頑張ろうかな!

趣味が多すぎて、どれも関連性がなく困っています。

THE CHASE P29~

2006-02-24 16:57:46 | 語学
正雄が席に着くと彼の叔母の幸子は彼に供した、すると自分でも驚いたことに、彼は腹ペコにお腹がすいていたことがわかった。彼は食べ物を楽しむのにやましいと感じたが食べずにはいられなかった。「今朝お客様がひとりみえるから。」と照夫が言った。正雄は驚いて彼を見た。「お客さまって?」「渡辺忠雄氏だよ。」その名前は正雄に聞き覚えがあった、そして突然になぜと思った。渡辺氏は彼のお父さんの個人弁護士だった。「なぜ、彼がここに来るの?」と正雄は聞いた。「彼はあなたのおとうさんの遺書の写しを持ってきます。」彼は正雄の顔に嫌悪の表情を見た。「私はあなたが何を考えているかわかります。しかし、松本産業は大企業ですよ、正雄くん。だれかがその頭にならなければならない。あなたのお父さんの遺書は私達に誰だかを告げるでしょう。」「はい、もちろん。」
正雄は理解しようと試みたが彼のこころは松本産業になかった。それを創り大きくしそのことにプライドを持った人、その人にあった。
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THE CHASE P28~

2006-02-24 00:08:13 | 語学
彼はお母さんが夕食の支度をしているのを見ながら彼女と共に台所にいた。彼は彼女に嵐について聞きたいとその話をまた話してくれるようねだった。「さて、あなたが生まれたのは大変寒い冬でした。私たちは家のために暖を取るお金はありませんでした。ある夜すごい吹雪でした。あなたはゆりかごでないていました。私達はあなたに毛布をかけました。さらにひざかけも。そしてまた温度が下がったので、あなたを暖かく保つために物を積みあげました。上着や外套や枕を。あなたを窒息死させなかったのは奇跡でした。」正雄はその夜ずっと、お母さんのやさしい笑い声とお父さんの渋い厳粛な声を聞く事が出来た。彼は彼らを再び見ることができなかった、触ることも抱くこともできなかった。しかし、彼は彼らがいつも彼といっしょだとわかっていた。夜明けの早い筋が空を輝かし始めた時、幸子が正雄の寝室にやってきた。彼女は寝た様子のないベッドを見たが、何も言わなかった。「正雄ちゃん、朝ごはんの仕度ができたわよ。」正雄は頭をゆすった。「ありがとう、幸子おばさん。でもお腹がすいてない。」「あなたは食べないとダメよ。体力を維持しなくてはなりません。どうぞ食べて。」「わかりました。いただきましょう。」彼は彼女について階下の大きな食堂に降りていった。そこには照夫がテーブルの上座で待っていた。「いくらか眠れましたか?甥。」「はい、おじさん。」彼は一晩中眠っていないのにそう答えました。
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THE CHASE P27~

2006-02-23 16:41:13 | 語学
幸子は若い少年に腕を回しささやいた。「あなたのお父さんもお母さんもあなたにしっかりして欲しいと思っていたでしょう。」「しっかりしますよ。」と正雄は約束した。しなければならなかった。彼らのために。幸子は言った。「あなたがもし何か必要なら、私達の寝室はホールの真下よ。」しかし、正雄が必要としたものは、一人になることであり、彼の心をお父さんとお母さんで満たすこと、彼が両親と共にした幸せな思い出を全部思い出すことであった。彼は一晩中おきていた、過去に思いをはせながら。
 彼はお父さんと魚釣りをしながらボートに乗っていた。雲ひとつ無い潮風の吹く、暖かい日で、お父さんは彼に自分が貧しい家族でどのように育てられたかと言う物語を話した。「私は成功しようと決心したんだ。お金とか出世そのものには興味なかった。私はただ、私がしたこと何でもが私の知り得る方法のベストであることを望んだ。」
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THE CHASE P25~

2006-02-18 09:59:56 | 語学
東は巨大な空港のぐるぐるまわる、まるで迷宮から北に向う中央ハイウエイに乗った。
暖かい春の夜だった。田舎の風景は美しかった。夕刻の空気は柔らかく、木々は輝くばかりの若葉で活き活きしていた。しかし、その美しさが正雄をより寂しくした。生命は何事も起きなくても続き、死の真っ只中に花は咲き、人は笑い、楽しい歌が歌われているのは彼にとって何か間違っているように思えた。正雄は深い闇夜のような悲しみに満ち溢れた。
彼らは、車で、山道を登り眠りに付いた村々や農地や森を通り抜けて、2時間走った。彼らが「ウエリントンへようこそ」と読める看板のある小さな町を通り抜けた時、照夫は「もうじき着きますよ。」と言った。15分後彼らは彼らの目的地に着いた。
 重要なゲストを持て成す為に使われていた会社の狩小屋は、山中に魅力的に4階建ての城に建てられていて、大きな湖にのぞんでいた。
「申し訳ないが召使など世話するものがだれもいない、私達の訪問は想定外でね。
でも私は1日や二日くらい何とかなると思うよ。」と照夫は正雄に謝った。
「ハイ、照夫叔父さん」と正雄は言った。東が屋内に荷物を運んできて正雄を二階の彼の過ごす部屋へと案内した。それは湖と田舎の集落が見えるテラスのある広々とした部屋からなっていた。寝室には巨大な暖炉、美しい古風な家具、大きくて快適そうに見えるベッドがあった。正雄が荷物を片付けている時、照夫と幸子が彼にお休みなさいを言いにやってきた。照夫は言った。「明日、私が必要な手配を全て済ませます。次の日には東京にもどりましょう。」「ありがとう照夫おじさん。」「少し休みなさい。」「ハイ、照夫叔父さん。」
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THE CHASE P23~

2006-02-17 15:29:15 | 語学
「ベルトをお締めください。到着です。」
飛行機がジョンエフケネディー空港に着いてから、彼らは税関を通った。それは正雄にとって信じられないほどの経験だった。大きな建物が、旅行客や家路につくアメリカ人でいっぱいだった。彼の周りの皆が不思議な興味深い言葉を話していて、彼らが英語を話していることを理解したときは彼にとってショックだった。彼は何年も英語を勉強してきたが、何を話しているのかわからなかった。彼らは銃の火のように、全てをごちゃまぜにして早くしゃべった。もっとゆっくり話してくれたら。ついに税関を終えて外に出た。場外で、大きな会社のリムジンカーが待っていた。お抱え運転手は東という名の大きくて醜いレスラーのような男であった。
彼らの荷物を車のトランクにつみ終えた時、照男は甥に向かって言った。「私達は北部に向かいます。会社が、事故現場に遠くない所に狩小屋を持っていますのでね。
そこで夜を過ごしましょう。明日、あなたのご両親の残骸を集める手筈にしましょう。」”両親の残骸”!そのことばは非常に冷たく決定的に響き、正雄はぞっとした。
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THE CHASE P22~

2006-02-10 10:49:14 | 語学
次の朝早く正雄と彼の叔父の照夫と叔母の幸子は社有ジェット機に乗り、15分後にはニューヨークに向かって飛び立った。普通だったら、正雄は合衆国を訪れることに大変興奮したであったであろう。彼の父がアメリカについてたくさん話していたから。
「合衆国は大きな都市やら、農場やら、超高層ビルやら、牧場やら、山々、湖があるんだよ。ちょうどヨーロッパが50あるようなものだよ、正雄。」「それぞれの州が一つの国のようであり、それぞれが他とお互いに違うんだよ。」と彼の父は言った。
しかし今や正雄はついにアメリカに向かっているのに、彼は全く興奮を感じることなく、深い悲しみとさびしさを感じるだけだった。彼は兄弟も姉妹もなく、彼の悲しみを分かち合える、本当に肉親的に近いものはいなかった。彼の人生が今までと同じものでないだろうと感じた。彼の叔父と叔母がすわっている飛行機の前方を見て、彼らの支援や同情に感謝した。少なくとも彼は全く一人ではなかった。

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THE CHASE P20~

2006-02-03 15:58:04 | 語学
彼の父は厳粛に聞いてくれて「それは興味深い考えだよ。」と言った。それから、損失力の比率の原理と力学的なエネルギーの原動力について、辛抱強く正雄に説明してくれた。正雄の考えは実用的ではなかったが、彼の父は彼が何かすばらしいことを考え付くだろうと察していた。
合衆国における、全ての松本工業の総監督である、日高邦夫氏が東京を訪問中、その夕食で、正雄の父が自慢げに息子の考えをはなした。そのことは正雄を大変成長させた。日高邦夫氏は大きくて、いつも正雄のためや彼のことのために時間を割いてくれる親切な人であった。日高氏が東京を訪れる時はいつも、正雄に贈り物をもってきてくれた。それらは、正雄の想像や夢を刺激する思慮深い贈り物だった。彼は正雄と松本産業の事業について何時間も話して過ごした。「いつか会社は君の物になるだろうから、会社について全てを学ぶべきだよ。」と日高邦夫氏は言った。「甥に知恵をつけないでくれ、彼はまだ学業を終えていない。学業こそ彼が考えなければならないことだ。」と照夫叔父さんは答えた。正雄の父は微笑んで外交上言ったものだった。「あなた達は二人とも正しいよ。まずは学校で、それから正雄は松本産業を背負って立つんだから。」と。
ある午後、日高邦夫氏がアメリカにもどる直前に松本米雄氏に向かって言った。「あなたは近いうちに合衆国へ正雄をつれて来なければいけませんよ。」正雄の父はうなずいて答えた。「私は計画している。息子が18になれば、あなたを訪ねて、彼を連れて行こう。」あれは1年前のことだった。そして今、正雄は苦々しく思うのであった。私は18歳、生まれて初めてアメリカに発とうとしているが、両親の遺骨を取り戻すために・・・彼はむせび泣いた。


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THE CHASE P19~

2006-02-02 14:10:01 | 語学
正雄は彼の叔母や叔父がそこで彼にどれほどの間話しかけていたのか、わからなかった。彼らは愛や慰めの言葉を話しかけていたが、正雄にとって意味の無い、何にもならない音だけだった。彼の両親は彼の心の中ではまだ生存していて、いつものように、彼に話しかけ、彼を愛し、未来のために彼と計画をたてているのであった。「私達の仕事が非常に速く成長しているのは、なぜかわかるかい正雄?私達が他の人よりめぐまれたところにいるからだよ。私達はもっと保護されるよ。私達は日本人として生まれてラッキーでした。他国では労働者がずっとストをしています。彼らは自分自身のことのみ考えます。日本では皆が家族なので一人に良いことは皆に良いことなのです。」正雄は彼が12歳の時のことを思い出した。彼がお父さんの下へ走りこんで、「お父さんいいアイデアを思いついたよ。」と言った。「言ってごらん、正雄。」「どうしたら、ちょっとした風が風車をまわすことができるか知っていますか?」「うん。」「では、自動車が時速90ないし100km進むとして、もっとガソリンを使わずにすむようにモーターの装置に取って変えて、その風を使えないものか?」
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雪後、雨降り

2006-02-01 16:10:40 | 墨画
昨日から雨が降っています。
各地に積もった雪も少しは解けたことでしょう。

絵は妻籠です。
ひなびた民宿に泊まってみたいものです。
蛍光灯の明かりでなく、白熱灯の薄明かりを想像!
でも寒がりなので絵を描いてみただけで満足してます。

先日なんぞテレビで雪の白川郷を見て感激のあまり、涙してしまいました。
娘でも誘ってみましょうか。

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