真っ白な滝は心が洗われるような涼しげな音を立てていた。

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滝音を聴くために眼を瞑りけり


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2010-07-27 | 俳句・夏・植物


紅蓮(べにはちす)朝より強き日の差して

スイレン科ハス属の多年生水草。インド原産。沼や池に栽培され、七月頃淡紅色または白色の大形の十六弁花を開く。夜明けに開花し、昼前にしぼむ。花の後の多くの穴があいた花托が蜂の巣に似ていることから「はちす」ともいう。朝、蓮の花を見に上野の不忍池(しのばずのいけ)に行った。すでに咲いている花もあったが、蕾のものも多くあった。朝から日差しが強かった。

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旅に出る前の蓮見となりにけり


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