まつや清の日記 マツキヨ通信

静岡市議会議員 まつや清の日常を毎日更新!

サミットに怒る若者のエネルギー! 来年の日本は?

2007年06月08日 | その他
 先進国首脳会議(G8サミット)が終わり、地球温暖化問題にガス排出量を「2050年までに少なくとも半減させることを含むEU、カナダ及び日本の決定真剣に検討する」などの宣言をまとめました。安倍首相のはじめてのサミット、外交成果になるのでしょうか。

 それにしても、開催地となったドイツ・ハイリゲンダムでは、欧州のみならず全世界からグローバル化に対抗して集まった1万人規模の抗議行動が展開されたとのことです。集まった人々が何を目指しているのか、安倍首相が何を見たか、大いに関心が湧きます。

 国内では、グローバル化による格差社会が進行し、世界の安全保障にコミットしようと集団的自衛権行使が可能となる憲法9条改正の動きがあわただしくなっています。年金問題で揺れる日本ですが、安倍首相にだけ世界との連繋を任せておくわけにいきません。

 来年のサミットは北海道・洞爺湖で開催されます。果たして日本国内の人々がヨーロッパのような声をあげる事が出来るのか。現地の行動に参加している市民グループの方があるメーリングリストに投稿した文章の一部を紹介します。ちょっと長めです。

※※
「この日G8サミット会場となるロストック郊外の町ハイリンゲンダムで抗議行動を開始した。警察が指定した立ち入り制限区域に突入し、NATOが設置した金網のゲート前で、サミット・スタッフの出入りを阻止しようというのである。

 午前中、ロストック市内やハイリゲンダム近辺から出発した抗議団は各所の検問を突破した。その数は一万人の規模となり、ハイリンゲンダムの町を囲む警察の設置した金網にまで到達した。ドイツ警察は、これに対して放水車でデモ隊を排除しようとした。同日午後には、行動に参加していたATTACドイツのSvenGiegoldが「平和的デモに対して警察は不当な暴力を加えている」と非難した。これを受けてか、7日夕方以降、金網近辺から機動隊は撤退し、抗議団が金網前で座り込みを継続している模様である。

 ベルリンとロストックを結ぶ高速道路では、一部活動家がメルケル首相の自動車での移動を阻止しようと、封鎖を試みた模様である。現地の報道によれば、こちらは警察と軍によって排除され、80人が拘束されたとの情報がある。また、ロストック・キャンプ場には、同日夕方警察による大規模な捜索があったが、これは現地にいた法律問題スタッフの説得によって撤退した。

 しかし、この日の抗議行動は、ドイツのメディアを含め大きな反響を与えた。非暴力的な不服従行動が決行され、もはや2日のような「暴動」は見られなかった。マスコミによるネガティブ・キャンペーンが展開される中、一万人が集まった会場を包囲した事実は大きい。現地の活動家からの報告によれば、警察内部でも動揺が起きており、民衆の平和的抗議活動に心打たれてか、一部の検問は抗議団のために道をあけ、ハイリンゲンダム周辺の町では市民も連帯を示すため、抗議団に水などをさしいれたとのことである。

 オルタナティブ・サミットの各ワークショップ・パネルでは、以上のような報告が逐次伝えられた。オルタナティブ・サミットの企画者・参加者を問わず、会場の人々は「Block! G8」に加わっている知り合いと連絡を取り合い、何か新たな情報があると即座に報告した。ロストックの地で「もうひとつの世界」について討議している2000人の多くが、「Block! G8」の非暴力的行動に心から連帯しており、その情報が会場に入るたび
に万雷の拍手が鳴った。スーザン・ジョージ氏は、パネル討論会の席上、「2003年のイラク反戦世界同時行動以来の感動を覚え、私は喜びのあまり、涙しています。自分はもう老齢のため、そこに行けないが、オルタナティブ・サミットにいる人も、ハイリンゲンダムを封鎖している人と同じ気持ちでつながっているのです。」と述べ、聴衆の惜しみない拍手を受けた。 

●7日のデモ禁止令に抗して
 7日には、オルタナティブ・サミットも閉幕し、ハイリゲンダム周辺の町四箇所から「Star March」と名づけられた抗議デモが行われる予定である。ドイツの憲法裁判所はこの日のデモ禁止令を「合憲」との判断を下しており、ドイツ警察はこのデモに強硬姿勢を示す可能性がある。だが、ドイツの運動体も抗議デモの決行を撤回していない。情勢は緊迫している。
 しかし、6日の行動を見る限り、G8対抗行動は、ドイツ世論に対して決定的な問いかけを果たした可能性がある。この一万人の包囲は、「もうひとつの世界は可能だ」というスローガンのもと、新自由主義的グローバリゼーションと戦争の進行に改めて異議をつきつけた。」