後期高齢者の旅とひとりごと

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小倉百人一首

2009-01-04 11:46:57 | 日記・エッセイ・コラム

昨年文化勲章を貰った田辺聖子の

書いた、小倉百人一首 を読む

今からおよそ800年前に藤原定家が

京都嵯峨小倉山の別荘で、屏風に写した

和歌で百人の作者がいることから

小倉百人一首と呼んでいる。

第一首から第百首まで現代文で分かり

易く、歌を詠んだ背景や、作者の人物評

などを解説している。

古典ものは言葉が難解で、その世界に

入りにくかったが、この本を読んで

第一首の天智天皇の歌から始まり

第百首の順徳院の時代までの

550年間の歴足がよく見えてくる。

奈良飛鳥時代の蘇我一族の専横政治に

中臣鎌足(藤原鎌足)とともに、蘇我入鹿を

討ちクーデターを起こし大化の改新を

成し遂げ、天皇政権を奪い返した中大兄皇子

(天智天皇)の歌から始まり、

武家政権である鎌倉幕府に兵をあげ敗れ

隠岐島へ島流しになった後鳥羽上皇と

佐渡へ島流しにあった順徳院の親子の

歌で締めくくっている。

一首二首が天智天皇と持統天皇の

親子の歌で始まり、99首と100首が

後鳥羽上皇と順徳院の親子の歌であるのが

不思議に思う。

あたかも天皇家の盛衰の歴史を見るようである。