先程書いた「袖振り」に、読者の方からそれで失恋したとき振られたというのですねと言われ成る程と思い調べてみました。 「ふられた」の語源について。 なぜ「ふる」とか「ふられた」というのでしょうか。 異性を「振る」!異性に「振られる」!『振る』という言葉の語源にもなったある慣習が、今現在も残っている!その慣習とは? この「振る」という言葉の語源は、ある慣習が元になっています。 その慣習とは、女性が着物を着た時に見る事が出来ます。 式典など、現代人でも着物を着る機会は少なくありません(多くもないですが)。 着物を着るときのルールとして、ほとんどの方がご存知だとは思いますが、未婚女性は「振り袖」を、既婚女性は「留め袖」を着ます。 「振る」の語源は「振り袖」からきています。 未婚女性は「振り袖」、既婚女性は「留め袖」と、この慣習は今も昔も変わっていません。 未婚女性が、自分の気持ちを大っぴらに伝える事が良しとされなかった時代、気持ちを伝えるひとつの方法として、「振り袖」の一部を利用しました。 勿論、逆に男性から告白を受けた時も、自分の気持ちを伝える方法のひとつとして、「振り袖」の一部を使って返事をしています。 「振り袖」を利用して自分の気持ちを伝える方法ですが、『男性に対して好意を持っていれば、袖を左右に振り』、『好意を持って いなければ、袖を上下に振る』というものでした。 そして既婚女性は、もう男性を選ぶ必要がないという事で、留め袖になる。 男性に意思表示をするサインを考え出したのです。 (ちなみに左右に振ると「好き」、前後に振ると「嫌い」) 昔は振られるのは男性だけだったということですね。 やはり、万葉の袖振りがルーツなのでしょうね。 ありがとうございました。 合掌