俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

2020-10-31 | 俳句・秋・動物




鳴きもせず枝に止まれる鶲かな




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スズメ目ヒタキ科に属する鳥の総称。







俳句で「鶫」として詠われているのは尉鶲(ツグミ科)で、

日本では冬鳥として見られる。







雌雄とも翼に白い斑がある。







雄は頭が灰色、顔からのどが黒、胸以下が赤褐色。

人家の庭先などをテリトリーにし、ヒ、ヒ、ヒ、チョ、チョ

などと鳴く。







尉鶲が枝に止まっていた。

辺りを見渡しているだけで、鳴き声を立てなかった。






尉鶲夕暮近き枝にをり




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柘榴

2020-10-30 | 俳句・秋・植物




赤々と毘沙門天の柘榴かな




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ザクロ科の落葉小高木。







西アジア原産。







秋、球形の果実を結び、熟すと裂けて種子を現す。







種皮は甘酸っぱい液に富み、食べられる。







七福神の一つ毘沙門天を祀る寺に参ると、柘榴の実が

赤く生っていた。






実柘榴の下に白猫眠りをり




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後の月

2020-10-29 | 俳句・秋・天文




権現の山下りてきて後の月




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陰暦九月十三日の夜の月。

十五夜の名月に対して後の月という。

枝豆や栗を供えるので「豆名月」「栗名月」とも呼ばれる。

十五夜と合わせて「二夜の月」という。







権現様を祀る山へ登って下りてきた。

その夜の後の月が美しかった。






久々の大吟醸や十三夜




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吾亦紅

2020-10-28 | 俳句・秋・植物




川音を聞く暮しなり吾亦紅




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バラ科の多年草。

日当たりのよい山野に自生する。







秋、上部で枝分かれし、枝先に暗褐色で花弁のない

無数の花を円筒状の直立した穂状花序につける。







川に面した家は一日中川音を聞く暮しである。

その入口に吾亦紅がいくつも見られた。






高原を恋ふ花と見し吾亦紅




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背高泡立草

2020-10-27 | 俳句・秋・植物




次の橋見えて背高泡立草




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キク科の多年草。







北アメリカ原産の帰化植物。







土手、荒地、休耕田などに群生する。

日本には明治時代に渡来したと言われている。

秋の麒麟草(泡立草)とは別種。







十月~十一月頃、茎頂に大きな円錐状の花序をつけ、

黄色の頭花を多数つける。







川堤を歩いていると、川沿いに背高泡立草が所々に

群生して咲いていた。

そこからは次の橋が見えてきた。






背高泡立草と媼に夕日かな




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