執行草舟 『脱人間論』 から取り急ぎ抜粋:
◆ ヒルティ この世のさまざまな喜びは不完全なものであり、神のそばの近くにあることが完全なものなのだ
◆ 「人間のため」「人間性」「人間ならば」「人間だもの」という言葉が、ありとあらゆる自己欲求を正当化する謳い文句と化している。
「人間」の大氾濫
◆ フランスの哲学者ルネ・ジラール 人類の営みすべて、神に近づくための模倣から生まれた
◆ 宇宙的に見て、神が何ものかを証明するための存在として生まれてきた生き物が人間である
◆ ヒューマニズムが完全にファシズムと化した
◆ 現代の宗教家は、キリストや釈迦の持っていた「優しさ」や「慈愛」そして「博愛」の部分だけを都合良く解釈するだけに堕している
◆ 人間がその誕生以来、「信じる存在」だ 本能のままに生きているのが動物 何らかの価値観を信じるということによって「人間」が誕生した 信じることがなければ人間にはなれない
◆ 「出エジプト」は「脱世間」だねということを内村鑑三は言っている
◆ ヒルティの『幸福論』 真の幸福はこの世の幸福ではない
◆ 愛は、信じる力 人生を本当に動かすものは、なにかを信じた力だけなのである
◆ 現代のエクソダス
分を弁えていたのが、人間の文明だった
◆ 神武天皇の建国の詔 正しさというものは「養う」ものなのだ
◆ ヘブライ語の語源で「サタン」の意味が、「告発する者」
◆ 宗教とは、どういう風に愛とか信とか義のために我々の肉体を投げ捨てるかという、その投げ捨て方の教えなのである。
◆ 聖フランシコも「福音書」に書かれていることをそのまま自分の人生で実行したのではないか
◆ 「人間でいい」と思ったら動物で終わる
◆ ルカ福音書 この世に分裂をもたらすためにきた
◆ 自分たちの幸福を求めることが人間の一番の弱さなのだろう
◆ エックハルト「虚心」 心があればあるほど、強力な、より大きいものが天から 「虚心」こそが一切のことを為す原動力
◆ ヒューマニズムの過剰
「人間のためと言ったらすべて信じるな」ソロン
◆ 箴言 主を畏れることは知識のはじめである
◆ マーク・トウェイン 「人間は赤面する唯一の動物である」(Man is the only animal that blushes.)
◆ 現代人の人間と自分とは違うのだという「誇り」が最も重要
◆ 「脱人間」をすれば、ただ独りで生き、ただ独りで死ぬことになる。
◆ 人生という人間の性は、すべて自分の主観から成り立っている。 だから元来、正しいものもなければ、間違っているというものもない。すべては自分の捉え方によって良くも悪くもなるものだ。
◆ 人間は宇宙意志のエクリチュールである
◆ 荘子 生を殺す者は死せず、生を生かすものは生きず
◆ カルヴァン 理性とは神だけが持てるものであり、神から見たら人間はみな狂気でしかない
◆ ユダヤ人の鉄則 「全員が賛成したらそれは間違いだ」
◆ キルケゴール 情熱のない時代
◆ ニーチェ 神は人間に同情したことから、引きずり降ろされることが始まった
◆ シャルルマーニュというただ独りの人間の信念
◆ すべての物事は、誰かがただ独りの人間の魂の中に芽生えた考え方によって生起される
◆ 野口晴哉 我動けば宇宙に動き、宇宙動けば我動く 『臨済録』をいつも懐に入れていた
◆ 私は選挙に行ったことはいまだかつて一回もない
◆ 人間は魂である。決して肉体ではない。肉体は魂を乗せる乗り物に過ぎないのだ。その魂のために肉体を犠牲にする者だけが人間だった