フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

交信も途絶えて

2017-11-02 07:05:48 | Weblog

昔のクライアントが立て続けに亡くなった。69歳とか71歳とかで。僕の年齢に近いもんだから心に去就するものがある。二人とも女性だからな。俺たちの世代は長生きはしないんだと実感。二人とも明るく楽しくやり手だったから尚更。と感慨にふけっているといつも朝くるバジルからのメールがこない。ボケた母親が最近ストーカー化してヤバイと言ってたから「刺された」かとか「無理心中」かとか「脳梗塞で倒れた」とかストレスで「心筋梗塞」かとかボケ老人を在宅介護しているあらゆるリスクを考えて「交信が途絶えた」と言うことはそうかもしれないとあわててバジルんちまで車を飛ばす。おそるおそる庭に入るとリビングが見えた。「なんだ元気だったの?」「メールしたのに反応がないから心配してた」「メールなんかきてないぞ」「えっ、送ったよ3本も」「壊れたのかなケータイ」「今送ってみて」「送るよ」「おっ、こない」「うそ!」「まいったな壊れてる」「こっちから送ってみるね」「きた」「受信できないのか」と電話ショップに行くが原因が分からない。電源を落として入れなおす。「メール送ってみて下さい」とバジルにショップの人が言う。バジルが送る。「おっ、来た」「よかった」「直った」と喜んで帰ってきたが家に置いてあるスマホを見たらバジルからのメールが全部来てた。あいつ、スマホに送ってたんだ。なんだケータイ壊れてなかったんじゃないか。壊れていたのはバジルの頭か。ボケ老人を介護するということはこういうことがいつでも身に起きて不思議じゃないんだろうな。ボケ対策、政府がもっとかっちりした政策をしないとどうしよもない。今のでは不十分だね。今の年寄は100までいきるからね。デイサービス、ショートステイか。それより永久ステイが必要だと思うけどな。学校のような。・・・。

コメント
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