「Jerry's Mash」のアナログ人で悪いか! ~夕刊 ハード・パンチBLUES~

「Jerry'sギター」代表&編集長「MASH & ハードパンチ編集部」が贈る毎日更新の「痛快!WEB誌」

「フクシマン土屋」の「イイトコ探訪 福島県!」(第23回)六十里越 「2日目」

2020-09-25 12:13:00 | 『フクシマン土屋』コラム集

こんにちは「フクシマン土屋」です!

今回は前回の「六十里越 1日目」の続き。
早速2日目のスタート!
さあ、ドーンと行ってみよう!

とっとっと、
話しは1.5日目からスタートさせてくれ。
1日目がまだの人は以下をお忘れなく!https://blog.goo.ne.jp/12mash/e/c0f2213303102ce8cf8fc808b72ed184

いや実は夜中にヤツに起こされてサ。
たいへんだったんだよ。。。

犯人は「蚊」だ。
こいつの羽音が気になって眠れない眠れない。
想像しただけでもイヤでしょう?(笑)
窓はほんの少ししか開けていなかったのに
ヤツはコッソリと入り込んだらしい。
暗い中では捕まえられない。
かと言って明かりをつけて車中
蚊を追っかけるのもアホらしい・・・。

そこで登場するのがコレだ!

「虫よけスプレー」。

顔とかに塗っても大丈夫なヤツ。
コレを顔や首筋にたっぷりつけて、
頭からタオルをかぶっちゃう。
うん、どっかに行ったみたい静かになった。
お休み…(笑)

それにしても、、、
どんだけ美味しそうなにおいがしてんのかな、
オイラの車。酒の香りかな(笑)。

さあ2日目の始まり~。
今日が旅のメイン!
「会津のマッターホルン蒲生岳登山」
念願の・・・・
じゃないな初めてじゃないから。
でもまあいいか、念願の「六十里越」だ!

峠越えは実に楽しみ。
とは言え、まあまあのトラブル?
に見舞われもしたんだけどね(苦笑)。

夜の間に軽く雨が降ってたけど、
コレくらいなら登山には影響ない天気。
ただ朝方の冷え込みは思ってた以上だった。
毛布だけでは足先に寒さを感じたよ。
寝袋は持ってきてたけど
昨夜の車内は暑かったから使っていなかったんだ。

ここ道の駅「尾瀬街道みしま宿」
実はビューポイントなんだよ。
(今風に言うと映え?ばえ?ポイント?わからん)
駅にある「展望デッキ」からの眺めはこんな感じ!

どう?いいでしょう!

そしてここから遊歩道10分くらいの所にある、
よく「ポスターとかで見かけるイメージ写真」がコレだ!


(三島町のホームページより参照)

冬景色だけど(笑)
「JR只見線只見川第一橋梁ビューポイント」。
ここへ行く最寄駅からのバスだったり、
ツアーがあったりするくらいだ。
ぜひとも行って、その目で確認してほしいゾ。

「R252」を西へ進む。
道路沿いには朝もやのかかった
「只見川」が並行して進む。幻想的だ。
この辺はいい温泉もある。
「宮下温泉」、「早戸温泉」。
そして美しいカルデラ湖「沼沢湖」。
無論キャンプ場も有り!
開店前の道の駅「奥会津かねやま」もスルー。

そしてJR只見線の「あいづかわぐち駅」。
2011年3月11日・・・
「東日本大震災」とそれに伴う
「東京電力の原発事故」。
こうした中さらに追い打ちをかけるように
2011年7月に「新潟・福島豪雨」が発生。

只見線は
鉄橋の流出や土砂崩れによる線路の崩壊など、
甚大な被害を受けたんだ。
ここから只見駅間は現在でも不通。
バスによる代行輸送になっている。

現在は復旧工事が行われ、
2021年度中の運行再開が予定されている。
そんな只見線を応援する運動が
「只見線応援団」

フクシマンも、もちろん会員だ。
興味のある人は検索してみてくれ。

この辺りは金山町。
ここで有名なものと言えば「天然炭酸水」ですな。
これ、世界的にも珍しいものらしい。

「G7伊勢志摩サミット」や「G20大阪サミット」
で提供された実績のある本物だ!
R252沿いに大きく看板が出ているから
きっとすぐにわかると思う。

ところが・・・
そう、残念ながら「コロナで閉鎖中」でした。
飲みたかったなあ。。。

気を取り直して進む。
只見町に入ると天気が怪しくなってきた。
そんな中、なんだか尖がってるっぽい山が見えてきた。
アレかな?
これかあ!
只見四名山のひとつ、
会津のマッターホルン「蒲生岳」。

正直あまり大きくないね。
しかし低山ながら急峻な岩山とあった、
油断は大敵である。
(でもやっぱり油断があったんだね。。。)

ゆっくり登るのは性に合わない。
ガンガン登りたい。
道が平らなうちは速足だ。
それにしても平らな個所が続くなあ。

げっ!?
ウンチ、、大きい、、、これクマのだよな!
まだ艶やかだ。。。昨夜のか?
それともさっきの通り雨のせいか?
クマよけの鈴は付けているが。。。

ますます速足で進んだ5分後。
「関係者以外立ち入り禁止」
と、道が閉鎖されていた。
「え~っ!!」一気に不安に。
スマートフォンで現在位置を確認。
ハイ、圏外。マップ表示されません。
全く役に立たない。

こういう時は来た道を戻ればいいんだけど
「クマの落とし物」があったから不安。
スマートフォンから音楽を大きくかけて引き返した。
(コレは少し役に立った)
登山道の表示があったところまで戻る。
ここをスタートしてからすでに40分以上が経過していた。
表示をもう一度よく確認。
小さく赤字「➡」が・・・

「わかりずれ~!!」
いや、やっぱり気がはやっていたんだね、
低い山だと油断もあった。反省しきりだ。

注意して登山再開。
こ、これは・・・
しょっぱなから険しい!
急な登り。さらに岩場。
岩場プラス急な個所はロープに鎖、トラバース。

途中「夫婦松」、ほら肩を抱いているだろう。

「鼻毛通し」1本ピョンと伸びているね(笑)
「風穴」などを経て無事に山頂到着。


山頂は360度の大パノラマだ!しかも貸切、独り占め。
う~ん、きもちいい。ありがたいねえ。
こういう大自然の中で遊ばせてもらえることに感謝だ。

そして登り以上に注意して下山した。

今回の登山中、3分の2くらいを登ったところで
1人とだけすれ違った。
その方は今年80歳になると言う。
ご病気で胃を全摘出されたそうで、
それから「このまま死ねない!」と
「福島百名山」登山を始められたとか。
あと数山で百山達成とのこと。

言葉、表現は悪いが正直「ガリガリ」だ。
ここまでオレでもキツかったのに
その細い脚で登ったんだ。。。
おじさまはニコやかに穏やかにおっしゃった。
「自分は登りは人の倍も時間がかかる。
けど下りは楽で人並みの時間で下れるんだ」。

一般的にご年配の方は時間がかかるってもんだ。
そして「下りでリタイヤ」することが多いと思う。
いわゆる「膝が笑って言うこと聞かない」
そんな状態になる。

距離が短くて傾斜のキツいこの山は、
まさにそうなりやすい。
山を百も登ってきた方は、
自分の登り方をよく理解されている。
それに「単独」で登る「リスクと覚悟」。
そんなことをお話しから感じたのでした。

いい「誕生日登山」になった。

さあ汗もたっぷりかいたし風呂風呂。
只見駅からほど近い、
只見川沿いに立派な浴場があるんだよね。
只見保養センター「ひとっぷろ まち湯」。

こちらも2011年7月豪雨災害の被害でいったん閉鎖。
その被害で今は沸かし湯だが
2013年9月1日にリニューアルオープンしている。
まだまだ新しくキレイな施設だ。
って、え~!「本日定休日」。。。
しまった、今日は月曜日じゃないか!
ちくしょ~!
ショックで写真撮るのも忘れたよ。

しゃ~ない。風呂は後回しにしてすぐ近くの、
「ただみ、ブナと川のミュージアム」へ。


ここは初めて。
先に言っちゃうけど、ここはハマった。
ものすごい情報量!2時間以上居た。まだ居れる。

この地域の自然環境、野生動植物、
「深く厳しい自然」と暮らしてきた人々の知恵と文化。
ネイチャー好きの人には、もう絶対おススメだ!
素晴らしい。の一言!

ここ只見という決してアクセスの良いとは言えない場所で、
入館料310円でこれだけのものをよく維持している。
只見地域は「ユネスコエコパーク」に登録されているんだ。
他に日本で有名なユネスコエコパークは
「屋久島」や「南アルプス地域」などだ。
すごいんだぜ「只見」。

後ろ髪を引かれつつミュージアムを出発。
そしていよいよ「六十里越」へ。
国道252号線で只見から入広瀬村(現在は魚沼市)
へ抜けるルートだ。

この道は「田子倉湖」沿いを走る道。
この湖がまたとても複雑な形をしているのよ。
したがって峠道も複雑で険しいが、
道路はしっかりと整備されている。
このあたりの山肌は独特の様相だ。
「雪食地形」と言って、
雪崩に削られて形成されたらしい。
豪雪地ならではの光景だ。

湖と雪食地形の山々。
その景色はとても美しく、まさに神々の世界。
だけどここはダム。

昭和34年(1959年)戦後復興のために、
首都圏への電力供給が目的で建設された水力発電ダムなんだ。
50戸290人の住んでいた「田子倉集落」がダムに沈んだ。
そんな歴史も考えながら、
美しい景色を眺めながら峠道「六十里越」を堪能した。

余談だがフクシマンの住んでいる部屋の大家さんが、
この集落出身者で御年81歳。
ご縁があって、とてもお世話になっている。
夕飯に呼んでご馳走してくれたり、
しこたま呑ませてもらったりしている(笑)
この場を借りてお礼を申し上げます。

写真を見てほしい。
「ふるさと館 田子倉」
という民俗資料館のパンフレットに掲載されているものだ。
(休館日で残念ながら入れなかったのでパンフだけ)

ウサギを罠で捕まえて満足そうだ。
かつてウサギは食料だったんだね。
当時の文化を伝える貴重な資料だが。。。
実は罠を持つ少年が大家さん!
ということが旅から帰宅後に発覚して驚いた(笑)!

これはお酒をご馳走になりつつ、
お話を伺いに行かねばなるまい。
ニヤリ。

今回も「イイトコ探訪 福島県!」を
読んでくれてありがとうございます。

次号いよいよ旅の3日目、最終日。
皆様の大方の予想通り、
話は2.5日目からスタートになります(笑)

《「フクシマン土屋」筆 》



最新の画像もっと見る