俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

寒月

2024-01-26 | 俳句・冬・天文

 

 

寒月やSLIMは神酒(みき)の海にあり

 

 

 

 

 

 

冬の月よりも一段と冷厳な月をいう。

 

 

 

 

 

 

必ずしも寒中の月でなくとも厳寒期を想定した季語なので、晩冬とされる。

凍てつく大気の中の月を思わせる。

 

 

 

 

 

 

ただし、「寒の月」とした場合は寒中の月のことをいう。

 

 

 

 

 

 

煌々と冷たく輝く寒月が出ていた。

先日、日本の月探査機「SLIM」が神酒の海に着陸した。

神酒の海はうさぎの向かって右側の耳の平地である。

そこにSLIMがあるのだなあと思った。

 

 

 

 

 

天心を寒満月の渡りけり

 

 

 

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寒夕焼

2024-01-21 | 俳句・冬・天文

 

 

寒夕焼コーンスープを飲みをれば

 

 

 

 

 

 

寒中の夕焼をいう。

 

 

 

 

 

 

冬の夕焼の中でも特に寒々とした感がある。

 

 

 

 

 

 

寒の夕焼は燃えるような色を見せるが、時間が短く、すぐに薄くなる。

 

 

 

 

 

 

長い時間散歩して、途中、自販機の缶のコーンスープを買ってベンチで飲んだ。

気がつくと寒夕焼となっていた。

 

 

 

 

 

帰り道は林の中や寒夕焼

 

 

 

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寒雲

2024-01-20 | 俳句・冬・天文

 

 

寒雲の低きが畑を覆ひけり

 

 

 

 

 

 

寒々とした雲をいう。

 

 

 

 

 

 

冬空を一面に覆う雲、固まって凍りついたような雲など、いずれも寒々しい。

 

 

 

 

 

 

「冬雲」よりも「寒雲」という方がより一層寒さが身に沁みる。

 

 

 

 

 

 

寒雲が低く垂れこめていた。

雲は畑を覆っていた。

 

 

 

 

 

全天を覆ふ寒雲高架駅

 

 

 

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寒落暉

2024-01-17 | 俳句・冬・天文

 

 

三人二人帰る学生寒落暉

 

 

 

 

 

 

寒中に没する太陽をいう。

 

 

 

 

 

 

厳しい寒さの中の落日は、眩しいくらい明るく、身の引き締まる感がある。

 

 

 

 

 

 

寒中の入日はあっという間に沈み、その後寒さが更につのってくる。

 

 

 

 

 

 

中学生が三人、また二人と歩きながら帰って行った。

寒落暉が彼ら彼女らを照らしていた。

 

 

 

 

 

寒落暉見つつ川縁歩きけり

 

 

 

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寒茜

2024-01-14 | 俳句・冬・天文

 

 

寒茜西方浄土とふことば

 

 

 

 

 

 

厳しい寒さの時期の鮮やかに茜色に染まる夕空をいう。

 

 

 

 

 

 

寒中の凍てつくような茜色が印象に残る夕焼である。

 

 

 

 

 

 

冬の夕焼は時間的に短いが、幻想的な美しさがある。

 

 

 

 

 

 

長い時間散歩をしていると、空は寒茜となった。

これを見て、西方浄土という言葉を思い出した。

 

 

 

 

 

なだらかな富士の稜線寒茜

 

 

 

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