るるの日記

なんでも書きます

昭和3年発行の旅の本より「新潟の料亭『鍋茶屋』」

2022-03-16 17:23:12 | 日記
ある人が言った「新潟の料亭『鍋茶屋』という所は、監獄の隣ですってね。なんでも囚人に三味線や太鼓の音を聞かせて、その苦しみを二重にするためだそうですよ」
言うことが凝っているので、半信半疑だが、本当だろうか。今度その土地の人に聞いてみよう

鍋茶屋では、追分躍、おけさ躍、樽たたきの躍を見せてくれた。追分躍はその悠長さが気取りすぎるように思える。地方色が出るのはおけさ躍で、曲調の愛艶に伴う盆踊の愉快さは郷土舞踊としても優秀なものである。樽たたきは文字通り樽の音に合わせて踊る乱舞である

しなびた歌を聞かせてもらった。「岩室甚句」という歌である。岩室とは出雲崎方面の村。そこの遊女は普段は農耕に従事し、客があれば呼ばれて手足を洗って客の前に出るというほど野趣ある所なんだそう


なるようにしかならない。しかし、おのずと必ずなるべきようになる。これ我が計らいにあらず

2022-03-16 14:26:45 | 日記
■法然は人々に言った
「ただ一筋に仏を信じて念仏しなさい。それだけでよい。そうすれば必ず救われるから」

しかし、それが本当だと客観的に証明するものは無い。にも関わらず法然が確信をもってこれを説いたのは、正当な理由がある
それは、【法然自身が念仏という易行によって、実際に救われた人間だったから】です

■親鸞も法然の言葉に感銘を受け帰依しました。親鸞はさらに一歩深いところへ歩き出します
親鸞は思った

「ただ念仏を称えることは易しいが、素直に無心に念仏を称え、帰依することは簡単ではない」

「これは自分で決心し努力するのではなく、おのずと大きな力によって、自然に引き寄せられることではないか?」

「南無阿弥陀仏と念仏するのは、そうせずにはいられない、というところへ、おのずと引き寄せられるのだ」

■なるようにしかならない。しかしおのずと、必ずなるべきようになる

(1)親鸞という偉いお坊さんがいるそうだという噂を人から聞く
【すでに見えない力に働きかけられたが、、】
噂を耳にしても、なかなか自分で出かけて話を聞く気になれなかった

(2)友人から「親鸞さまの話があるそうだから一緒に行ってみないか?」と誘われた
【向こう側からの力がやって来た】

(3)親鸞さんに会い、声を聞き、その振舞を見ると、なぜかわからないけど感動する。この人について行こうと湧きあがる衝動を押さえることができない。それは自分がそうしようと努めているのではなく、人の言葉に説得されたわけでもない

■自然法爾
自は「おのずから」
然は「しからしむ」
法爾は「人に働きかける見えない力」=他力本願

なるようにしか、ならない
しかし、おのずと必ず、なるべきようになる。我が計らいにあらず





変えられないことは諦める→明らかに究める→静かな強さが生まれる

2022-03-16 13:49:54 | 日記
物事は2つの要素の対立と調和
昼夜
男女
苦楽
宿命、運命
できること、できないこと
変えられること、変えられないこと
変えられないことは諦める
諦めるとは「明らかに究める」こと
諦めることで新しく生まれてくるものがある

親鸞は【もっとも深く諦めること】に到達した。それは「自力では欲望や煩悩や邪心からは、とうてい解脱はできない」「自力では悟れぬものと悟りたり」ということだった
つまり、親鸞は、自分の力では解脱することはできないと諦めた

諦めきったところから、物事は明らかになり、それを究めきったところに真実がある。そこから静かな強さが生まれるのです


信じるという難行

2022-03-16 13:29:51 | 日記
倉田百三は真言宗の寺院「成田山」で断食水行という過酷な修行をする。倉田は浄土真宗の念仏を称える易行から、命がけの荒行に移っていったのである
倉田は思った
「他力を信じて念仏を称える【信の一念】ともいうべき信心は、易行に見えて実は非常に難しい。むしろ行という肉体的行為を通じて【信】を獲得する方が易しい」

【信じる】というのは難行なのかもしれない

しかし他力の風が吹かなければ
私たちの日常は、自力でどんなに頑張っても思う通りにはいかないことは事実

自力と他力の関係は
他力は自力を呼び覚まし育ててくれるもの。自力を包んでいる大きなものが他力
他力の大きな光は私たちを照らしている

他力とは常にそうあるのです



自力と他力の関係「人事を尽くそうと自分が決意するのは、これ天命(他力)なり」

2022-03-16 13:09:47 | 日記


♦️他力本願とは
自己の計らいを越えた、大きな流れの中の自己を意識する
(阿頼耶識)

自力の果てに他力の大きな世界があり、他力への信頼から自力が生まれる

【人事を尽くそうと決意するのは、これ天命なり】
「自分を信じてがんばろう」「ベストを尽くして頑張ろう」と思ったとき、その気持ちが訪れたことが他力の働き

■【真の絶望から発する思想
安易な希望からは生まれない】
人間について、とことん絶望しきったところから他力への視線が開く
自分に対する自信も自負もすべてが失われ、自分の限界がはっきり見え、他人にも頼ることができない。これ以上の絶望することができないほど、どん底を自覚したとき、人は他力の感覚に出逢い、他力を確信する