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the wind




ロイヤル・バレエの三本立て

The Illustrated 'Farewell'
The Wind
Untouchable


のリハーサルを見に行った。

The Windは1920年代の、わたしですらも知っている無声映画をベースに作られた新作バレエだ。

振付師のTwyla Tharp自身、この無声映画を見て「これってバレエ!」と思ったのが制作のきっかけだとインタビューに答えていて、ああなるほどーと楽しみにしていたのだ。

舞台上でも、開拓時代のテキサスを吹きすさぶ、執拗な風が再現されて吹き荒れ...

寒かった(笑)。


主人公の都会育ちの女性が、止まないテキサスの風に神経を蝕まれていく様子をもっと詳しく描いてほしい、それがぜひ見てみたいと思い、30分と短いこの作品、できたらもう少し引き伸ばせないだろうか...ナタリア・オシポヴァ(Natalia Osipova)が美しかった。ずっと踊りを見ていたかった。

自然現象の風を可視化した「白い野生の馬」、エドワード・ワトソン(Edward Watson)が最高によかった。彼はこの世ならぬ異形のもの(アリスのうさぎとか)を演じたら本当にうまい。

The Illustrated Farewellはただただ眼福であった。
西岡文彦さんが、「謎解きモナ・リザ」の中で、「とりたてて違和感を覚えないということそのものが、完成度の高さを物語っている」と書いているが、まさにそんな作品。ハイドンの音楽を含め何も考えずに楽しめる。


これからお客さんなので今日はこのへんで...
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