20200408 start!

ソーシャルディスタンスを縮めるよう、交流の場をスタートしました。

コロナ再考!

2022-10-02 | 健康
中澤教授の学会でのプレゼン資料がネットで公開されていましたので、私なりに理解できる?幾つかの論点について、紹介します。

これからの COVID-19 対策
  中澤 港 October 1, 2022
https://minato.sip21c.org/Tackling-COVID-19-hereafter-20221001.pdf

1)集団免疫と基本再生産数 (R0), 実行再生産数 (Rt)

● 集団中の免疫のヒトと感受性のあるヒトの相対的な割合が,
 感染がコミュニティ内で持続するか消滅するかを決定

● 集団中のかなりの割合が免疫あるとき(集団免疫が成立した状態),
 感染したヒトは,そうでないときより病原体を広げにくい

● R0(基本再生産数)は集団全員が感受性のとき
 発端患者から平均何人の二次感染を起こすか(右表参照)– R0 < 1 なら,再度外部からの再感染が起こらない限り,アウトブレイクは終息

● Rt(実効再生産数)は,アウトブレイクが進行して,
 免疫あるヒトと感受性のヒトの混在や,社会的相互作用が起こったときに期待される再生産数(下図参照)


Susceptible 感受性あり
Immune 免疫あり

(注) TIME の単位は世代時間
  * R0とは別に、世代時間が短くても感染力高(例:オミクロン株)

2)感染経路とR0



季節性インフルエンザはCFR(致死率=死者数/感染者数) がコロナより 2 桁小さい
→USA のデータでみると
  季節性インフルエンザ  0.02%
  コロナ         1.7%

2)感染者数と死亡者数の推移
中澤教授の図表に準じて、札幌医大データベースより作成


<コメントは中澤教授によるもの>
*時間経過は左下から右上へ
*どの国でも CFR は低下傾向(ワクチンと治療薬の効果)
* CFR=0.1% よりは上

3)平均寿命短縮

● 平均寿命は、欧米諸国では 2020 年に 1-3 年短縮、東アジア諸国は 2020 年は延伸、 2021 年には短縮




人口動態統計速報(令和4年7月分)日本
 2 月と 3 月に増えた死因は COVID-19 の他には、心疾患、呼吸器疾患、老衰、不慮の事故



4)終息は可能か

・CFRがもう1桁下がれば季節性インフルエンザ同等になる・・・、現状ではCFRはそこまで低くなく後遺症もあるので平均寿命や健康寿命は短縮。CFRが高い変異株が出現するリスクも残存

・人獣共通感染症なので、仮にいったん完全に終息させることができたとしても再燃リスクは残存

・いったん完全に終息させる(=根絶する)ことはできるか

 – オミクロン株では世代時間が短すぎるため、検査陽性→隔離と接触追跡では、隔離前に感染拡大してしまいDCT<Digital Contact Tracing>無効?

 – 現在の重症化と死亡を防ぐ筋注のワクチンではなく、上気道粘膜に免疫を付ける経鼻ワクチン(世界中で研究中)が実用化されて普及しRtが1桁下がれば根絶できるかも


人獣共通感染症、発症前感染の変異株などコロナの特性で終息は手の届かぬ状況のようです。経鼻ワクチンや特効薬の開発など医療面での進歩への期待は高まるばかりです。

感染者が周りに増えてきたようです。症状もさまざまで後遺症の問題もあるようです。
冬を迎え、感染予防対策はおろそかにできませんね。