今回から「ロック博士」の「アル君」と
音楽をテーマに対談したものを
週一のペースで連載していこうと思います
で、栄えある初回はジャニスの「コズミック・ブルースを歌う」だけど、
君にとってジャニスってどんな存在なの
よく考えたら、ジャニスの音楽が心から好きになったのって、
つい最近だと思うんですよね。
もちろん10代の頃から「パール」や「チープ・スリル」を普通に聴いてましたし、
映画「ウッドストック」や、「エドサリバンショー」の映像を見て
「この人ズルむけとるな~」
とは思っていたんですけど、完全にのめり込んだ記憶は全くないんです。
あら、そうなんだ
俺は逆に高校一年生くらいの時にヤラレていたね
ちなみに劇場公開時の「ウッドストック」ではジャニスの部分はカットされていて、
映像は映画「JANIS」が強烈だったね
今思えば、鬼気迫るジャニスのパンチが強すぎて、
真正面から聴けなかったんだと思います。
だから、僕の方ががアウトボクシングになってたんですよね。
ジャニス・ジョプリンという人に対して。
ああっ、KOされないようにね
そりゃ性格もあるな俺なんかステージで真っ向勝負
「ベンツが欲しい」はファンク・アレンジで19才の時プレイしていたもん
うっ、「マッシュさん」っぽい。
しかし、本当に一生懸命じゃないですか彼女って。
黒人になりたくて仕方がなかった女の子が、
歌うことしか知らないままロックスターになって、
でもプライベートでは孤独で、男にフラれて、
どんなに頑張っても黒人にもなれない。
でも歌うことしかできないから歌い続ける・・・みたいな。
うん
その辺は俺も同じように思っていたからね
それでも、どんどんフラストレーションが溜まっていって、
結局アルコールから始まり、やがてはドラッグと孤独に苛まれて死んでしまう。
もう壮絶すぎて、その本気具合が10代の時は「暑苦しい」とさえ感じていました。
僕自身、本当に「努力する」ということを知らなかったんだと思います。
だから、一生懸命すぎるジャニスに深く入り込むことができなかった、と今は思います。
じゃあ、「あんまり好きになれないまま」って事
本当に「ジャニスって凄いなあ」って思ったのは20代になってからですね。
21、2歳にもなると「仕事の大変さ」とか「失恋の痛み」もちょっとは経験して、
10代の時とは好きな音楽の趣味も変わってきてたんですけど、
古着屋の仕事が全然うまくいかなかった時に、
たまたま聴いたんですよね。
この「コズミック・ブルースを歌う」を。
で、どうだったの
1曲目の「Try」と2曲目の「Maybe」はもう決定打でしたね~
「もうちょっとハードに頑張るわよ(Try Just a little bit harder)」と歌う「Try」の後に、
祈るような泣き崩れソング「Maybe」
もう凄くて凄くて、感動するのとパンチ喰らうのとのダブルでよく分からない状態でした
はははっ
音楽的に言うとロック史上でもベース音のみ(正確にはマラカスだけど)でスタートする
かなり珍しいファンク・アレンジが心地良いんだよね
でも、暗いっていう・・・
ホーンのアレンジもJB'Sと言うよりもBS&Tあたりの影響下なんだけれど、
ゴテゴテじゃなく、あくまでファンク・ビート下のベースを主にしている
この「Try」1曲でKOされるな
逆に「Maybe」はオーティス・レディングの感じがイイね
ハードワークし続けたジャニスの姿がそこにあるっていう感じです。
こりゃあ僕も、「もっとハードにトライしないとな」と否応なしに思わされたアルバムです。
気付かされ系の作品だよな
ジャニスといえば、「チープスリル」、「パール」
の二枚が名盤として紹介されてて、もちろん二枚とも大好きなアルバムなんですけど、
あえて僕は、この「コズミックブルース」を推したいですね
「トライ」することの大事さと辛さを教えてくれるアルバムです。
そしてコズミック級の男になるために頑張るぜという気合を入れてくれるアルバムです。
そうだね
実はジャニスを聴いている時期に俺が傾倒していた人が
オーティス・レディングなんだ
黒人音楽の度合いが強くなりだした境目の人がジャニス
特にこの作品はブラック・ミュージックの土台がしっかりしていて、
遊びなサイケバンドと作った「チープスリル」とは別ものなんだよね
本物なんだよ
27歳で逝った彼女の壮絶さも垣間見れる本作
ぜひ皆さんにも聴いてほしいです
そういうこった
<終>
新品日本盤 定価1600円→店内1500円で販売中
通販の場合 1600円(送料込み)
音楽をテーマに対談したものを
週一のペースで連載していこうと思います
で、栄えある初回はジャニスの「コズミック・ブルースを歌う」だけど、
君にとってジャニスってどんな存在なの
よく考えたら、ジャニスの音楽が心から好きになったのって、
つい最近だと思うんですよね。
もちろん10代の頃から「パール」や「チープ・スリル」を普通に聴いてましたし、
映画「ウッドストック」や、「エドサリバンショー」の映像を見て
「この人ズルむけとるな~」
とは思っていたんですけど、完全にのめり込んだ記憶は全くないんです。
あら、そうなんだ
俺は逆に高校一年生くらいの時にヤラレていたね
ちなみに劇場公開時の「ウッドストック」ではジャニスの部分はカットされていて、
映像は映画「JANIS」が強烈だったね
今思えば、鬼気迫るジャニスのパンチが強すぎて、
真正面から聴けなかったんだと思います。
だから、僕の方ががアウトボクシングになってたんですよね。
ジャニス・ジョプリンという人に対して。
ああっ、KOされないようにね
そりゃ性格もあるな俺なんかステージで真っ向勝負
「ベンツが欲しい」はファンク・アレンジで19才の時プレイしていたもん
うっ、「マッシュさん」っぽい。
しかし、本当に一生懸命じゃないですか彼女って。
黒人になりたくて仕方がなかった女の子が、
歌うことしか知らないままロックスターになって、
でもプライベートでは孤独で、男にフラれて、
どんなに頑張っても黒人にもなれない。
でも歌うことしかできないから歌い続ける・・・みたいな。
うん
その辺は俺も同じように思っていたからね
それでも、どんどんフラストレーションが溜まっていって、
結局アルコールから始まり、やがてはドラッグと孤独に苛まれて死んでしまう。
もう壮絶すぎて、その本気具合が10代の時は「暑苦しい」とさえ感じていました。
僕自身、本当に「努力する」ということを知らなかったんだと思います。
だから、一生懸命すぎるジャニスに深く入り込むことができなかった、と今は思います。
じゃあ、「あんまり好きになれないまま」って事
本当に「ジャニスって凄いなあ」って思ったのは20代になってからですね。
21、2歳にもなると「仕事の大変さ」とか「失恋の痛み」もちょっとは経験して、
10代の時とは好きな音楽の趣味も変わってきてたんですけど、
古着屋の仕事が全然うまくいかなかった時に、
たまたま聴いたんですよね。
この「コズミック・ブルースを歌う」を。
で、どうだったの
1曲目の「Try」と2曲目の「Maybe」はもう決定打でしたね~
「もうちょっとハードに頑張るわよ(Try Just a little bit harder)」と歌う「Try」の後に、
祈るような泣き崩れソング「Maybe」
もう凄くて凄くて、感動するのとパンチ喰らうのとのダブルでよく分からない状態でした
はははっ
音楽的に言うとロック史上でもベース音のみ(正確にはマラカスだけど)でスタートする
かなり珍しいファンク・アレンジが心地良いんだよね
でも、暗いっていう・・・
ホーンのアレンジもJB'Sと言うよりもBS&Tあたりの影響下なんだけれど、
ゴテゴテじゃなく、あくまでファンク・ビート下のベースを主にしている
この「Try」1曲でKOされるな
逆に「Maybe」はオーティス・レディングの感じがイイね
ハードワークし続けたジャニスの姿がそこにあるっていう感じです。
こりゃあ僕も、「もっとハードにトライしないとな」と否応なしに思わされたアルバムです。
気付かされ系の作品だよな
ジャニスといえば、「チープスリル」、「パール」
の二枚が名盤として紹介されてて、もちろん二枚とも大好きなアルバムなんですけど、
あえて僕は、この「コズミックブルース」を推したいですね
「トライ」することの大事さと辛さを教えてくれるアルバムです。
そしてコズミック級の男になるために頑張るぜという気合を入れてくれるアルバムです。
そうだね
実はジャニスを聴いている時期に俺が傾倒していた人が
オーティス・レディングなんだ
黒人音楽の度合いが強くなりだした境目の人がジャニス
特にこの作品はブラック・ミュージックの土台がしっかりしていて、
遊びなサイケバンドと作った「チープスリル」とは別ものなんだよね
本物なんだよ
27歳で逝った彼女の壮絶さも垣間見れる本作
ぜひ皆さんにも聴いてほしいです
そういうこった
<終>
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