こんにちは、ランニング仲間の皆さん!
「フクシマン土屋」です!
福島市街地のほとんどの場所から必ず目についてしまう、吾妻連峰のふもと「先達山(せんだつやま)」で建設中のメガソーラー。
福島市に住む筆者はランニング時に限らず、山肌が削られた痛々しい景観を目にするたびに残念な気持ちになります。
その再生エネ発電建設に関する動きが福島市、福島県の両方でありました。
第1弾「再生可能エネルギーの影」~福島市の風景が変わる~について
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https://blog.goo.ne.jp/12mash/e/4c920e824a2937b119d0c9464d5d6806
~背景~ 福島県は再生エネ推進です!
そもそも福島県は平成23年3月(2011年の東日本大震災のあった年)に、再生可能エネルギーの飛躍的な推進を図るため、「福島県再生可能エネルギー推進ビジョン」を策定。震災後は「原子力に依存しない安全・安心で持続的に発展可能な社会づくり」を理念に推進してきました。
震災から10年後の2021年には同ビジョンの基本方針を新たに「持続可能なエネルギー社会を目指して」として、さらに「再生エネ導入拡大」を推進してきています。
難しい話は抜きにして、要は震災で原子力発電所の事故があった故「福島県は原子力に頼らない再生可能エネルギー先駆けの地を目指している」のです。その推進のため「県の補助金を活用し再エネ設備を導入」することができます。
原発事故のあった福島県からすると、上記の方向性は筆者も理解できます。
実際に再生エネの導入が進み、2023年度の再生可能エネルギー導入量が県内の電力消費(需要)量と比べて102.9%となり、初めて100%を超えました。つまり電力に関しては再生エネで賄えるようになっているのです。
~問題点~ 再生エネ、良いことばかりではない?
県の積極的な推進、補助によって、先の再生エネ導入量が県内電力消費量の100%以上達成は、県の目標から3年も前倒しです。
しかもこの「再生エネ導入量」には「東京電力管内に送電する太陽光発電」も含まれます。
ちなみにエネルギー種別では、太陽光発電、風力発電、小水力発電、地熱発電、バイオマス発電がありますが、太陽光発電が8割を占めています。
大きな視点で見ると、政策的には方針に沿って順調に推進されています。
しかし視点を再生可能エネルギー建設地まで小さくして見ると、問題や課題も山積しているのです。
この筆者の記事で取り上げているのは、福島市の「先達山メガソーラー」。詳しくは第1弾をお読みいただきたいのですが、先達山は「景観」から多くの福島市民が心を痛めている事案なのです。
~福島市~ 大きく方向転換
先達山の件で市民から問い合わせが殺到したこともあり、福島市は2023年8月「ノーモアメガソーラー宣言」を発表。
さらに市はメガソーラーを含む再生エネ設備の設置を規制する条例「市再生可能エネルギー発電施設の適切な設置及び管理に関する条例」を今年4月に制定する予定です。この条例は、市の山地でのメガソーラー建設計画の持ち込みが絶えない現状を鎮静化できるよう法令上可能な範囲で、禁止区域の設定や適正な設置・管理に関する規定を盛り込んだものです。禁止区域は市域の7割に及ぶ予定です。
そのうえで先日2025年1月22日の地方紙「福島民報新聞」の報道(写真)では、計画中の風力発電事業に対して福島市長が「同意せず」と表明。
国有林の使用には地元自治体の同意が必要なため、「事業が事実上停止する可能性がある」としています。
ここで市長の述べた判断理由が注目に値します!
その中では「景観破壊・野生動物への被害の懸念・森林伐採を伴う開発に否定的な市民感情」などを挙げているのです。
これはまさに「先達山メガソーラー」の教訓を活かして、再生エネウェルカムから大きく方向転換したものと評価できます。
~福島県~ 自治体の声が届いたか
続く2025年1月30日の福島民報新聞(写真)では県が「太陽光をはじめ再生可能エネルギー発電施設建設などに伴う林地への不適切な開発を防止するための規制」を強化し、4月から施工すると発表。県内の自治体からは県の動きを歓迎する声が上がったとのこと。福島市の担当者も期待のコメントを述べています。
~今後も注視していく~
こうした動きが市、そして県にも出てきました。
福島市の一市民にしか過ぎませんが、自然を愛する市民ランナーとして今回の動きは興味深く期待もしています。
原発に頼らない再生可能エネルギーの普及には筆者も大賛成です。
ただ、その大きな大義「光」に伴ってできる「影」の部分も、どうしてもできてしまうものです。
その影が見過ごされないよう、今後も注視していきます。
『Born to run!』今日も俺は走るだけ!を読んでくれてありがとうございます。
「楽しく走って健康に!」
フクシマンも、あなたのレベルアップを応援しております。
それでは、良いランニングを!
<フクシマン土屋 筆>
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