俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

鱗雲

2013-10-31 | 俳句・秋・天文




失ひし師のことばかり鱗雲



巻積雲のことだが、小さい雲片が小石のように集まり、さざ波にも似

て白く薄い。

広がり方は小さいことも、空一面に広がることもある。







鱗のように見えるので鱗雲という。

鰯が群れるように見えるので鰯雲、鯖の背の斑紋のように見えるの

で鯖雲などとも呼ぶ。

この雲が出ると鰯がよく獲れるという。







高空の鱗雲を見上げていると、今年亡くなった師のことばかりが思

い出されてくるのであった。






ジェット機の黒影速しうろこ雲



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秋の雲(2)

2013-10-30 | 俳句・秋・植物




歩いても歩いてもあり秋の雲



鱗雲や巻雲など秋らしい雲が見られた。







澄み切った空に浮かぶ秋の雲はかなり自由奔放なところがある。







歩いても歩いても高い秋の雲はずっと同じところにあった。






UFOを隠す秋雲かと思ふ



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秋の雨

2013-10-29 | 俳句・秋・天文




「考ふる人」を秋雨濡らしけり



三秋にわたって降る雨をいう。

秋雨はどこか寂しく冷たい感じがある。




カレーの市民(ロダン作)



上野の国立西洋美術館のミケランジェロ展に行ってきた。

出ると外は秋雨が降っており、ロダンの「考える人」も黒く濡れてい

た。




地獄の門(ロダン作)


鬱々と上野の森の秋の雨



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初紅葉

2013-10-28 | 俳句・秋・植物




茶室への入口の初紅葉かな



秋になって初めて色づいた紅葉をいう。







紅葉といえば楓のことであるが、初紅葉は楓に限らず、櫨、漆、白

膠木(ぬるで)など初めて目にした紅葉をいう。







茶室への入口の楓を見上げると、わずかに色づいていた。

初紅葉の感を深くした。







外の床几で抹茶を戴いた。

茶請けは「里の秋」という名の練菓子であった。




南京櫨


作務衣着て盆栽師をり初紅葉



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秋晴

2013-10-27 | 俳句・秋・天文




秋晴のアウトレットを歩きけり



秋の空が澄んで紺碧に晴れ渡ることをいう。

秋晴が多いのは晩秋からで、からっと晴れ渡った空が爽やかで明

るい。







栃木県の佐野アウトレットに買物に行った。

高速道路で1時間ほどで着くので、ここへは何回も行っている。

台風の去ったあとの空は抜けるように晴れ上がり、正に秋晴の一日

であった。

日曜とあって各店舗の中は人々で賑わい、子供連れも多く見かけ

た。






秋日和珈琲を外(と)の円卓に



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