「新青年」博文館 1931(昭和6)年5月号が初出
作品舞台は作品発表時と同程度の時代の銀座街、麻雀倶楽部。
主な登場人物として
・探偵 帆村荘六
・麻雀のメンツ スポーツマンの松山虎夫、理科大学教授の星尾信一郎、美少年大学生の園部壽一、「お狐さん」と綽名される川丘みどり
・麻雀倶楽部の従業員、舟木豊乃
・雁金検事、河口捜査課長
あらすじ
仕事が一段落したので、羽根を伸ばしに麻雀倶楽部にやってきた帆村荘六は、席が空くのを待つ間眺めていた競技中の馴染み客の一人が、気分を悪くしてその場を抜けるのを目撃する。
倶楽部もお開きとなり、帰ろうとした帆村は、まだ休んでいるというその客を見舞うと、そこにはすっかり事切れて変わり果てた客の姿が。
死んだのはスポーツマンの松山虎夫。
毒殺の疑いがあるということで捜査が始まり、その日卓を囲んだ、理科大学教授の星尾信一郎、美少年大学生の園部壽一、仲間のみんなから思いを寄せられていたと見られる川丘みどりらが調べられる。
一方、帆村は松山の拇指の腹に小さい傷があること、毒物が塗りつけられたとみられる牌を発見、その毒物が染みた脱脂綿を星尾が道端に捨てたのを刑事が見咎める。
ところが、この綿は月経だったみどりの持ち物だったのを星尾が盗み出し、それをまた豊乃が盗み、屑籠に捨てられたものと、犯人が落とし、自分のものと勘違いしたみどりが拾い、みどりがまた落としたそれを星尾が拾うものと2種類あり、読者の頭をかき乱します。果たして、犯人は?
やはり、時代を感じざるを得ない古臭さはありましたが、割とまともな推理小説でした。
しかし脱脂綿て、今の若い子は分からないですよね。
趣味の例会のおまけのまとめ。
手持ちの猫柄が切れるまで、ポーチ、コンスタントに作っていきます。珍しく真面目やん、自分。
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