水本爽涼 歳時記

日本の四季を織り交ぜて描くエッセイ、詩、作詞、創作台本、シナリオ、小説などの小部屋です。

泣けるユーモア短編集-59- 腹(はら)八分目(はちぶんめ)

2018年04月04日 00時00分00秒 | #小説

 腹(はら)八分目(はちぶんめ)とは上手(うま)く言ったもので、80%の出来がいい・・ということらしい。確かに、100%か100%以上食べ過ぎて腹の調子を悪くすれば、元も子もなくなる訳だ。これは、他の様々(さまざま)なことにも言えそうだ。
 とある証券会社を出ていく投資家二人の会話である。
「ははは…このぶんじゃ、まだまだ株価は上がりますよっ! 私は断固(だんこ)、買い続けますっ!」
「そうですか? 私は降りました。もう随分、儲(もう)けたじゃないですかっ! 腹(はら)八分目(はちぶんめ)、ここらが潮時(しおどき)だと私は思いますよ」
「いやぁ~まだまだっ!」
「そうですか? ぅぅぅ…と泣けることにならなきゃいいんですがね」
 一ヵ月後、である。
「ぅぅぅ…」
「でしょ?!」
 買い続けた投資家は、株価暴落でぅぅぅ…と泣けることになった。
 何事も八分目が大切! という一例である。過ぎたるは及ばざるが如(ごと)し・・なのである。

                               完


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