まつや清の日記 マツキヨ通信

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東アジア情勢と日中関係 朱建栄さんの講演会に70名

2012年06月17日 | ニュース・関心事
<東アジア情勢と日中関係 朱建栄さんの講演会に70名>

心配されたfas総会に伴う記念講演会でしたが皆さんの頑張りで60名を越える多くの方の参加で終えることが出来ました。感謝!尖閣列島めぐる石原都知事発言もあり日中国交回復40周年とはいっても領土問題めぐるナショナリズムはヒートアップ状態です。

そうした中でマスコミ界でも活躍する中国出身の日本の大学教授の立場で様々な問題提起をされている朱建栄さんですが、fasの世話人でもあり、日中友好協会の役員でもあり、中国交流会の楊暁冬さんの知人ということで今回の講師を引き受けていただきました。
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お話の中身は下記のレジュメに従った展開でしたがきちんと「尖閣列島」問題や中国の経済成長の実情や長期的な国家戦略について分かりやすく持論も含めて話していただきました。90分その後の質疑ということでしたが会場の時間制限でやや未消化な状態。

「尖閣列島棚上げ論めぐる日中両国政府」や「シリアの民衆弾圧と外交」に関する質問もありもう少し時間の余裕があれば討論が出来たのにとても残念です。既にyoutube「東アジア情勢と日中関係 朱建栄さん講演会」でアップされていますので見てください。

いずれにしても文化の違いを知ることで相互理解が生まれると。例えば日本人に頼まれて翻訳してあげた時、日本人は感謝の意を示すためにお茶など持ってくるが中国人はそんなものを持ってきて親切をチャラにするのかと不愉快な思いになるそうです。

しりませんでした。そして終了後の懇親会は楽しかったです。

※※ 朱さんのレジュメ紹介

静岡・日中国交正常化40周年記念講演会(2012/06/17)
東アジア情勢と日中関係
――日本人と中国人の向き合いかた
東洋学園大学 朱建栄

一 中国の「平和的台頭」は歴史の必然
① 中国の「勢い」を改めて認識する
  中国のGDPは1990年は日本の8分の1、2000年は4分の1、2010年は逆転。そのGDPは他のBRICS4カ国の総和。その対外貿易総額は他のBRICS4カ国の2倍。
過去2000年間、常に世界をリード。この150年の「低迷」はむしろ「偶然」

② 中国特有の「長期戦略」の発想を理解する
  小平の「建国100周年までの3段階発展戦略」:
1980年~2000年:沿海部を中心にGDP4倍増:格差拡大は「過渡的現象」
2000年~2020年:格差是正と内陸部発展が本格的始動:「共同富裕論」
2020年~2050年:先進国に全面的に追い上げる

③ 民族性と経済構造はその「安定重視」を決定する
2020年までを経済建設に没頭する「戦略的チャンス」と決議。
経済統合と融合・FTAを摩擦・対立解消の最善ルートと考える


二 中国の台頭は東アジアにどういう影響を及ぼすか
① 冷戦以後の勢力図調整は第2ラウンドを迎えている
中国の台頭にそれぞれの国は自分の思惑で対処しているが、米中協力の可能性は対立のリスクを圧倒する

② 南シナ海問題の深層
5月12日付『解放軍報』評論:「挑発者こそ中国がかっとなって戦争するのを望んでいる」。米コーネル大学アレン・カルソン準教授も「南シナ海で最も戦争をしたくない国があるとすればそれは中国だ」「理由はその経済最優先戦略にある」と分析

③ 中国側は尖閣(釣魚島)問題をどう考え、何を求めているか
「棚上げ論」は依然有効。「入り口論」ではなく、「出口論」で解決法を考えよう

④ 北朝鮮問題:中国は「積極的関与」を強化していくか
   金正恩時代は不確実性が高まる。日中韓協力の好機


三 中国との付き合いを考える
① 日中関係はかつて考えられないほど深化している。
世界最大規模の経済関係 日本は毎年中国から500億ドルの貿易黒字 それぞれの経済構造に立脚した相互依存
密接な人的・地方交流 日本語と中国語ブーム 対外協調も始まっている

② 両国間に存在する問題の4側面:Ⅰ「過去」の問題、Ⅱ地政学的問題、Ⅲ関係拡大に伴う摩擦、Ⅳ心理的問題。当面は心理的不適応と相互の無理解が最大の問題

③ 両国とも先入観抜きで未来志向の関係を作るべき
中国側は、日本社会の対中疑念と不安感に誠実に応え、日本の良さを客観的に評価し、同時に自身の「社会の民主化」に取り組み、「理解され、信頼される国」を目指すべき
日本側は、中国のメガトレンド(大趨勢)を見極め、米中間でもっとしたたかな国益外交を考えるべき

④ 日中民間交流の重要性を再認識しよう
相互理解と交流に「文化の通訳」が必要。民間のパイプこそ最強のきずな
地域の個性を生かした交流を進めよう

以上

浜岡原発再稼動県民投票運動「折り返しミーティング」 37000名の署名

2012年06月17日 | ニュース・関心事
梅雨前線の発達に伴う大雨の中、サールナートホールで開催された「折り返しミーティング」は、壇上に並んだ請求代表人や東京都民投票メンバー、そして受任者を中心とした70名の参加者はこれまでを振り返り後半戦に向けた熱い思いを語ってくれました。

この1ヶ月の署名集めの中での経験した感動と署名集めの手法など元気と勇気の湧く発言が続きました。静岡市的に言うとスーパーバローやマックスバリュウに続いて静鉄ストアでも入り口署名が出来ることになりました。早速に唐瀬街道静鉄ストアに挑戦です。
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公表された37000名の署名数は予想よりやや少なめですが「悲観も楽観もせず」に62000名を越える確実な署名拡大戦略を求めるものです。受任者の広がりが署名数拡大に結びついていないという分析もあり緻密な事務局ー受任者連携が必要です。

大飯原発再稼動が決まるという歴史的な日に開催された「折り返しミーティング」だけに県民投票運動の置かれている大きな意味もひしひしと感じたミーティングでした。残された25日、全力を尽くさねばと思います。皆さん、頑張りましょう!