俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

冷酒・烏賊

2019-05-31 | 俳句・夏・動物




天吹(あまぶき)とふ肥前の冷酒手酌にて




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日本酒は本来、燗をして飲むのが一般的であったが、特に

夏は冷して飲むことが多い。







酒の肴に馬刺しなどを摘むと、一層旅に出た感がする。

「天吹」という佐賀の地酒を冷酒で、ひとり酌みながら、夏の

夜は更けて行った。







「鍋島」という純米吟醸酒を冷酒でいただいた。

香りがあり、こくがあり、美味しいお酒であった。






佐賀言葉聞きつつ烏賊の活造り




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夏雲雀

2019-05-30 | 俳句・夏・動物




墳丘墓近くに揚がり夏雲雀




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スズメ目ヒバリ科の鳥。







繁殖期が終わって羽毛の抜け替わる頃の夏の雲雀をいう。







吉野ヶ里歴史公園を訪れた。

ここは、弥生時代の約700年間の遺構・遺物が発見された

遺跡である。







360haという広大な広さで、中には循環バスが走っている。

入口から北墳丘墓までバスで行き、そこから歩いて復元した

櫓や倉庫・住居を見ながら入口まで戻ったが、一万歩以上

になった。







夏雲雀が鳴きながら高く揚がっていた。

北墳丘墓の近くであった。






吉野ヶ里の草地に落ちぬ夏雲雀




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麦の秋

2019-05-29 | 俳句・夏・時候




百済人を祀る社や麦の秋




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麦の穂が実り、黄金色に熟して刈り入れどきになる初夏の

頃をいう。

「秋」は実りのときを意味する。







麦が黄熟してゆくのは、五月中旬から七月にかけてのこと。








青い空と新緑に囲まれて、黄色く熟れた麦畑は異国的な感じ

がする。




鰐神社



佐賀の鰐神社を訪れた。

この神社は五世紀初頭に百済から渡来した王仁博士を祀っ

た社とされている。

王仁博士は、多くの技術者を引き連れ、また、日本で初めて

漢字の手本である「千字文」と「論語」を伝えた。







その鰐神社の前には麦秋の畑が広がっていた。






麦秋の落暉やバスのひた走り




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樟若葉

2019-05-28 | 俳句・夏・植物




濠残る平城(ひらじろ)跡や樟若葉




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クスノキ科の常緑高木。

暖地に自生し、また公園などに植栽される。







初夏における樟の瑞々しい葉をいう。




鯱の門



佐賀城跡を訪れた。

鯱の門は天保九年(1838)当時の姿をしていた。

扉には、佐賀の乱の銃弾跡の丸い穴が幾つも確認できた。




佐賀城本丸歴史観



十代藩主鍋島直正が再建した佐賀城本丸御殿を復元した

もので、木造建築物としては全国最大級の規模という。







佐賀城跡は濠が半分ほど残っている平城跡で、広々として

いる。

濠にかかる橋の袂には樹齢数百年の大樟があり、今正に

若葉の美しいときであった。




佐嘉神社境内


宮参りらしき人らや樟若葉




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南瓜の花

2019-05-27 | 俳句・夏・植物




花南瓜海へ向かつて歩きけり




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ウリ科の一年生果菜。







五~六月頃、南瓜は地を這って茎を伸ばし、ハート形の葉が

互生し、やがて花をつける。







花には雌雄があり、葉の脇に黄色い合弁花を開く。

尾花には花の下に長い柄があり、雌花には花の下に丸い

子房がある。







南瓜畑が広がっていた。

中には黄色い花がぽつぽつと咲いていた。

その畑道を海へ向かって歩いた。






段畑の下に南瓜の花ありぬ




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