俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

山法師の花

2015-05-31 | 俳句・夏・植物




一団の親子らきたり山法師



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ミズキ科の落葉高木。

本州以西の山地に自生し、庭木や街路樹としても植えられる。







五~六月頃、枝先に花をつける。

白い四枚の花びらに見えるのは苞で、中心にある緑黄色の球形

のものが花。







幼子たちを連れた若い父親たちだけの一団がやってきた。

母親たちが見えないのは不思議であったが、山法師が真っ白で

美しかった。






山法師木道ひとに蹤いてきて



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定家葛の花

2015-05-30 | 俳句・夏・植物



日陰なる定家葛の花白し



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キョウチクトウ科の蔓性常緑木本。

山野に自生し、庭にも植えられる。

茎から気根を出し、他の樹木や岩に絡む。

五月頃、枝先及び葉腋に香りのある白い花を集散花序につけ、

後に黄色に変わる。

名の由来は、歌人藤原定家が式子内親王との恋の末、内親王

亡き後も墓にまつわり生えたという言い伝えによる。







垣根に定家葛が咲いていた。

木陰となっているところは花がまだ白かったが、日向では黄色く

変わっている花が多かった。






甘き香は定家葛の花なりし



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若楓

2015-05-29 | 俳句・夏・植物




呈茶へと誘ふ径や若楓



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楓はカエデ科の落葉高木。

若楓は若葉の楓の略。

柔らかく透き通るような薄緑は、秋の紅葉に負けずに美しい。







「呈茶」という札が出ており、細い径が茶室へと続いていた。

辺りの若楓が殊のほか美しかった。






四阿に池眺めをり若楓



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杜若(かきつばた)

2015-05-28 | 俳句・夏・植物




八つ橋を渡つてきたり杜若



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アヤメ科の多年草。

水辺、湿地に群生する。

五~六月頃、茎の頂に濃紫色の大形の花を開く。

花弁の元から花弁の先に向かって一本の白い線があるのが特

徴。







池の端に設えられた八つ橋を渡ってくると杜若が咲いてた。

絵に描いたような涼しげな景であった。






かきつばた業平の歌口に出て



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藺の花

2015-05-27 | 俳句・夏・植物




藺の花を簪として挿しやらむ



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イグサ科の多年草。

湿地に自生し、また水田で栽培する。

茎は1メートルに達し、節がない。

葉は退化してない。

夏、茎の頂に淡緑色の小花を密につける。

茎は花筵、畳表などの材料とし、髄は灯心にした。

湿地に藺の花が咲いていた。

切り取って、簪として髪に挿してやりたいと思った。






風あれば藺の花の揺れ易きかな



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