波騒(なみざい)は世の常である。
波にまかせて、泳ぎ上手に、雑魚は歌い 雑魚は踊る。
けれど、誰か知ろう、 百尺下の水の心を。水の深さを。
吉川英治『宮本武蔵』
名作『宮本武蔵』の最後を飾る一節。
最後の「深さを」は「ふかさを」だったかも。後で自宅の蔵書から確認しよう。
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ネット社会。
喧しい社内政治。
近隣のやっかみ。ねたみ。そねみ。
そんな雑音、騒音に悩まされる方に、覚えてほしい一節。
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最近、ネットで、反対派にいちいち反論することを「雑草を抜く」と表現する。
それが功を奏することもあろう。
しかし、私は、「雑草」については以下の3つの対策があると思う。
- 雑草を抜く
- (空から)除草剤を撒く
- 無視する
1の雑草を抜くのが確実。だけど面倒だし、エンドレスに雑草は生えてくる。
雑草を抜いていると、自己研鑽する時間が失くなる。効く除草剤を開発する研究時間が失くなる。インプットする時間が失くなる。
私は2の、しっかり読書したりしてインプットして、「除草剤を開発する」タイプというかスタイル。
または、3の無視する。
たとえば。
道端に落ちている犬の糞を、みなさんどうしますか?
拾いますか?
区役所に電話して「犬の糞を拾うように看板を設置せよ」とクレーム言いますか?
言いませんよね。拾いませんよね。無視しますよね。
それと同様、雑草は、「無視して、除草剤を開発する」のが私のやり方。
人間には優先順位と役割分担があります。
吉川英治の描いた剣豪武蔵も、雑草は抜かなかったようです。