異教の地「日本」 ~二つの愛する”J”のために!

言論宗教の自由が保障され、ひとりひとりの人権が尊ばれ、共に生きることを喜ぶ、愛すべき日本の地であることを願う。

なぜ鳩山元首相だけが叩かれるのか(永田町の裏を読む/高野孟 )

2015-03-19 22:28:06 | シェアー

http://www.nikkan-gendai.com/articles/index/news/2091より転載

永田町の裏を読む/高野孟
なぜ鳩山元首相だけが叩かれるのか

 鳩山由紀夫元首相のクリミア・モスクワ訪問に対する政府、与野党、マスコミ挙げてのバッシングは常軌を逸していた。「軽率」「迷惑」くらいならまだしも、「国賊」「日本人ではない」「パスポートを取り上げろ」などの言葉までが飛び交い、行く先々で待ち構えたメディアが「どう責任をとるんですか!」とマイクを突き付ける。自宅には連日、右翼の街宣車が押しかける。この騒ぎは、政府に対する一切の異論を許さない戦時下の統制社会の再来を思わせるものだった。

 とはいえ、鳩山に同行した私や新右翼団体「一水会」の木村三浩代表、それに昨夏クリミアを訪れて「ロシアの実効支配の下でクリミアは平穏」などと最近の週刊文春で2回続きのリポートを書いた池上彰などは、とくに名指しの攻撃に遭っているわけではない。やはり「元首相たるものが政府の方針に逆らう言動をするのはけしからん」というに尽きるのだろう。

 しかし、民主党政権の首相だった彼が自民党政権の言うとおりにしなければならないという法はないし、むしろ「元首相であって今は一民間人」であるからこそ、膠着しきった日露の外交関係改善の糸口を政府とは別の角度から探るという役割もあって、それはまたひとつの責任の果たし方なのではあるまいか。米大統領を辞めてからのカーターが、北朝鮮はじめ難しい国や地域を訪れて解きほぐし役を務めている例もある。

 総じて日本の外交は建前ばかりにしがみつく「一枚板」でしかない。建前はそうでも、一枚めくるとちゃんと裏パイプでの本音ベースの模索は続いていて、さらにもう一枚めくると最後の落としどころは密かに用意されているという具合に、どの国も二枚腰、三枚腰でやっているのが外交というものである。

 とりわけウクライナ危機とクリミア問題をめぐっては、日本では、米欧の立場から見た「ロシアが悪い」一本槍の情報しか流れていない。安倍晋三首相は、せっかくプーチン大統領と親交を積み上げて北方領土問題を打開するチャンスを手にしておきながら、極めて安易かつ軽率に米欧の対露経済制裁に馳せ参じてしまい、身動きがとれなくなっている。西側の言い分はそうとして、ではロシア側はどういう言い分で、現地の実情はどうなのかを探りに元首相が出かけて行くというのは十分、国益に沿ったことだと思うのだが、それが通じないのがこの国だ。

  なお、鳩山、木村、私ほかの共著「ウクライナ危機の実相と日露関係」(花伝社)が今週発売された。この問題に興味があれば、ぜひご一読いただきたい。(水曜掲載)

▽〈たかの・はじめ〉1944年生まれ。「インサイダー」「THE JOURNAL」などを主宰。「沖縄に海兵隊はいらない!」ほか著書多数。

 

ウクライナ危機の実相と日露関係


東アジア共同体研究所 編
鳩山友紀夫、下斗米伸夫、コンスタンチン・サルキソフ、
木村三浩、アナトリー・コーシキン、高野孟 著
定価:1,000円+税
ISBN978-4-7634-0732-0 C0036
発行 2015年3月25日
A5判ブックレット120頁

ウクライナ情勢、北方領土問題
ロシア側からは問題はどう見えているか
日本の立場を問う

●内容●
第1章 下斗米伸夫+鳩山友紀夫(2014年3月10日放送)
「緊迫するウクライナ情勢と日本」
・第2章 コンスタンチン・サルキソフ+鳩山友紀夫(2014年5月12日放送)
「ウクライナ危機から東アジアは何を学ぶか」
・第3章 木村三浩+鳩山友紀夫+高野孟(2014年12月3日放送)
「クリミアの現地で見たウクライナ内戦」
・第4章 高野孟(『情況』2014年7月号)
「プーチン=悪者論で済ませていいのか?」
・第5章 アナトリー・コーシキン+鳩山友紀夫(2014年12月24日放送)
「日露関係の未来を占う

 
●著者紹介●

鳩山友紀夫(由紀夫)(はとやま・ゆきお)第93代内閣総理大臣
下斗米伸夫(しもとまい・のぶお)法政大学法学部教授
コンスタンチン・サルキソフ 全ロシア日本研究会名誉会長
木村三浩(きむら・みつひろ)一水会代表
アナトリー・コーシキン モスクワ東洋大学教授
高野孟(たかの・はじめ)ジャーナリスト


高まる二階氏の存在感 官邸が最も警戒する実力者 習主席と面会の可能性も

2015-03-19 22:04:31 | シェアー

ZAKZAK

http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20150319/plt1503191140001-n1.htmより転載

高まる二階氏の存在感 官邸が最も警戒する実力者 習主席と面会の可能性も

2015.03.19

中韓とのパイプも太い二階氏(右)。安倍首相も微妙な距離感を保っている

★鈴木哲夫の核心リポート

 自民党内で、二階俊博総務会長の存在感が高まっている。26日から訪中する予定で、習近平国家主席と面会する可能性もあるという。先月末、約1400人を率いて訪韓した際は、一部識者から「土下座外交」という批判も受けたが、政財官界に張りめぐらせた人脈と手腕は、決して侮れない。安倍晋三首相や菅義偉官房長官も一目置いているという。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が、「官邸が最も警戒する男」に迫った。

 「二階氏は党内の最高実力者だ。谷垣禎一幹事長以上かもしれない」

 自民党幹部職員はこう話し、根拠を挙げる。

 「自民党党大会(3月1日)前の全国幹部会合で、二階氏は恒例の三役あいさつをしなかった。自らが領袖を務める派閥の西川公也前農水相の問題などもあり、一言もしゃべらずに威圧感を演出したんだろう。その迫力に、みんな何も言えなかった。稲田朋美政調会長も、何かあったら二階氏を訪ねて相談している」

 実は、第2次安倍政権の発足以来、官邸が「最も警戒している与党実力者が、二階氏」(首相周辺)だという。

 二階氏の力の源泉は、何と言っても「各分野、各層に張りめぐらされた人脈」だ。安倍首相が何かをやろうとすれば、この「二階人脈」にブチ当たるという。首相周辺が続ける。

 「二階氏は、中国や韓国などの隣国とパイプがあり、ビジネスなどの橋渡しもしてきた。公明党とも深く、主要大臣を歴任しているため、官僚組織にも根を張っている。安倍政権が独自の対中外交を打ち出そうとすると、二階氏が敷いてきたレールに触れる。昨年、集団的自衛権の行使容認で公明党と対立すると、二階氏は『公明党を大事にしろ』と迫る」

 実は、自民党の政権奪還直後から、安倍官邸vs二階氏の駆け引きは始まっていた。

 官邸サイドは、二階氏を衆院予算委員長にして、事実上、封じ込めたのだが、二階氏は逆に与野党の人脈を使い、予算を最速で衆院通過させ、官邸に力を見せつけたのだ。

 「俺を敵に回したら大変なことになるぞ、という無言の圧力だろう。そこで、安倍首相は昨年9月の内閣改造・党役員人事で、二階氏を総務会長にして、共存と協力を仰ぐ関係に変えたようだ」(自民党他派閥の領袖)

 安倍官邸は現在、二階氏が韓国や中国に向けた大訪問団を組むことも黙認し、「中韓両国に硬軟織り交ぜて対応していくため、役割分担で、二階氏には進んで訪問してもらう方向」(前出周辺)という。

 《二階氏は17日、中国を26日に訪問する方向で調整していると都内で記者団に明らかにした。海南省で開催される国際会議『博鰲アジアフォーラム』に参加する。同フォーラム理事長を務める福田康夫元首相も出席する見通しで、両氏は滞在中、習国家主席らと面会する可能性がある。二階氏は訪中に関し、『両国の関係改善に向けた努力の一環だ』と述べた。二階氏は、5月下旬にも日本の観光業界関係者ら約3000人とともに訪中する計画を進めている》

 二階氏もしたたかだ。

 「(慰安婦問題は)解決していない」(3月11日)と政府を批判したかと思ったら、「(秋の自民党総裁選で)対抗軸があるとは思えない」(同月12日)と安倍首相の再選を示唆するなど、共存の距離感をはかっているかに見える。

 ただ、別の首相側近は「二階さんは理念的にはリベラル。安倍政権に批判的な自民党OBの古賀誠元幹事長などとも近い。いつ『反安倍』に回るか分からない」と話す。

 「1強時代」と言われながらも、安倍首相には今後も「緊張感」を強いられるかじ取りが続きそうだ。


 ■鈴木哲夫(すずき・てつお) 1958年、福岡県生まれ。早大卒。テレビ西日本報道部、フジテレビ政治部、日本BS放送報道局長などを経て、現在、フリージャーナリスト。著書に『最後の小沢一郎』(オークラ出版)、『政治報道のカラクリ』(イースト&プレス)、『ブレる日本政治』(ベスト新書)など多数。

 

 

 

 

 


三原じゅん子の「八紘一宇」発言を見逃してはいけない

2015-03-19 22:04:15 | シェアー

天木直人天木 直人のブログ  2015年03月19日

三原じゅん子の「八紘一宇」発言を見逃してはいけない

http://www.amakiblog.com/archives/2015/03/post_2938.html

 

 三原じゅん子という国会議員が3月16日の参院予算委員会で八紘一宇という言葉を持ち出して、「日本が建国以来、大切にしてきた価値観」であると言ったらしい。

 この国会発言が事実なら、大問題である。

 なぜならば、その発言は、歴史を聞きかじった不正確な発言であるだけではなく、いま国際的に懸念されている日本の政治の右傾化に直結する言語道断の発言であるからだ。

 三原じゅん子はれっきとした自民党の国会議員だ。

 なぜこの発言が国会で大問題にならないのか。

 安倍自公政権はこの発言を許すのか。

 なぜ日本の戦争責任を反省する護憲政党はこの発言を問題にしないのか。

 なぜメディアはこの問題の深刻さを国民に教えないのか。

 そう思っていたら、やっときょう3月19日の東京新聞が「こちら特報部」でとり上げ、朝日新聞が「ニュース3Q]というコラムで取り上げた。

 すなわち、「八紘一宇」の言源は古く8世紀の日本書紀の記述にあるが、「八紘一宇」という言葉そのものは田中智学(1861-1939)という宗教家が1913年に使った造語であり、1930年代から
満州国支配やアジア侵略を正当化する標語として軍部に使われた言葉であると。

 だからこそ戦後は一貫してこの言葉は否定され、昭和天皇も中曽根大勲位さえも忌避してきた言葉であると。

 三原じゅん子はこの一言だけで即刻、議員辞職ものだ。

 安倍首相がこの三原じゅん子を放置するならその歴史認識は同類だということだ。

 それほど深刻で言語道断な発言であるのに、誰も騒がない。

 この国は、政治家から国民まで、歴史に無知、無関心な、未来の見えない国だ。

 それでいいのか(了)

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【集会案内】「九条科学者の会・発足10周年のつどい」ー安倍改憲の本格化と科学者の役割

2015-03-19 14:40:21 | ご案内

http://www.9-jo-kagaku.jp/

九条科学者の会 トップページ

「九条科学者の会」は2005年3月、20名の発起人を含む196名の呼びかけによって設立されて以来、科学に携わる方々に 「九条の会」アピールへの賛同を訴えてきました。「7つの行動提起」に基づいて、全国各地の大学・研究機関の九条の会と連携したり、 日本国憲法第9条に関わる幅広いテーマで学習会・講演会を開くなどの活動を続けています。

九条の会お知らせ

 

【九条科学者の会・発足10周年のつどい】
安倍改憲の本格化と科学者の役割

日時:2015年3月21日(土) 13:00開場/13:20~17:00
場所文京区民センター2A (東京都文京区)
参加費:500円

講演 I:「安倍政権の改憲暴走と九条運動の課題・展望」
 講師:小森陽一氏(東京大学大学院教授・「九条の会」事務局長)

講演 II:「戦後70年―『戦後社会』日本の岐路」
 講師:広渡清吾氏(専修大学教授・日本学術会議元会長)

事務局からの報告、活動の交流、今後の活動についての意見交換も行います。


この講演会の案内のチラシはこちら

【パンフレット 2014年6月20日出版】
「集団的自衛権のここが問題!」
 このパンフレットのPDF版はこちら

 

論説

  2011年以前の事務局長談話・声明はこちら
 

声明

 

資料

  2008年以前の資料はこちら

【必読!】「国旗と国歌について村長の認識は」との質問を受けて(中川村長曽我 逸朗 氏)

2015-03-19 05:57:44 | シェアー

※村長の曽我 逸朗 氏は、「日の丸に礼をしない村長」として県内で知られた方。 平和憲法の崇高な理想に忠実であろうと闘うその姿勢に感激です。

  
 

 

中川村中川村は「日本で最も美しい村」連合に加盟しています。

http://www.vill.nakagawa.nagano.jp/index.php?f=hp&&ci=10685&i=11049より転載

トップ > 村長の部屋 > 村長からのメッセージ

村議会6月定例会 「国旗と国歌について村長の認識は」との一般質問を頂きました。

 中川村議会6月定例会で、高橋昭夫議員から、「国旗と国歌について村長の認識は」という一般質問を頂いた。
 一問一答方式のため、受け答えはやりとりの流れに応じた“アドリブ”になっていき、正確に再現することは難しいので、頂いた通告と私の答弁原稿を以下に掲載する。

<一般質問通告>
 小・中学校の入学式や、卒業式の席で、村長は(壇上に上る際、降りる際に)国旗に礼をされていないように思います。このことについて村長のお考えをお聞きしたい。

<答弁原稿>
 たいへんありがたい質問を頂戴しました。ご質問の件については、村民の皆さん方の中にも、いろいろ想像して様々に解釈しておられる方がおられるかもしれません。説明するよい機会を与えていただきました。感謝申し上げます。

 私は、日本を誇りにできる国、自慢できる国にしたいと熱望しています。日本人だけではなく、世界中の人々から尊敬され、愛される国になって欲しい。
 それはどのような国かというと、国民を大切にし、日本と外国の自然や文化を大切にし、外国の人々に対しても、貧困や搾取や抑圧や戦争や災害や病気などで苦しまないで済むように、できる限りの努力をする国です。海外の紛争・戦争に関しても、積極的に仲立ちをして、平和の維持・構築のために働く。災害への支援にも取り組む。
 たとえて言えば、日の丸が、赤十字や赤新月とならぶ、赤日輪とでもいうようなイメージになれば、と思います。
 世界中の人々から敬愛され信頼される国となることが、安全保障にも繋がります。

 これは、私一人の個人的見解ではなく、既に55年以上も前から、日本国憲法の前文に明確に謳われています。

 日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

 そして、憲法前文は、次のような言葉で締めくくられています。

 日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓う。

 しかし、現状はまったく程遠いと言わざるを得ません。日本国は、名誉にかけて達成すると誓った理想と目的を、本気で目指したことが、一度でもあったのでしょうか。

 東京電力福島第一原発による災害では、国土も、世界に繋がる海も汚染させました。たくさんの子ども達が、かつての基準なら考えられない高汚染地域に放置されています。そしてまた、安全基準も確立しないまま、目先の経済を優先して、大飯原発の再稼動を急いでいます。放射性廃棄物をモンゴルに捨てようとしたり、原発の海外輸出まで模索しています。
 明治になって日本に組み入れられた琉球は、抑止力のためという本土の勝手な理屈で多くの米軍基地を押し付けられ、さらにまた美しい海岸をつぶして新たな米軍基地を造ろうとする動きがあります。イラク戦争に協力し、劣化ウラン弾で子どもたちが苦しめらることにも、日本は加担しました。兵器輸出の緩和さえ模索しています。
 他にも、福祉を削り落として、貧困を自己責任に転嫁するなど、言い出せばきりがありません。ともかく今の日本は、誇りにできる状態から程遠いと言わざるを得ません。

 しかしながら、誇りにできる状態にないから、国旗に一礼をしない、ということではありません。完璧な理想国家(twitterで誤字を指摘頂いた。多謝)はあり得ないでしょう。しかし、理想を目指すことはできる。しかし、そのそぶりさえ日本にはない。それが問題です。
 
 もっと問題なのは、名誉にかけて誓った理想を足蹴にして気にもしない今の日本を、一部の人たちが、褒め称え全面的に肯定させようとしている点です。この人たちは、国旗や国歌に対する一定の態度を声高に要求し、人々をそれに従わせる空気を作り出そうとしています。
 声高に主張され、人々を従わせようとする空気に従うことこそが、日本の国の足を引っ張り、誇れる国から遠ざける元凶だと思います。
 人々を従わせようとする空気に抵抗することによって、日本という国はどうあるべきか、ひとりひとりが考えを表明し、自由に議論しあえる空気が生まれ、それによって日本は良い方向に動き出すことができるようになります。
 人々に同じ空気を強制して現状のままの日本を肯定させようとする風潮に対して、風穴を開け、誰もが考えを自由に表明しあい、あるべき日本、目指すべき日本を皆で模索しあうことによって、誇りにできる日本、世界から敬愛され信頼される日本が築かれる。日本を誇りにできる国、世界から敬愛される国にするために、頭ごなしに押しつけ型にはめようとする風潮があるうちは、国旗への一礼はなるべく控えようと考えております。

<以上、初回答弁の原稿>



<一問一答のやりとりの最後(要旨)>
Q:村長は子供たちが国旗に礼をしないようになる方がいいと考えているのか?
A:教育内容について行政から口を挟むことは控えるべきだと考える。なにをどう教えるかは、教育委員会の管轄である。国旗に対して、どういう態度を取るべき、とか、取るべきでない、とか、これまでも申し上げたことはないし、今後も申し上げるつもりはない。

<新聞記者(信濃毎日新聞、長野日報)との取材でのやりとりの最後(要旨)>
Q:子どもたちには、どうあって欲しいと思っているのか?
A:いろいろな人がいて、いろいろな考え方があるのだな、と感じてもらえれば嬉しい。その上で、自分はどう考えるのか、じっくり検討して欲しい。こういう態度を取らねばならないと、ただひとつの形しか提示しないのは問題。型にはめようとするのはよくない。「まぁ、この場は空気を読んでこう振る舞うのが大人だし…」というような対応を積み重ねた結果、曾て、場の空気に絡め取られ戦争に向けて後戻りできない状況に陥り、後悔したのではなかったか。どういうものであれ、自分の感じ方、思いを気安く表明できる「空気」を創っていくことが大事。それによって、互いに議論が深まり、理想の日本、あるべき日本、目指すべき日本が模索され、その結果が皆に共有されていけば嬉しい。

2012年6月12日 曽我逸郎



【 6月18日加筆 】
 思いがけず大きな反響を呼び、驚いています。今日、朝の時点で、役場アドレスには40通のメールを頂いており、一通を除いて、すべて共感・賛同・応援でした。(一通は、「子ども達がかつてなら考えられない高汚染地域に放置されている」とは事実でない。風評被害や差別偏見を助長するので再考と猛省を…との内容⇒これへの反論は下に記載)
 twitterでもフォロワーが二百数十人急増しました。フォロー即ち賛同ではありませんが、多くのtweetにも、攻撃的なものはこれまで私の見た限りひとつもなく、共感の声ばかりです。
 また、多くの方が軋轢を心配して下さいましたが、それも特にはありません(私が鈍感なだけ?)
 地元紙の報道だけをご覧のおふたりから、私の不在中、役場に批判の電話があったそうです。
 それにしても、これだけ反響があったということは、なにか変だと感じつつ、それを口にしにくいもやもやした雰囲気が日本に漂っているということでしょうか。今後とも、言いたい事を言って、言いたい事を言える「空気」を生み出していきたく、みなさんお互い半歩前へ、頑張りましょう。

 『「子ども達がかつてなら考えられない高汚染地域に放置されている」とは事実でない』への反論
 『図解 原発のウソ』(小出裕章・扶桑社)から引用します。p63

 (放射能管理区域は)子どもを連れ込むなんてことはもてのほか。私の実験着が汚れていれば、管理区域の中で捨ててくる。私の手が汚れていたら、もっと洗って、汚染を落とす。水で洗っても石鹸で洗っても落ちないなら、薬品で、手の皮が少しくらい溶けてもいいから落とさなければ、外に出てはいけない。それが放射能管理区域です。その基準はいくつかというと、1平方メートル当たり4万ベクレルです。この数値を超えて汚染をしているものは、管理区域の外側には持ち出してはいけないというのが、日本の法律なのです。もしこれを厳密に適応するなら、福島県の東半分、宮城県と茨城県の南部と北部、栃木県と群馬県の北部、新潟県の一部、千葉県、埼玉県、東京都の一部を放射線区域の管理区域にしなければいけない……途方もない規模の汚染が生じてしまっています。