俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

秋茱萸(あきぐみ)

2008-10-31 | 俳句・秋・植物


秋茱萸のまばらに風の渡りけり

日当りのよい河原や原野に群生するグミ科の落葉低木。赤い実には白い斑点がたくさんあり、甘酸っぱく少し渋みがあるが食べられる。この秋茱萸を二年越しで探した。何ヶ所も公園を訪れてもなく、やっと木は見つけたが実はすでになかったりした。今回野鳥公園でボランティアの人に聞いてようやく見つけた。実は生っていたがまだ青く、数が少なかった。たった一つだけ赤くなっている実を見つけ、写真に収めた。いつか真っ赤にたくさんなっている秋茱萸を必ず撮りたいと切に思った。

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茱萸はまだ青しと踵返しけり


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芙蓉の実

2008-10-30 | 俳句・秋・植物


海よりの風荒(すさ)びけり芙蓉の実

芙蓉はアオイ科の落葉低木。花は1日花で、朝に開き夕べには萎む。花のあと球形で有毛の実を結ぶ。「芙蓉の実」を「枯芙蓉」と共に冬の季語としている歳時記もあるが、「芙蓉の実」を秋の季語としている歳時記もある。海の近くなので、海風が強く吹いた。芙蓉の実が葉とともに大きく揺れた。

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芙蓉の実こころのこゑを聞くことも


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錦木

2008-10-29 | 俳句・秋・植物


錦木をひと廻りしてひと呼吸

山野に自生するニシキギ科の落葉低木。枝にコルク質の翼をつけるのが特徴。晩秋の紅葉が美しいので、庭木としても植えられる。すでに真っ赤に紅葉した錦木を見つけた。その木の周りを紅葉を眺めながら回った。その美しさに圧倒され、大きく息をした。

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錦木や晩年とふは考へず


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木賊(とくさ)

2008-10-28 | 俳句・秋・植物


佇ちゐたり木賊の青に目を休め

山野の湿地に自生するトクサ科の多年草。茎が青く美しいので観賞用に庭にも植えられる。晩秋に刈り取り、茹でて乾燥させ、木材、角(つの)、爪などを磨くのに用いられる。「砥ぐ草」からこの名がついた。木賊は真っすぐに伸び、青々として美しい。見ていると目が休まるようで好きだ。これを刈り取ってしまうのは惜しいような気がした。

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木賊刈る三時の鐘を聞きながら


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ななかまどの実

2008-10-27 | 俳句・秋・植物


ななかまど実となる野鳥公園に

山地に自生し、高さ10mにもなるバラ科の落葉高木。秋に実が真っ赤に熟し、その後晩秋に葉が鮮やかに紅葉する。材は堅く、7度かまに入れても燃えないという俗説からその名がついた。北海道では街路樹にもされる。俳句では、ななかまどといえば紅葉した葉を指すが、「ななかまどの実」を季語としてその実を詠む場合もある。今回見つけたななかまどは実は赤かったが、まだ紅葉には間があるようだった。

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ななかまどその実抓めば硬かりし


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