まつや清の日記 マツキヨ通信

静岡市議会議員 まつや清の日常を毎日更新!

「愛」が求められているが

2007年06月02日 | その他
映画『博士が愛した数式』を思い起こしながら帰ってきました。昨日の夕方に病院に到着し介護体制に入りました。最初は至って普通、記憶も確か、静岡の事もいろいろ聞いてきます。消灯移行に姉たちから言われていた譫妄現象に一晩付き合いました。

 右足の骨折が治っていないのに動き出そうとします。動き出して足に影響があっては困ります。立ってトイレにもいけないので紙オムツ状態です。紙オムツもとろうとします。結局、辛い事でしたが「抑制」と言う形の拘束に頼ってしまいました。

 朝、弟も仕事に行く前に病院によってくれアドバイス、姉も来てくれました。夜中の動きが疲れとなっているのか、朝食もほとんどとらず「半眠状態」。姉から「オムツにさわるのはオムツの薬疹で痒いんだよ」。オムツにさわる理由の一つがわかりました。

 実は、昨晩、同じ病院でリハビリ中の母が妹の介護で車椅子で父を訪ねていました。帰った後に、父から何回も車椅子に乗せるように要求されました。しかし、足の状態が気になることと言っている意味がよくわからず無視していました。

 そこで、朝の巡回の看護師さんに車椅子に乗せられるのか聞くと、自分たちでやるから連絡してくれとのこと。つまりは乗せる事が出来たのでした。そうだったのか、と。年配の看護師さんが難無くベッドから車椅子に乗せてくれました。

 まずは、1階のリハビリ室、外にでて花壇、水田風景をみながら散歩、そして、食堂で昼食、母の病室での団欒、午後2時までほとんどを車椅子、疲れたと思います。病室に戻って、今度は私が「みようみまね」で車椅子からベッドに移動する介護をやりました。

 「そうだろ、車椅子乗れるだろう。昨日は、おまえは怖がって乗せなかったどもできるんだであ」。今晩はどうなるのか、妹が介護当番です。私は、昨晩は当然ですがほとんど眠れませんでした。たった1日だけ父の姿を見る事ができました。

 姉が「痴呆の人が言う事の一つ一つはみんな理由があることは知っているけど、どうしたら、いいんだろうね」に返す言葉がありません。みんな、毎日、父・母とつきあっているのです。「また来るね」と父に言うと「もう来なくていいど」。

 映画『博士が愛した数式』に勿論感激し涙がこぼれ続きましたが、介護しながら「眠りたい」この気持ちも湧いていた事も事実です。博士が愛した数式は、オイラーの公式「eのiπ乗+1=0」で、映画のテーマは「愛」。答えは見つかりません。