るるの日記

なんでも書きます

平家物語・小松殿(清盛嫡男平重盛)の名言【大事とは天下の大事を言うのだ。こんな私事(平家謀反)は大事ではない】

2022-02-25 12:53:14 | 日記
新大納言成親は
一間の部屋に押し込められていた
平清盛がその部屋に入り成親を睨み付け言った「いったい貴様は平治の乱でも殺されるところだったのを、内大臣・重盛が命がけで説得し、首をつないであげたことを、お前はどう考えているのか?なんの恨みがあって平家一門を滅ぼそうと計画したのだ。日頃の計画の次第を直接承ろう」

成親はまだしらを斬る
「全然そんなことはありません。誰かの讒言です」

清盛は西光の自白状を3回繰り返し読んで聞かせ、成親の頭に投げつけ、成親を捕らえて引きずり落とし、ねじ伏せ、わめかせた

成親は子息・丹波少将成経以下の幼い子供がどんな目にあうか不安になり、涙が流れた。「小松殿(重盛)は私を見捨てないだろうか、、、」しかし誰を通じて小松殿に申したらよいかわからない

小松殿がその後ずっと時がたって、おいでになった。兵を一人もつけていないので平貞能が「どうして平家謀反の大変な事件があったのに、兵を連れていないのですか?」と聞くと
小松殿は「大事とは天下の大事を言うのだ。こんな私事を大事という事があるか」と言われると、武器を帯びた兵たちはソワソワ落ち着かなくなった





平家物語・西光斬られ・教訓「分不相応に関わりあうべきでない事には関与しない」「何にでも首をつっこまない」

2022-02-25 12:14:13 | 日記
平清盛は謀反に加わった者を逮捕した

蓮浄
俊寛
新大納言・成親
山城守・基兼
式部大輔・正綱
平半官・康頼
宗半官・信房
新平半官・資行

らが捕らえられた

西光はこの事を聞いて、馬を走らせ、後白河法皇の御所・法住寺へ向かった。平家の侍どもが道で行き合い「西八条へ清盛殿がお召しだぞ、さっさと参れ」と言ったので、「後白河法皇に奏上することがあるのだ。それからすぐ参ろう」と言った

だが、平家の侍どもは西光を馬から引きずり落とし、縛ってぶら下げて西八条へ参った。西光は事の首謀者だったので、特に強く縛って中庭に引きずり据えた

清盛は立ち上がって
「この私を滅ぼそうとする奴の、なれの果ての惨めな姿だな。奴をここに引き寄せろ」と、縁の際に引き寄せさせ、その顔をむずむずと踏みなから言った
「お前らのような卑しい者を、後白河法皇が召し使い、任ぜられるはずのない官職を与え、父子とも身分不相応な振る舞いをするとは思っていたが、過失のない天台座主を流罪に処し、天下の大事を引き起こし、おまけに平家一門を滅ぼそうという謀反に加担した奴、ありのままに申せ」

西光は顔色を変えず、悪びれず、
大笑いして申す

「清盛殿こそ身分に過ぎた事を言われる。他人の前ではいざ知らず。西光の前でそんな事は、とてもじゃないけれど言えないはずだ

あなたは平忠盛の子で14歳までは朝廷に出勤できず、藤中納言家成の辺りに出入りをしていた

大将軍に命じられ海賊三十余人を捕らえた褒美に四位に上ったことさえ身分に過ぎたことと、当時の人々はみな口々に言っていた

殿上での交わりを嫌われた平忠盛の子が、太政大臣にまで成り上がったことこそ過分

私は侍階級から受領や検非違使になったが、それは先例がある。どうして私が身分不相応なのか」

清盛は
「そいつの首をすぐ簡単に斬るなよ。よく縛っておけ」と言われ
松浦太郎重俊が清盛の命を受けて、西光をさまざまな手段で痛めつけ尋問した

西光はすっかり自白した

★間もなく西光は口をさかれ、五条西朱雀で斬られた
★嫡子・前加賀守・師高は尾張井戸田に流されていたのを、討たれた
★次男・師経は獄に入れられていたが、獄から出され、六条河原で斬られた
★その弟師平と家来3人も斬られた

取るにたらぬ者が出世し
関わりあうべきでない事に関与し
過失のない天台座主を流罪にし
現世の幸せは尽き
山王大師の神罰仏罰をたちどころに受けて、こんな目にあったのだった

平家物語・西光斬られ「新大納言成親逮捕の様子・何が何だかわからずに( ゚д゚)ポカーン」

2022-02-25 11:13:38 | 日記
平清盛は謀反に加わった者を逮捕した
★新大納言成親
清盛は雑用係を使わし
「相談すべきことがあります。至急来てください」と成親に告げた

成親は、後白河法皇が比叡山を攻める計画を止めることの相談だと思い、狩衣をしなやかに着こなし、色鮮やかな車に乗り、侍4人を連れて行かれた。これが我が家からの最後の門出でした

清盛の邸宅、西八条近くになると兵が一杯集まっていた。清盛邸門内にも兵が集まっていた。武士15人が成親を待ち受けて、成親の手を取って引っ張り、一室に閉じ込めた

成親は何が何だかわからずに
( ゚д゚)ポカーンとしていた

平家物語・西光斬られ「多田行綱の裏切り・清盛に謀反仲間の言動を一部始終実際以上に言い散らす」

2022-02-25 10:54:42 | 日記
新大納言・成親は比叡山騒動のため、かねてから持っていた平家討滅の私的な気持ちを、しばらく押さえていた。それでも様々な準備は行っていたが、意気込みだけではこの謀反は成功しそうには見えなかった

成親に頼りにされていた多田行綱は「平家討滅の謀反はもう駄目だ」
という気持ちが生じた。そして
「平家の繁盛する有様を見ると、現在容易に滅ぼせそうにない。つまらない事に加担してしまった。もしこの事が漏れたら私はまず殺される。他人の口から漏れる前に、成親を裏切って密告して、、生きよう」
と思う心が起こった

1177年5月29日、夜更け
多田行綱は平清盛の邸宅に参って、清盛に告げた
「この頃、後白河法皇の側近の人々が、武具を用意し兵を召集されていますが、それは比叡山を攻めるためではなく、平家一門を攻めるためです。成親が兵を召集するのも院宣と言って召集しています
多田行綱はなお、俊寛、康頼、西光の言動を一部始終、実際以上に言い散らして出て行った

平清盛はたいそう驚き、侍どもを呼び騒がれた。「我が家を滅ぼそうとしている謀反者が京都中に満ちている。一門の人々に触れ回れ。兵を召集しろ」
その夜のうちに兵が7千騎集まった

世が明けると清盛は安倍資成を派遣して後白河法皇の食事係・信業に告げさせた「後白河法皇の側近の人々が平家一門を滅ぼそうと計画しているので、召し取って、尋問・処罰いたします。それを後白河法皇は干渉しないでください」
信業は法皇にこの事を告げた
法皇は「あの者たちが計画していた事が、漏れたか」と思い茫然としたが、「これは何ということだ」とだけ言われてはっきりした返事もなかった

平清盛は謀反の連中を逮捕した




平家物語・西光斬られ「聡明な人の明を覆うような人間は存在する」

2022-02-25 10:02:45 | 日記
比叡山の大衆が、流罪にしたはずの前座主を奪い取り守っていることを、後白河法皇は聞かれてますます不快に思われた

西光法師が申すには
「比叡山の大衆が乱暴な訴えをする事は今に始まったことではないが、今回はもっての他です。よくよくご戒告(いましめ)なさいませ」

後白河法皇はこの事を側近に相談し、比叡山を攻めるという噂がたった。比叡山の大衆は「天子の領地に生まれたのだから、そういつも天子の命令に背くべきではない」と法皇に従う大衆もあった。大衆に二心有りとなった

西光は呪詛により自分の身が滅びようとするのもかえりみず、山王大師の神威にもはばかることなく、このように申して後白河法皇の心を悩ますのだった
讒臣(嘘つき家臣)は国を乱す
天子が聡明であろうとすると、讒臣がその明を覆う