俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

桜蓼(さくらたで)

2008-09-30 | 俳句・秋・植物


山中に道のありけり桜蓼

主に水辺に生えるタデ科の一年草。蓼としては淡紅色の花が小さな桜のようで美しい。林間の湿地帯のようなところにも道があり、歩いてゆくと左右に色とりどりの花が現れる。桜蓼もその中のひとつであった。小さく可愛い花がたくさん集まって咲く様子は、乙女達がおしゃべりをしているようでもあった。

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桜蓼雨の上がってゐたりけり


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鳥兜

2008-09-29 | 俳句・秋・植物


はつと息呑み山中の鳥兜

山地の林の中などに生えるキンポウゲ科の多年草。茎の頂に濃紫色の花をつける。名は花の形が雅楽のかぶり物に似ていることに由来する。根は猛毒であるが生薬にも用いる。林間を歩いていたら、濃い紫の鳥兜が近くに咲いていた。はっとするには十分な花であった。

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ハコネトリカブト

老いてふは生くることなり烏頭


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釣船草

2008-09-28 | 俳句・秋・植物


釣船草雨に濡れたる山路かな

山麓の谷間の湿地に多く自生するツリフネソウ科の一年草。茎の上部の脇から花柄(かへい)を出し、短い小柄の先に横向きに下垂した舟形の花を数個つける。花は紅紫色で長さ約3センチ。近縁種に花が黄色の黄つりふねがある。高原の湿地帯を歩いていると、雨に濡れた釣船草が固まって咲いていた。花の色がより一層濃く見えた。

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希望てふ言葉を胸に黄つりふね


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溝蕎麦

2008-09-27 | 俳句・秋・植物


溝蕎麦の群れて小暗き森の道

水辺や湿地などに群がって咲くタデ科の1年草。茎の高さは40~80センチ位で、蕎麦に似ている。茎には下向きの刺があり、頂に10個ほどの小さな花が集まって咲く。別名の「牛の額」は、葉の形からきている。高原の森を歩いていると、溝蕎麦が群がって咲いていた。目立たず、花らしくない花だが、そこにひかれた。

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溝蕎麦や寺の疎水の豊かなる


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朝霧草

2008-09-26 | 俳句・秋・植物


朝霧草山の空気を肌に受け

北海道や東北の海岸及び山岳地帯に自生するキク科の多年草。朝霧のような銀白色の葉を愛でる。秋に多数の黄白色の目立たない頭花をつけるという。葉の色が何とも美しいので目を止めた。低く小さな塊をなしているところが可愛らしかった。

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岩陰の朝霧草に屈みけり


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