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セザンヌのポートレイト




ナショナル・ポートレイト・ギャラリーで開催中のCezanne Portraits展へ。


セザンヌが生涯で描いた1000点ほどの作品のうち、160点が肖像画で、160点のうちの50点ほどを世界中から集めた展覧会。

おもしろくないわけがない。


わたしはセザンヌが大好きだ。

娘は最初、その感覚が理解できないと言っていて、しかしナショナル・ギャラリーにある「大入浴図」Les Grandes Baigneusesを特別展の展示方法で見た日から考え方が変わったそうだ。

娘は考え方を変えたが、わたしの身近にはセザンヌが好きではない人がまだ何人かおり、その人たちにこそ見て欲しい。と、おせっかい婆。


どの絵もとにかくいくら眺めていても飽きない。

妻や息子の顔の輪郭のありえないほどの美しさ(線)

アート・クリティックのギュスターヴ・ジェフロワを描いた作品が「人間であるジェフロワ自身は静物、背景の本棚の本こそが生物」という(オーディオガイドに促されての)発見(色)、

労働者階級の女性をコーヒーポットとともに描いた作品「コーヒーポットが真ん中で上下取り外せるように設計されているのと同じく、彼女自身もウエストで取り外しが可能な感じがリンクされている」というの(形)が、ひときわ心に残った。


わたしの拙い言葉遣いではとうてい追いつかない(セザンヌは天才であるとだけ言っておこう)今年最高の展覧会のひとつ。

絶対にもう一回は見に行くと思う。
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