まつや清の日記 マツキヨ通信

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国連安全保障会議での核廃絶決議、平和市長会議の評価や加盟については満点の答弁

2009年10月05日 | ニュース・関心事
12分間の質問。テーマは、「政権交代後の市政運営」と「新型インフルエンザ対策」。13日、14日の厚生委員会で「新型インフルエンザ」が議題となっており、そこで、やれば、政権交代問題をじっくり質問できたはず、と質問後の後悔。先にたたず。

それでも、「脱官僚依存、政治主導」については、小嶋市長は期待通りに「政治家の大胆なリーダーシップの問題」と答弁してくれました。大いに期待したいところです。暫定税率廃止、高速道路無料化と温暖化の問題では環境局長の「動向を注視」答弁にはがっくり。

それでも、国連安全保障理事会での「核廃絶決議」への評価や広島秋葉市長が静岡市に求めている平和市長会議への加盟や平和市長会議の運動の評価は、満点の答弁。「加盟は前向きに検討する」と総務局長答弁。せっかくだったら、市長に答弁してほしかったですね。

新型インフルエンザ問題は、からっきしダメな答弁でした。重症化の仕組みをサイトカインストームという言葉の説明を含めて紹介したかったのですが、十分に伝わりませんでした。厚生委員会で挽回したいと思います。


※「政権交代後の市政運営」原稿案 実際は、修正されています。
政権交代後の市政運営            2009年10月5日
 通告に従いまして2点質問します。
 まず「政権交代と小嶋市長の市政運営」について伺います。
 政権交代に対する評価は各会派によって異なります。
 会派「虹と緑」は、政権交代については、全面的に支持します。が、民主党、社民党、国民新党の政権の施策に対しては6割方は支持しますが、脱成長経済社会ビジョンの希薄さにおいて是々非々の立場で臨みます。私ども会派は、無党派層を代弁していきたいと考えておりますが、日本において「脱成長・脱競争・ゆったりとした公正な社会をめざす」緑の党形成が必要であるという点で一致しています。
<第一回>
「1」 「脱官僚依存、政治主導」について
2点伺います。新政権は、国家戦略局と行政刷新会議を軸に「脱官僚依存、政治主導」を掲げています。先週28日「指定市長会議主催の分権シンポジウム」が東京であり、千葉大学の新藤宗幸教授が「民主党政権の脱官僚・政治主導は、大いに結構だが、実は地方政治の方がもっと官僚政治ではないかと危惧している、分権を進めていくためには首長の覚悟が必要だ」との発言されていました。私も全く同感です。覚悟とは、政治の側のリーダーシップをさします。
1、 市長はこの「脱官僚依存、政治主導」をどのように認識されているのか、この新政権の方針を踏まえて、今後市政をどのように運営していこうと考えているのか。
「2」 自動車関係諸税の暫定税率廃止と高速道路無料化について
1、 伺います。国連気候変動サミットにおいて、鳩山首相は、温室効果ガス90年比25%削減目標を提唱し、多くの世界のリーダーから喝采を浴びました。しかし、民主党のマニュフェストにある、自動車関係諸税の暫定税率の廃止と高速道路の無料化は、実施されるとガソリン等化石燃料の消費が増え、例えば、JR7社は「休日1000円で年間240万トンのCO2 が増えると試算し公共交通優先施策」訴えておりますが、温暖化ガスの増加につながります。全国各地の環境NGO、NPOから、25%削減に逆行すると環境税とワンセットの対応が必要であると指摘しています。市長は、この二つの施策についてどのように認識し、対処していくのかお伺いします。
2、 あわせて、暫定税率の廃止について財政上どう受け止めるか、市政への影響はどうか、お伺いします。
<二回目>
答弁  脱官僚、政治主導




答弁  暫定税率廃止、高速道路無料化と温暖化防止




答弁  暫定税率廃止と予算編成




 「脱官僚依存、政治主導」に対する答弁をいただきました。市長の政治的リーダーシップに多いに期待したいわけであります。政令市長会議として、暫定税率、高速道路有料制を環境税への組み換えと社会保障費財源への転換として強く働きかけていただきたい、ことを要望しておきます。
 「1」暫定税率廃止と予算編成
1、 そして、さきほど暫定税率の問題で市政への影響への答弁をいただきました。一方で新政権は、この二つの施策で「暫定はまず白紙、道路財源の見直し」「高速道路料金が無駄な道路建設にまわることをまずやめさせる」とハコモノ、無駄な公共事業に矛先を向けようとしているわけであります。その意味で、税率の廃止の影響への対処は、現状において財政健全化指標である実質公債比率及び将来負担比率が、昨年の数値を上回っていることに対する認識にかかっていると思います。この悪化をどう認識されているかお伺いします。
2、 既に監査委員からの意見書でも「地方債発行額の適正な管理を徹底されたい」と指摘されているがどのように対処するつもりか。
3、 地方債発行額の抑制のためには、新政権の公共事業の抑制策を待つまでもなく土木事業を打ち切るなど政策転換が必要であると思いますが、新年度予算編成はどのように行うのか、お伺いします。
「2」核廃絶と政治主導
1、 もう一点、新政権の施策との関連で伺います。国際政治で注目された鳩山首相は、温暖化ガス削減だけでなく、世界での唯一の被爆国であるわが国が世界で唯一の核使用国のアメリカの道義的責任を語るオバマ大統領をも巻き込み、政府として核廃絶に向けた強い意志を表明にしました。そして、国連安全保障理事会における画期的な「核兵器廃絶決議」にいたります。市長はこうした動きどのように受け止めているのか。
2、 静岡市は清水港を抱え、核搭載可能な艦船が入港、隣の焼津市は、ビキニ環礁でのマグロ漁船「第五福竜丸」の被爆と大変な経験をしてきました。アメリカとの核密約の問題や非核3原則の法制化など核廃絶に向けた世論も高まっています。
    そうした中、政令市長会のメンバーである広島秋葉忠利市長から、2020年に核兵器廃絶を実現するための「2020年ビジョンキャンペーン」などの活動を行っている平和市長会議への加盟が呼びかけられています。こうした自治体発の運動についての市長はどのように評価されているか。
3、 この平和市長会議には、世界で3147自治体、国内で404自治体、県内で既に熱海市、掛川市、焼津市の11自治体が参加しています。政令市として、県内市長会リーダーとして加盟の意思はどうなのか、お伺いします。

※「新型インフルエンザ対策について原稿案 実際は、かなり修正されています。
新型インフルエンザ対策について      2009年10月5日

 このテーマについては、佐野議員と質問趣旨は重なります。
 厚生労働省は8月20日、27日、9月9日、11日と4回の「新型インフルエンザワクチン意見交換会」を開催、私も、8月20日、9月9日と2回傍聴してまいりました。
一方で、マスコミによる過剰とも言える報道、例えば、エコノミスト10月6日号には、4480万人感染、最大12万人死亡などという見出しが飛び交っています。政府サイドも、冷静さを保ちながらも危機管理、社会防衛施策が色濃く、人権侵害、社会的混乱と多大な経済的損失を招いた5月パニックの再現が危惧されます。
 感染症と人類が共存してきた歴史的過程と過去の感染症対策を冷静かつ科学的、常識的に分析しつつ、国内外含めた新型インフルエンザの実態についての情報収集、情報公開が求められます。
<一回目>
「1」 マスコミと新型インフルエンザ
1、 こうした中で、先日、朝の人気番組、みのもんたさんの「朝ズバ!」番組で、みのさんが「弱毒性ということなんだから、みんな軽くかかったらいいんじゃないか」と発言をしました。私は同感でしたが、こうした発言についてはどのように評価するか。
2、 また、この発言の底流には、<人間が持つ自然治癒力への考えがあり、医療によるサポートも前提に数年でみんながかかり社会的免疫力が高まる>、そして最終的にインフルエンザウイルスと人間が共存していく、という冷静な視点があると理解しますが、自然治癒力についてどのように考えているかお伺いします。
「2」 新型インフルエンザの重症化について
1、 厚生労働省は、10月1日の新型インフルエンザワクチン基本方針で「季節性インフルエンザと類似した点が多い。感染力は強いが、多くの感染者は軽症のまま回復」と情報を出しながら、一方で基礎疾患を有するもの、妊婦は重症化する可能性が高い、そして、死亡がおこるという情報も流しています。大半の人にとって「かかってもこわくない新型インフルエンザ、症状の現れない不顕性感染もあり、流行は食い止めることはできない」わけであります。政府、マスコミ報道を媒介に「恐怖の連鎖と過剰な防御世論」となります。一昨日も3歳の男の子が重症化し入院され回復された報道されていました。そもそも重症化とはどのような形で生まれるのか、またどのような形で回復するのか、お伺いします。
2、 そして、現在まで19名の方がなくなられています。一人亡くなるたびに、基礎疾患の有無、タミフル投与の有無、新型インフルエンザ死亡か否か、など付記されたマスコミ情報が出されます。では、毎年流行する季節型インフルエンザの死者はどれくらいか、というと2007年で696人、2006年で865人です。昨年まで一人ひとり亡くなる度ごとの死亡報道はありませんでした。本来、こうした死亡者の分析や医療体制が問題にされなくてはなりません。亡くなった19人についてはどのように認識されているのか。
3、 厚生労働省が新型インフルエンザワクチンに関するパブリックコメントを求めましたが、その中に、NPO法人医薬ビジランスセンターが以下のコメントを提出しています。
① 新型インフルエンザはおとなしく、公衆衛生上非常事態とはいえない。
② 重症肺炎の原因は、おそらく解熱剤とタミフル、として、米国、メキシコで多い肺炎は細菌やウイルスが原因ではない。サイトカインストームによる急性呼吸窮迫症候群である。サイトカインストームとは、ウイルスが体内で増殖した時に過剰に免疫機能が発動され、ウイルスだけでなく血管、臓器、神経など攻撃が始まり多臓器不全で死をもたらす、というものです。非ステロイド系抗炎症剤、解熱剤はサイトカインストームを誘発する。サイトカインストーム時のタミフルが最も危険。」
この指摘に対してはどのような見解をもたれるか、お伺いします。

「3」 新型インフルエンザワクチンの安全性、効果について
1、 1994年に効果もなく安全性に問題があり集団接種が中止になった季節型インフルエンザワクチンは30万人分まで減少しました。しかし、2001年65歳以上の高齢者に公的接種として再開され、2008年には2451万本にもなりました。今年度は季節型4000万人分。有効性はといえば、統計上は先ほども述べたように、高齢者の死亡数は減っていません。有効性は、季節型インフルエンザと同程度ということですが、同じ製法の2700万人分国産新型インフルエンザワクチンの有効性についてどう考えるか。
2、 季節型インフルエンザワクチンの2008年の副作用報告によると2451万本のワクチン使用で121症例の副作用報告、2名の死亡、5名の後遺症がでています。新型国産ワクチンの治験データで安全性は示されているのか。
3、 また、国産と製造方法も違い治験データのない海外ワクチン5000万人分が特例措置によって輸入されることについて、市の考え方はどうか、お伺いします。











<二回目>答弁1 みのもんた




答弁2 重症化




答弁3 19名死亡者




答弁4 医薬ビジランスセンター




答弁5 有効性




答弁6 治験データ




答弁7 特例輸入

「1」 マスコミとインフルエンザ
1、 過剰な新型インフルエンザ報道の中で、みのもんたさんの発言は一石を投じていると思います。もうひとつ、マスコミ報道で輸入ワクチンへの過剰な期待の報道をどのように考えたらいいのか、があります。9月9日厚生労働省の担当者との話し合いでは、「輸入ワクチンを使うということは決定していない。これは危機管理のための安心料のようなもの。今のままの流行状態であれば輸入ワクチンを使う必要ない。今後、強毒化するとか、変化があれば検討する」。確かに、基本方針にも「健康危機管理の観点から輸入」と言う言葉が使われています。
マスコミ報道と厚生労働省の危機管理発言には乖離があります。この乖離については、どのように考えるか。
「2」 新型インフルエンザの重症化について
1、 重症化、19名の死亡者、NPO法人医薬ビジランスセンターへの見解は随分違いがあるようです。静岡市でも新型インフルエンザ脳症の疑いで入院された子供達が5人、脳症と認定されたのはお1人です。この脳症患者についてNPO法人医薬ビジランスセンターが指摘する解熱剤やタミフル投与との関連についてはどう認識されているのか、お伺いします。
2、 死亡者19名、実は、全員が新型インフルエンザによって死亡したと断定されていません。特に8人目の北海道の保健師さんの死亡は、新型インフルエンザでないのではないか、と医薬ビジランスセンターは指摘しています。保健師の死亡は新型インフルエンザが原因であるのか、どうか、見解をお伺いします。
3、 つまり、19名がどのような経過をたどっての死亡するのか、情報開示がなされていません。その意味で、新型インフルエンザの正しい知識の啓発についてはどのように取り組んでいかれるのか、お伺いします。
4、 合わせて、重症化に対しては、入院施設、ICU施設が必要になりますが、静岡市の診療体制は大丈夫か、お伺いします。
「3」 新型インフルエンザワクチンの安全性、効果について
1、 有効性、安全性については、厚生委員会で議論させてもらいます。ひとつ、私自身は、ワクチンについて季節型であれ、新型であれ、有効性は疑わしく安全性に問題ありと認識しておりますが、現実には接種がはじまっていきます。その意味で、最低限、新型インフルエンザ患者に対して、ワクチンのサーベランス、患者に対しての副作用含めワクチン接種の有無を調査することを医師会等に働きかけることについては、どのように考えるか。

<サイトカインストーム>
感染が起こると、体を循環している免疫の細胞が、いち早くそれを発見し、免疫応答を呼び起こすシグナルを出します。このシグナルとなっている物質がIL-6などのサイトカインで、一種のタンパク質です。サイトカインは免疫細胞が産生して分泌し、血中を流れていきます。これを受け取った細胞(細胞の表面に受容体があり、循環してきたサイトカインが結合する)は、それぞれ、感染してきた異物(ウイルスや菌)に対して迎撃態勢を整え始めます。
 白血球はサイトカインの刺激をうけると、分裂して数を増やし、異物(ウイルスや菌)を破壊しようとします。
発熱も、まさにこのサイトカインの刺激によって引き起こされます。(実際にどうやって?・・・というと複雑なんですよ。刺激を受けた血管の細胞が、また次のシグナルの物質を分泌して、それが脳に到達して、普段、体温調節を行っている領域が活性化し、ここから信号が骨格筋へ伝わって震えが起こる・・・みたいな流れです)
炎症もこれらサイトカインによって誘導されますし、炎症を抑えようとするサイトカインもあります。
 本来、サイトカインは、必要量産生されたら、生体の中でフィードバック(もうこれ以上要らないから作るな!という信号)を受けて、その量が調節されています。風邪をひいても、必要な期間、熱が出たらすぐに元に戻りますよね。それに、普通は、熱がでても37℃を超える程度です。この程度の熱では、人の体は、ダメージを受けません。
 ですが、サイトカインストームは、こういったサイトカインの調節がうまくいかなくなる状態のことです。つまり、どんどん迎撃しろという命令がでたまま、それが撤回されないので、体は一生懸命、発熱して、全身で炎症反応を起こし、白血球を増やします(・・・・少し、簡略に書きました。実際には、低体温になることも、白血球が極端に減る場合もあり、そもそもサイトカインによる制御機構が破綻しているので、必ずこうなるというものではありません。)。
そして、こういった制御不能になった防御機構が、体じゅうの血管や臓器、神経にまでダメージを与えてしまうのです。