マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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上深川元薬寺ゲー

2007年08月09日 07時25分39秒 | 奈良市(旧都祁村)へ
奈良市都祁上深川元薬寺で祭事される「ゲー」。

なんとも不可思議な名称だ。

本来は7月夏至から11日数えたころの半夏生の翌日だが、近年に集まりやすい第一日曜日に移行されている。

ところが今年は諸事情でずれにずれて今日になった。

待ち遠しいゲーの日の午後、同寺に集まる宮座講(氏神講)の方々。

八柱神社拝殿に御供メシを供えて、同寺本尊の両脇にアオイの木を置いて灯明に火を点します。

大人講の仲間入りをされた方々は盆板に九つの銅杯を並べてシキミ(シキビとも呼ぶ)の葉を一枚一枚入れます。

対角線上の二杯には4枚の葉をつけたシキミをいれますが理由は伝わっていません。

6枚の盆板に並べられたシキミは祭壇の前に供えます。

準備が整うと宮座講衆らは囲むように座り、長老が鉦を叩いて十三仏、一心頂礼、光明真言のお経を唱和します。

これが終わると直会が始まります。

昔しはエンドウ、キャベツ、コンニャク、トーフなどを煮炊きした精進料理を出していたが、たいそうなので仕出屋で頼んでおいたものを膳にだすようになった。

酒を酌み交わし懐かしい昔話に弾む講衆。

ひとときを過ごすと昼寝の時間。

そのあと再びシキミを供えてお念仏を唱和します。

神仏混合の祭事であるには違いないが、なぜにこのような形式になっているのか記録がないので判らんとおっしゃるゲーの祭事。

夏至のころに行われることからゲーと呼ぶようになったかどうか定かでない。

(H19. 7.22 Kiss Digtal N撮影)