俺が彼女に出会ったのは
ボブの名作
「Time out of mind」(写真)
がきっかけだ
言わずと知れた
現在までのピークを持続する
スタート的アルバム
ココから現在までの快進撃が始まった
と「MASH的」には思っております
今回のツアーでも
ココから何曲もプレイされたよね
「Tryin' to get to heaven」は
毎回感動したよなぁ・・・
で、久しぶりの新譜発売に
誰彼構わず
「ボブの新作が出たから買ってよ~」って
1日50人くらいに頭を下げまくっていたんだ
仕事そっちのけでね
だってボブだぜ
しかも、1週間くらいずっとね
でもさあ、なかなか買ってくれなくて・・・
俺、その時サラリーマンで、
やっと長い夏休みを取って
発売の数ヶ月前に
1ヶ月くらいアメリカを回っていたんだ。
そこでNY州のバッファローで
ボブのライブを見ているんだよね
お金が無くて会場まで6時間も歩いてさぁ
ホント、「ルート10」を永遠と徒歩
誰もヒッチに乗っけてくれないんだ
シスコだったらすぐに乗っけてくれるのに・・・
おまけに命からがら
なけなしの金でタクシーでモーテルに戻るものの、
次の日の飛行機は乗り過ごしてね・・・
言い訳だけれどモーテルの責任者ジェフが
「飛行場まではすぐだから、
ゆっくりブレックファストを取れよ」
なんて優しい言葉をかけてくれるもんだから、
彼の指示どうりの時間に
彼の運転でモーテルを後にしたんだけれど・・・
なんと、途中で急な工事があり、大渋滞・・・
ジェフは「オーノー」
と頭を抱えたり
「ガッデム」
とハンドルを叩いたりしながら
「いつもはこんな感じじゃないんだ・・・」
と詫びを入れていたっけ。
俺は結構その様子を
「映画のワンシーンだぜ」
とか思い、楽しんでいたんだけれど、
終いにゃ、
「歩くか」
だって
俺たち前日6時間歩いてるってのに・・・
正直、死んでも歩きたくなかった
そして、
「もう遅れてもイイヤ」
って覚悟を決めたわけ
ちなみにショーは女の子とビール飲んで
踊っていたことくらいしか
まともに覚えていない・・・
っていうか、
ボブも病み上がりで調子悪かったんだよ。
心臓の時で。
おまけにダリアン・レイクという場所で行われたライブ、
ボブの後ろに「グレート・ホイール」と呼ばれる
高さ50Mの大観覧車が・・・
なんか寂しかったなぁ
さすがに観覧車の前のボブは。
ああっ、今思い出してもヒドイ2日間だぜ
そんなこともあっての新作でしょ
「なんとかしないと・・・」
と、凄く焦ってしまってね
このアルバム輸入盤で発売と同時に買って
部屋を真っ暗にして聴いた
そして、ステレオの前で泣いたもん
ボブの声も枯れ過ぎてて、
俺の大好きな黒人音楽にグッと接近
でもボブはここ日本では誰も聴いてくれないの
正直「声掛けた人には1枚も売れないんじゃないか」
と本気で思ったもんね
でも、ある女性だけが買ってくれて、
「スゴク良かったです」
って言ってくれた
おまけに
「私、ボブ・ディランと同じ誕生日なんです」
だってぇ
もうそれで決めたね
付き合って3ヵ月後には結婚してたんだ
そして新婚旅行でやっぱりボブを見ていた
場所はアナハイムのアロウヘッド・ポンド
ヴァン・モリソン
と
ジョニ・ミッチェル
が前座
「MASHって何やってんだろう」
って思うだろうけれど、
こんな人生もあるんだよね~
俺の人生にはボブが必ず関わっている
ターニング・ポイントには必ず
ボブがいるんだよね
そんな思いが「ギターを渡す」っていう
感謝の気持につながったんだ
いやあ、結婚して12年
また彼女とボブを見れたことを嬉しく思います
ボブがあっての俺達ですから
ちなみに彼女の口癖は
「ボブって面白い」
ハッハッハッ
間違っちゃいないね
<4/2 Mash>
★湘南の中古楽器専門店Jerry'sのオーナーです。
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